採用代行と人材紹介の違い|サービス内容/メリット・デメリット/料金体系など徹底解説!

「採用代行と人材紹介の違いがわからない」
「採用代行って違法じゃないの?大丈夫??」

といった悩みは、経営者・採用担当者の方に起きがちです。

採用代行と人材紹介は利用するメリット・依頼元企業のニーズなどの点で大きな違いがあります。自社ニーズに合わせて適したサービスを選ぶことで、採用担当者の悩みを解決できます。

本記事では、どちらを利用するか悩んでいる方に向けて、採用代行と人材紹介の違いについてサービス内容、料金の観点から紹介します。

採用代行とは?人材紹介とは?

採用代行とは、採用業務の一部、もしくは全てを代行するサービスです。月額費用を支払うことで採用業務を委託できます。

採用代行を導入すると、社内採用担当者の時間と労力を節約できます。また採用ノウハウがない企業でも精度の高い採用が可能になります。

一方で人材紹介は「人材を採用したい企業」と「仕事を探している人」とのマッチングサービスです。人材紹介サービス経由で入社したら紹介手数料を支払います。初期費用・月額費用は必要ありません。

人材紹介サービスを利用することで、求める人材をスピーディに獲得できます。また転職市場において母数が少ない人材も採用しやすいです。

採用代行と人材紹介の大きな3つの違い

より詳しく採用代行と人材紹介の違いを紹介します。具体的に、以下の3つの違いを解説していきます。

  • サービス内容の違い
  • 料金体系・相場の違い
  • 法律面での違い

サービス内容の違い

採用代行と人材紹介のサービス内容の違いについて紹介します。

採用代行は、採用活用における必要な業務、プロセスの代行し、ノウハウ・リソースを提供しています。具体的な業務内容は以下です。

  • 採用計画の設計
  • 募集文作成
  • 求人広告掲載代行
  • DM・スカウト配信
  • 応募者の対応
  • 面接・選考
  • 内定者のフォロー

一方、人材紹介は、企業の求める人材を提供しています。具体的な業務内容は以下です。

  • 採用要件ヒアリング
  • 求人票の作成
  • 候補者人選
  • 面接日程調整
  • 条件交渉
  • 入社前サポート

求職者を採用するという目的は同じですが、「提供する価値」が、採用代行と人材紹介では大きく異なります。

料金体系・相場の違い

料金体系と相場を紹介します。採用代行と人材紹介の料金体系は以下です。

採用代行人材紹介
料金体系・月額固定(業務委託料に応じて月額料金が決まる)
・従量課金(サービス利用分だけ料金が発生する)
・成功報酬(採用決定時に料金が発生する)
相場月額固定:10万円~50万円程度
従量課金:(例)スカウトメール送信 100〜500円 / 通
・採用者の理論年収の30-35%
(例)年収600万円×30%=180万円

採用代行は月額固定もしくは従量課金で費用がかかります。月額固定の場合は、まず業務委託の範囲を決めます。そのうえで月額費用の金額が変動します。従量課金では、サービスの個数によって金額が変わります。

人材紹介では成果報酬で料金が発生します。サービスを通して人材が入社した時点ではじめて料金が発生するため、無駄なコストがかかりません。

法律面での違い

採用代行と人材紹介は法律面でも違いがあります。

採用代行採用業務をアウトソーシングする際、厚生労働大臣か管轄の労働局長から許可を得る必要がある
※職業安定法の第36条「委託募集」に該当
人材紹介材紹介会社は“仲介斡旋”を行うため、厚生労働大臣の許可が必要 ※職業安定法の第4条に該当

人材紹介・採用代行ともに運営会社は事前に許可を得ておく必要があります。違法業者に依頼してしまうと依頼元企業としては大きな損害になりますので、事前に確認をしておきましょう。

採用代行と人材紹介のメリットの違い

次に、採用代行と人材紹介、双方のメリットを見ていきましょう。

採用代行・採用業務の負担軽減
・最適な人材を採用できる可能性
人材紹介・工数減で採用が可能
・採用コストが目に見える

採用代行のメリット

採用代行のメリットは、大きく以下の2点が挙げられます。

  • 採用業務の負担軽減
  • 最適な人材を採用できる可能性

それぞれ詳しく解説します。

採用業務の負担軽減

採用代行は、採用業務のプロセスにおいて、部分的・全面的にアウトソースできます。

つまり採用業務のうち手間がかかる部分のみを切り出して業務を委託できるため、採用担当の負担は減り、業務効率の向上が見込めます。またその際に社内の業務フローを変える必要もありません。

最適な人材を採用できる可能性

採用代行サービスの場合、採用業務に特化した担当者が計画に応じて媒体や手法を変えながら柔軟に人材にリーチできます。

一方で人材紹介の場合は、あくまで自社サービスの登録者のなかから選別をすることになります。採用代行では広く人材を探せることで、効率よく「本当に自社が欲しい人材」を採用できる可能性があります。

人材紹介のメリット

人材紹介のメリットは、以下の2点が挙げられます。

  • 工数減で採用が可能
  • 採用コストが目に見える

それぞれ詳しく解説します。

工数減で採用が可能

人材紹介サービスでは「求人票の作成」や「人材へのアプローチ」などの業務を支援してくれます。社内の採用担当者としては、待っているだけで面談を設定できるため、採用工数を大幅に削減できます。

採用コストが目に見える

採用が決まり次第で料金がかかる「成果報酬型」なので、コストの無駄が少ないこともメリットです。

転職サイトの活用や、リファラル採用などの場合は、社内の採用担当者の工数がかかるため「見えないコスト(人件費)」がかかってしまいます。一人の採用に、どれくらいのコストがかかるかが曖昧です。

その点、人材紹介会社を利用すれば、一人の採用にかかるコストをコントロールしやすくなります。

採用代行と人材紹介のデメリットの違い

採用代行と人材紹介、双方のデメリットも理解しておきましょう。

採用代行・定常コストがかかる
・社内にノウハウが蓄積されない
人材紹介・コストと手間がかかる
・大規模採用には向いていない

採用代行のデメリット

採用代行のデメリットは、以下の2点が挙げられます。

  • 定常コストがかかる
  • 社内にノウハウが蓄積されない

定常コストがかかる

採用代行は月額で固定費用がかかるため、採用できなかったとしても、定常的に月額コストが発生していまいます。そのため、採用代行に依頼する前に「自社の採用課題」を明確にすることが重要です。

採用課題が「応募者対応におけるリソース不足」だった場合、たとえ採用に至らなかった場合でも、リソース不足は解消できているため、コストは無駄になりません。

社内にノウハウが蓄積されない

採用代行に依頼した場合、仮に採用がうまくいったとしても「どんな戦略・戦術を実行したのか」がブラックボックスになってしまうケースがあります。

その場合、社内にノウハウが蓄積されず「採用代行サービスの利用を止めると、採用できなくなる」ということが起こり得ます。このような事態を避けるために、支援期間中に、支援内容などのノウハウをドキュメントにまとめておくなどの対策をしておきましょう。

人材紹介のデメリット

人材紹介のデメリットは、以下の2点が挙げられます。

  • コストと手間がかかる
  • 大規模採用には向いていない

コストと手間がかかる

人材紹介は成功報酬型ですが、人材派遣や転職サイトに比べると、費用は高めに設定されています。特に採用者の年収が高いと多くのコストが発生します。

また、社内の採用担当者の作業工数についても「人材要件のすり合わせ」「定期的な進捗確認」など、一定かかります。そのため、コストを安く抑えたい場合は求人媒体などを用いて自社で採用活動を行ったり、手間を減らしたい場合は採用代行会社に依頼することをおすすめします。

大規模採用には向いていない

人材紹介サービスでは、一人の採用にあたって「人材の要件定義」や「求人票の内容」などを丁寧にすり合わせる必要があります。

マッチングサービスである以上、1対1のコミュニケーションの連続になるため、一度に大量の採用をしたい場合は不向きです。そのため、同時に多くの人材を採用したい場合は、母集団形成に強みを持つ求人媒体への掲載を検討しましょう。

採用代行と人材紹介の活用に向いている企業の違い

採用代行と人材紹介のどちらの活用をすれば良いか、見極めるポイントを解説します。

このポイントを知らないと、誤ったサービスを選んでしまい、思うような成果を得られない可能性もありますので、事前に必ず確認しておきましょう。

採用代行の活用に
向いている企業
・人材採用のノウハウがない企業
・大量に採用する必要がある企業
人材紹介の活用に
向いている企業
・特定の職種の採用をしたい企業
・長期で活躍して欲しい人材を採用したい企業

採用代行を活用するのに向いている企業

採用代行の活用がおすすめな企業の特徴は、以下の2点が挙げられます。

  • 人材採用のノウハウがない企業
  • 大量に採用する必要がある企業

それぞれ解説していきます。

人材採用のノウハウがない企業

人材採用のノウハウがない会社は、採用代行サービスの活用に向いています。採用代行サービスはナレッジが豊富にありますので、企業のニーズをもとに採用計画づくりから、実際のスカウティングまでをこなしてくれます。

そのため、自社で採用ノウハウがなくても、すぐに着手できるのが魅力です。また代行しつつノウハウを提供してもらうことで、自社のスキルセットの蓄積も狙えます。

大量に採用する必要がある企業

先述した通り、大量の人材を採用する必要がある会社が人材紹介サービスを用いると、やり取りに時間が取られてしまい、効率が悪いです。

一方で採用代行サービスを用いると、求人広告の作成・掲載、書類選考・面接などを代行できるため、効率的に採用を進められます。

人材紹介を活用するのに向いている企業

人材紹介の活用がおすすめな企業の特徴は、以下の2点が挙げられます。

  • 特定の職種の採用をしたい企業
  • 長期で活躍して欲しい人材を採用したい企業

それぞれ解説してきます。

特定の職種の採用をしたい企業

専門的なスキルを持つ特定の職種は転職市場でも数が少なく、採用に苦労します。例えば以下の職種が該当します。

  • 経理
  • マーケター
  • エンジニア
  • デザイナー

その点、人材紹介サービスにはこれらの職種の人材が多く登録しています。利用することで、効率よく候補者を集められるのでおすすめです。

長期で活躍してほしい人材を採用したい企業

採用後、長期的に社内で活躍してくれる人材を探す場合にも人材紹介サービスが適しています。

例えば「管理職採用」や「ポテンシャル採用」といった観点で長期雇用したい人材を、内製で探すのは苦労します。

人材紹介サービスでは、人材紹介会社サイドでフィルタリングしたうえで最適な人材を紹介してくれます。そのため、見つけるのが難しい人材を見つけやすいです。

おすすめの採用代行サービス・人材紹介サービス

最後に、おすすめの採用代行サービス・人材紹介サービスを紹介します。

採用代行サービス

採用代行サービスを3社紹介します。

キャリアマート

引用:キャリアマート

キャリアマートは、主に「母集団形成」「応募者への対応」といったコア業務の代行に強みをもつ採用代行会社です。これらのルーティンワークを任せることで、採用計画作成・選考といったコア業務に集中できる採用組織を形成できます。

対応範囲・採用計画立案
・スケジュール作成
・媒体選定・提案
・掲載内容取材 / 入稿
・スカウト配信代行
・エントリー受付設定
・説明会日程掲載
・メール / 電話対応
・選考日程調整
・適性検査案内
・合格連絡 / 管理
・問い合わせ対応
・内定フォローコール
・採用振り返り
・次年度改善提案
料金・ミニマムプラン:3万円~ / 月
・スタンダードプラン:10万円~ / 月
・カスタマイズプラン:要問い合わせ

ネオキャリア

引用:ネオキャリア

ネオキャリアは採用代行サービスのなかでも「ノウハウがある」「実績が信頼出来る」「導入したい」の三冠を達成しています。採用支援実績は年間1万社以上と豊富な実績があるサービスです。「応募受付」「入社手続き」などパッケージ化されたメニューもあります。

対応範囲・採用戦略立案
・スケジュール設計
・費用対効果分析
・人物像 / ペルソナ設計
・広告媒体選定 / 出稿
・求人広告原稿作成
・母集団形成
・スカウトメール作成 / 配信
・選考 / スクリーニング
・応募者対応
・適性検査 / 筆記試験
・面接実施
・内定連絡
・内定者研修企画 / 実施
・面接代行
・定着化支援
・研修の連絡
料金月額10万円前後~実施可能
※実施業務内容により異なる

HeaR 採用代行

引用:HeaR 採用代行

HeaR 採用代行では、1案件につき採用コンサルタントと運用担当の2名体制で直接やり取りしながら採用代行を推進してくれます。

独自分析ツール「HITOME」を活用することで、求人媒体・エージェントごとに「最適なスカウト文面・送付タイミング」「紹介パフォーマンス」などを可視化・分析できるのが魅力です。

対応領域・スカウト作成/送付
・求⼈票作成
・ステータス管理
・結果報告/レポート
・Twitter運用
・Instagram運⽤
・広報記事制作
・採用サイト制作
・エージェント選定
・エージェントとのコミュニケーション代⾏
・書類選考
・エージェント説明会
・⾯接業務代⾏
・会社説明会
・⽇程調整
・採⽤要件定義
料金要問い合わせ

人材紹介会社

主な人材紹介会社を3社紹介します。

リクルートエージェント

引用:リクルートエージェント

リクルートエージェントは、株式会社リクルートが提供する総合型の人材紹介サービスです。年間決定約5万6000名の実績があり、幅広い分野の求人を扱っています。無料でリクルートエージェントとリクナビNEXTのデータベースからスカウトを送ることも可能です。

登録者数年間登録者数 130万5000名
運営会社株式会社リクルート
URLhttps://www.r-agent.com/

マイナビエージェント

引用:マイナビエージェント

マイナビエージェントは、株式会社マイナビが提供している総合型の人材紹介サービスです。登録者の年齢層は、34歳以上が全体の80%以上を占めています。リクルーティングアドバイザー、キャリアアドバイザーは業種・職種別の専任担当制であり、業界に詳しいことが魅力です。

登録者数要問い合わせ
運営会社株式会社マイナビ
URLhttps://mynavi-agent.jp/

dodaエージェント

引用:dodaエージェント

dodaエージェントは、パーソルキャリア株式会社が提供する転職サイトです。ただし並行して総合型の人材紹介サービスも提供しています。登録者の年齢層は若年層が多く、25~29歳が39.0%、次いで30~34歳が23.0%となっています。企業1社ごとに1人の担当者がつき、採用までをサポートします。

登録者数要問い合わせ
運営会社パーソルキャリア株式会社
URLhttps://doda.jp/consultant/

その他の人材紹介会社については、以下の記事でまとめています。依頼を検討している方は参考にしてみてください。

まとめ

今回は採用代行と人材紹介の違いを解説しました。

採用代行は自社の採用タスクの一部から全部を代行してもらうサービスです。一方で人材紹介は、サービスの登録者から適した人材を紹介するサービスとなります。

採用担当者としては、まず「自社の採用組織で何が足りていないのか」「どの仕事を任せたいのか」を明確にしたうえで、適したソリューションを選びましょう。

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