オンライン事務代行とは?注目されている理由とメリット・注意点・おすすめ会社も紹介

近年、リモートワークが当たり前となっている世の中でオンライン事務代行が注目を集めているのはご存知でしょうか?

デジタル技術の普及と共に、企業の事務作業がリモートで代行されるのが当たり前となってきています。煩雑な業務を外部の専門家に委託することで、業務効率化やコスト削減のメリットを実感する企業が増えているのです。

しかし、その魅力的な側面と同時に、選ぶ会社によっては注意が必要な点も存在します。

この記事では、オンライン事務代行のメリットと注意点、そして現在注目されているおすすめの会社を紹介していきます。この記事が、オンライン事務代行会社を選ぶ際の一助になれば幸いです。

オンライン事務代行とは?

オンライン事務代行は、自社で行っていた事務作業を専門の業者がインターネットを介して代わりに行うサービスです。

事務作業とは、例えば名刺作成、データ整理、電話対応などがあります。企業や個人が業務を外部にアウトソースすることで、自身はコア業務に専念することができます。

特に、経理やデータ入力、電話対応など、専門知識や時間を要する事務作業が多い現代ビジネスにおいて、このサービスの価値は高まっています。

オンライン事務代行が注目されている理由

事務代行の需要が高まっている中で、オンライン事務代行が注目されているのにはいくつか理由があります。

業務効率化

オンライン事務代行を利用する最大のメリットは業務効率化です。企業は主要業務に専念することができ、時間を有効に使うことが可能となります。

煩雑な事務作業をプロの手に委ねることで、ミスのリスクの低減や高速な業務遂行が期待できます。

テレワークの追い風

コロナ禍をきっかけに、テレワークが一般化し、リモートワークのニーズが高まってきました。総務省によれば、以下のようなメリットが企業・社会・労働者にあると言われています。

【企業】
働き方改革、労働人口の確保、生産性の向上、地方創生

【社会】
非常時の業務継続(BCP)、人材の確保・離職防止、業務変革(BPR、DX)、オフィスコスト削減、生産性の向上

【労働者】
多様な働き方の実現(ex.育児、介護、治療との両立)、通勤時間の削減

引用元:総務省「テレワークの推進」

これらの効果により、労働側も雇用側もテレワークを積極的に行うようになってきています。

オンライン事務代行に依頼できる業務一覧

オンライン事務代行には、さまざまな業務を依頼することができます。依頼できる業務は「一般事務」「専門事務」の2種類に分けることができます。

一般事務

名刺情報のデジタル化と管理受領した名刺の詳細をデータ化し、一覧や名簿の更新・整理を行います。
アンケートの配布と整理アンケートの提供から収集、そしてそのデータを体系的にまとめる業務を担当します。
データの入力と確認必要なデータをシステム内に正確に入力し、その精度を検証します
電話でのサポートお客様や取引先からのコールに、適切に対応し、各種質問やリクエストを扱います。
メール対応顧客やビジネスパートナーからの電子メールの対応、そして必要な情報伝達を担当します。
受発注関連の書類作成オーダーに関わる各種文書や資料の作成・提供を行います。
商品の発送サポートご注文いただいた商品の丁寧な梱包から、配送までの一連の流れをサポートします。
在庫の監視と調整商品や材料の数量を常にチェックし、最適な在庫バランスをキープするサービスを提供します。
受発注管理お客様のオーダー受付から、サプライヤーへの注文まで、すべての手続きを代行いたします。

専門事務

法的アドバイザリーサービス契約の整備や法的な問題に関する専門的なアドバイスを提供します。
顧客対応サービス顧客の質問や要求に迅速かつ的確に応えるサポートを行います。
Webサイトの管理・運営WebやECサイトの継続的な更新と適切な運用を実施します。
音声・映像のテキスト変換与えられた音声や映像の内容を正確な文章に落とし込みます
多言語対応業務文書や対話を他の言語へ的確に翻訳します。
全般的なイベント対応イベントの企画から終了後までの広範な業務をサポートします。
訪問者の受け入れオフィスへの訪問者を心から歓迎し、プロフェッショナルな接客を提供します。
データ整理・変換業務取得した情報を分析し、用途に合わせた形式への変更を実施します
料金文書の作成業務顧客に提供するサービスや商品の費用を示す見積もりや請求書の整備を担当します。
日程の調整と管理会議やイベントのスケジュールをスムーズに整え、最適な調整を行います。
データ入力と精度検証重要な情報をシステムに登録し、その内容の正確さを徹底的にチェックします
情報収集・リサーチ業務ターゲットとなる情報やデータの綿密な調査と収集を行います。

オンラインでの事務業務の依頼方法

基本的に、業務を依頼する方法としては以下の方法が使用されます

  • メール
  • Web会議
  • チャットツール(Chatwork, Slack, Teams等)

その為、オフラインの紙の書類整理などを依頼することはできないのが特徴です。

また、具体的な依頼フローについて、ある企業の例を以下に紹介いたします。

オンライン事務代行のメリットと注意点

では実際に、オンライン事務代行を利用することでどのようなメリットが得られるのか、そしてそのためにはどの点に注意して利用すれば良いのかを以下にまとめました。

オンライン事務代行を利用するメリット

オンライン事務代行を利用するメリットは大きく2つあります。

  • 主要業務に専念することができる
  • 人材の採用や研修に関するコストが掛からない

主要業務に専念することができる

企業が自社のビジネスを成功へ導くには、主要業務への注力が欠かせんません。もちろん、事務業務は必要不可欠ですが、全ての従業員にそれを求めるのは非効率です。事務業務を外部の専門家に委ねることで、企業内の有能なリソースを最適に活用することが可能になります。

例えば、経験豊富な営業担当が資料の準備や管理業務に時間を取られてしまうのは、極めて非効率です。

事務代行を導入することで、その時間を節約し、一日の商談の数を3件から5件へと増やすことが期待できます。

人材の採用や研修に関するコストが掛からない

新しい人材を採用することは、時間とともに費用も要します。特に、急な業務の増加や短期のプロジェクトへの対応のための新人採用は、求人広告の費用や選考の時間、そして新人教育の期間と費用が発生します。

一般に、新規採用から業務開始までには1ヶ月の時間がかかり、コストも5万円から50万円もの投資が必要です。

しかし、事務代行サービスを選ぶ場合、短時間で適切なサポートを得ることができ、そのコストも月5万円〜10万円程度と抑えられます。

さらに、業務の必要が終了した際の余剰な人員のコストの懸念もなく、契約を終了することができます。

オンライン事務代行を利用する上での注意点

事務代行の利用は多くのメリットをもたらしますが、最大限の効果を得るためにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

以下では、その主要な注意点を解説します。

  • 業務の受け渡しをスムーズに
  • 業務の課題点を明確に

業務の受け渡しをスムーズに

折角、事務代行会社を利用して業務の効率化を図ろうとしているのに、受け渡しがスムーズでなければ余計に手間がかかってしまう可能性があります。

オンラインだからこそ、例えば録画機能を利用して詳細に業務内容を伝えることや、業務遂行のルール・やり方を整備したりすることが大切です。

また、コミュニケーションツールを活用してこまめな連絡を取ることで業務に対する理解を揃えることも必要です。

業務の課題点を明確に

事務代行を導入する前に、自社の業務内容や問題点を整理することが大切です。単に「業務が効率的でない」と感じて外部委託するだけでは、本来の問題点が解決されない可能性があります。

具体的には、どの業務で時間が多く取られているのか、その業務の中で代行可能な部分は何か、そして代行によって得られる利点や成果を明確にすることで、事務代行をより効果的に活用できます。

オンライン事務代行会社の料金体系・費用相場

オンライン事務代行会社を利用する際の料金体系は「月額固定」「従量課金」の2種類に分けられます。各体系にはそれぞれメリット・デメリットがあるのでそれも同時に説明していきます。

月額固定

月額固定は、毎月決まった金額を支払うことでサービスを利用できる料金体系です。料金内容は1ヶ月あたりの稼働時間もしくはサービスの利用機関によって変わります。

以下では実際のオンライン事務代行サービスの料金表です。

プラン名必要契約期間稼働時間月額料金
A6ヶ月30時間/月100,000円
B2ヶ月45時間/月150,000円

料金は専門性や業務の量・種類によって変わりますが相場として月額5万円程度から10万円程度が妥当でしょう。

例として、1ヶ月20時間のサービス契約を結んだ場合、事務や総務関連の業務のリクエストとして以下のような分配が考えられます。

領収書の入力:40分
スケジュールの管理:8分×20回
出張の手配:100分(2回分)
会場の準備:120分(2回分)
メール対応:15分×22回
求人情報の作成:50分×1回
求人応募の対応:40分×10回

月額固定の場合、基本的に1ヶ月以上の契約が必要です。なので日にち単位で利用することはできないということに注意しましょう。

従量課金

従量課金は、依頼した業務量や業務時間によって料金が定められ支払う課金体系です。

課金形態例料金計算メール対応を依頼した場合の計算例
従量制1業務あたりの費用×業務数1メールあたり:100円 100円×100通=10,000円
時給制時給×労働時間時給:1500円 1500円×10時間=15,000円

上記のように業務量や労働時間によって料金が決まるため、自社でかかるコストを調整することが可能です。また、月額固定とは異なり、1日単位で利用することができ、コスト調整も容易に行えます。

オンライン事務代行会社を選ぶ3つの比較ポイント

事務代行サービスを利用する際の選定基準を整理します。

以下の3つの要点を基に、代行会社を選びましょう。

  • 対応業務
  • 柔軟性
  • 実績・評判

対応業務

事務代行サービスを長期的に活用したいのであれば、そのサービスがカバーする業務の範囲と詳細を事前にチェックすることが欠かせません。幅広い業務対応が可能なサービスは、ビジネスの進行と共に業務内容が増えた際にも迅速な対応が期待できます。

例えば、初期段階では市場調査のサポートだけを依頼するかもしれませんが、ビジネスが拡大すると、プレゼン資料の作成やキャンペーン設計のサポートが求められる場面が出てきます。

多様な業務をサポートしているサービスを選べば、そのような業務拡大時でも安心です。

柔軟性

事務代行サービスの情報を公式サイトで確認するだけでなく、どのような体制でサービスを提供しているのかを明らかにすることも大切です。以下のような点を特に確認するとよいでしょう。

依頼内容の変更や急な要望にどれだけ迅速に対応してくれるか?
特定の業務に対するサポート体制の充実度は?
祝日や年末年始でも業務サポートは可能か?
追加業務や未定義の業務が発生した場合の料金体制はどうか?

事務代行サービスの運営体制や対応能力を理解することで、サービスの品質や納期守りの確実性を評価することができます。

実績・評判

事務代行サービスの過去の実績や評価は、その信頼性を判断する大きな手がかりとなります。

公式サイトや第三者のレビューサイトを利用して、過去のクライアントの声や評価をチェックしましょう。特に、長期間にわたる取引実績や高評価が得られているサービスは、その信頼性や安定性が高いと言えます。

ただし、マイナスの評価やクレーム内容も参照し、その内容や事務代行サービスの対応をもとに、自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが重要です。

おすすめのオンライン事務代行会社

では実際にどのようなオンライン事務代行会社があるのか。

様々な要素を用いて比較し、まとめた記事がありますので興味がある方はそちらをご覧ください。

まとめ

この記事では、オンライン事務代行の利用における要点から、事務代行サービスの選び方に至るまでの内容をまとめました。

オンライン事務代行を利用することで、一部の業務を代行会社に任せ、その分、主要業務に注力できる、人件費のコストを削減できるというメリットを紹介しました。

しかし、代行会社を利用する際は自社のニーズに合ったものを選ぶよう心がけましょう。

そうすることで、自社のビジネスをより一層成功に導くことができるでしょう。

本記事を参考に、オンライン事務代行の選択を成功させ、事業拡大の助けになれば幸いです。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)