Facebook広告の費用相場|予算の設定方法から費用のかけ方3ステップまで
「Facebook広告の費用は、どのように決まるのかを知りたい」
「自社が成果を上げるためには、どのくらいの費用が必要なのかを知りたい」
といった疑問は、Facebook広告の運用を検討されている方に起きがちです。
Facebook広告にかかる費用は、1,000回表示されるごとに費用が発生する「インプレッション課金」が基本です。ただし配信目的に応じて「クリック課金」や「動画の再生課金」と使い分けることで、広告配信における目的達成に近づきます。
本記事では「Facebook広告の費用相場」と「費用のかけ方3ステップ」を中心に解説します。
目次
そもそもFacebook広告にはどんな種類があるのか
Facebook広告とは、FacebookやInstagramなどで配信できる運用型広告のことです。Facebookの登録情報である居住地や性別、年齢といった情報が活用できるため、精度の高いターゲティングが可能です。
Facebook広告は商材や広告の配信目的に応じて、以下の4種類から選べます。
広告の種類 | 特徴 | 推奨事項 |
---|---|---|
画像広告 | ・画像(1枚)+テキスト(見出し / 本文)で構成 ・もっとも一般的なフォーマット | 画像サイズ ・1200×628(Facebook) ・1080×1080(Facebook / インスタグラム) |
動画広告 | ・動画(1本)+テキスト(見出し / 本文)で構成 ・伝えられる情報量が多く、注目を集めやすい | ・アスペクト比: 9:16~16:9 ・ファイルサイズ:最大4GB ・長さ:1秒~240分 |
カルーセル広告 | ・複数の画像 / 動画(最大10個)で構成 ・横にスワイプすることで一連の画像などが見られる | カード数2~10枚 |
コレクション広告 | ・画像 / 動画 / カルーセル / リンクを組み合わせた構成 ・ユーザーの興味関心に応じて表示 | 画像の最小横幅(ピクセル):400 画像の最小縦幅(ピクセル):150 |
基本的には、一般的なフォーマットである画像広告を選ぶとよいでしょう。また「広告の運用目的」や「商材特性」「自社のリソース状況」に応じて、動画広告の利用も視野に入れてみましょう。たとえば「採用に関する広告を配信したい」といったケースでは、動画広告がおすすめです。
Facebook広告の費用の決まり方
Facebook広告の費用は、次の3種類の課金方式で決まります。
課金方式 | 特徴 | 相場 |
---|---|---|
インプレッション課金(CPM) | ・広告が1,000回表示されるごとに費用が発生 ・表示が繰り返されるため認知拡大できる ・効果につながらなくても費用が発生する | 100~500円程度 |
クリック課金(CPC) | ・広告が1回クリックされるごとに費用が発生 ・広告の表示のみでは費用がかからない ・確度の低いクリックにも課金される | 100~200円程度 |
動画の再生課金(CPV) | ・課金タイミングは2種類から選べる ・多くの情報が伝えられる ・動画を視聴する可能性が高いターゲットに有効 | 100円~150円程度 |
基本的には、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する「インプレッション課金」がベースとなります。ただし、広告を配信する目的によっては「クリック課金」や「動画の再生課金」が適している場合もあります。
それぞれの課金方式ごとに解説します。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式です。
Facebookなどのプラットフォームで広告が繰り返し表示されるため、認知拡大が期待できます。一方で、広告に期待する効果につながらない場合でも課金されるといったデメリットもあります。
インプレッション課金の相場は、広告の表示1,000回ごとに100~500円程度です。
クリック課金(CPC)
クリック課金は、広告が1回クリックされるごとに費用が発生する課金方式です。
ユーザーの「広告をクリックする」というアクションに対して課金されるため、関心のある層に広告費を割くことができます。一方、確度が低いクリックに対しても費用が発生してしまう側面もあります。
クリック課金の相場は、1クリックにつき100~200円程度です。
動画の再生課金(CPV)
動画の再生課金には「ThruPlay」と「動画の2秒以上の継続的な再生」の2種類あります。
「ThruPlay」は、動画が15秒以上再生されるごとに費用が発生します。15秒未満の動画の場合、最後まで再生されると課金されます。
「動画の2秒以上の継続的な再生」は、動画が2秒以上再生されると費用が発生します。
動画を視聴する可能性が高いターゲットに有効です。動画を活用して視覚と聴覚に訴えられるため、情報を多く伝えられます。一方、アプローチできるターゲットが限定される点がデメリットです。
動画の再生課金の相場は、1再生あたり100円~150円程度です。
Facebook広告の予算設定方法
Facebook広告では、広告費が予算をオーバーしないように広告主側で設定できます。
Facebook広告の予算は、次の4つの方法で設定できます。
- キャンペーンの予算
- アカウントの予算
- 広告セットの予算
- 通算予算
それぞれの方法ごとに解説します。
キャンペーンの予算
キャンペーン予算は、1つのキャンペーンごとに予算の上限を設定する方法です。キャンペーンの広告費が予算設定の上限に達すると、広告の配信が停止します。
複数のキャンペーンを運用しており「特定のキャンペーンの予算の上限を設けたい」といった場合に利用するケースが多いです。
アカウントの予算
アカウントの予算は、アカウント全体の予算の上限を設定する方法です。複数のキャンペーンにかかる広告費が予算設定の上限に達すると、広告の配信が停止します。
複数のキャンペーンの予算を一括で設定できます。
広告セットの予算
広告セットの予算は、広告セットごとに予算の上限を設定する方法です。
広告セットとは、ターゲットや配信先、予算、掲載期間といった設定をまとめたものです。複数のキャンペーンを実施する場合、キャンペーンごとに広告セットが設定できます。この広告セットの予算を設定することで、広告セット単位の広告費が上限に達すると配信が停止します。
広告セットのなかで、効果が高いキャンペーンに予算を割くことができます。
通算予算
通算予算は、特定の期間にかける予算を設定することで、Facebook広告が最適な頻度で広告を配信してくれる設定方法です。たとえば1週間や1か月といった期間で設定できます。
基本的には、指定期間内で予算を均等に使って配信します。ただし状況に応じて、特定の日時の配信を増減して調整されるケースもあります。
1日あたりの配信量が一定でなくても、問題ない場合におすすめです。
Facebook広告への費用のかけ方
Facebook広告は、100円程度の予算からスタートできます。しかし、広告運用の目的である「売上向上」や「認知拡大」などを達成するには一定の費用が必要です。
Facebook広告にかける費用は、以下の流れで調整しましょう。
ステップごとに解説します。
1. まずは少額でスタート
Facebook広告の運用は、まず3万円程度の少額からスタートしましょう。
ひと月の予算が3万円の場合、1日あたりの予算は1,000円程度となります。たとえばインプレッション課金において「100円 / 1,000回表示」で出稿する場合、1日に広告を10,000回表示できる計算となります。データの収集に役立つため、広告の改善につなげられます。
具体的には「ABテスト」などを通じて、勝ちパターンが発見できます。「効果的な広告がわからない」といった場合は少額からスタートし、ターゲットユーザーに効果的な広告の傾向を探りましょう。
2. 10万円程度まで引き上げる
3万円で広告を運用してユーザーの傾向を把握したら、広告費を10万円程度まで引き上げてみましょう。
ひと月の予算が10万円の場合、1日あたりの予算は3,000円程度となります。インプレッション課金において「100円 / 1,000回表示」で出稿する場合、広告を1日に30,000回表示できる計算となります。そのため3万円の場合と比べると、多くのユーザーに届けることが可能となります。
ただしユーザーの傾向の分析は3万円で可能なため、広告費に10万円かけることで「どんな成果を得たいのか」といった目的を明確にしておく必要があります。
広告費に10万円の予算が確保できる場合、Facebook広告の広告費に3万円充てて、残りの7万円でクリエイティブなどを改善するといった方法もあります。
自社が広告で得たい成果に応じて、予算の使い方を検討しましょう。
3. 10万円とクリエイティブ・運用に費用をかける
10万円程度まで広告費を引き上げて効果が出たら、クリエイティブ・運用にも費用をかけてみましょう。
広告費にひと月10万円以上割ける場合「課金方式の単価が高単価なジャンル」や「高単価な広告の種類」に挑戦できます。
たとえばクリック課金の場合、化粧品や健康食品のカタログの購入、自社ビジネスのリード獲得といったジャンルは、単価が高い傾向があります。また「キャンペーン目的」において認知目的や検討目的のキャンペーンと比べると、利益につながりやすい「コンバージョン目的」の方が単価が高いです。
このように、広告の運用に費用をかけることで幅が広がります。しかし予算をすべて広告運用に費やすのではなく、広告で使用する画像や動画などの「クリエイティブ」や、広告の遷移先である「ランディングページ」に費用をかけると、より広告の成果が高まります。
Facebook広告に10万円以上の費用を割く場合「広告の運用」や「クリエイティブやランディングページの制作」のプロである、広告運用代行の代理店への相談がおすすめです。
代理店は広告運用の経験が多いため、費用対効果の高い広告運用が実現できます。なかにはクリエイティブ制作の専門チームを配置している代理店もあるため、質の高いクリエイティブの制作が可能です。
広告費の予算を10万円以上確保することで「広告運用の幅が広がる」「広告の成果が向上する」といったメリットがあります。プロである代理店への依頼も選択肢に加え、予算を有効的に使いましょう。
Facebook広告運用時の注意点
Facebook広告を運用する際の注意点は次の2点です。
- クリエイティブを常に差し替える必要性
- ABテストが必須
それぞれ解説します。
クリエイティブを常に差し替える必要性
Facebook広告で使用する画像や動画などのクリエイティブを常に差し替える必要がある点に注意しましょう。
Facebook広告が表示されるのは「Facebook」や「Instagram」などのSNSがメインです。SNSは1日にユーザーが何度も訪れるため、同じクリエイティブを使い続けるとユーザーが飽きてしまいます。そうすると広告の成果が上がりにくくなるため、たとえ成果が出ているクリエイティブであっても2週間~1か月ごとに差し替える必要があります。
自社で広告を運用する場合、クリエイティブの制作にもリソースが必要です。効果を最大化するには「クリエイティブを制作し続ける体制」が必要な点に注意しましょう。
ABテストが必須
Facebook広告は改善を重ねることで「狙ったターゲットに刺さる」「費用対効果が高まる」といったメリットがあります。この改善につながるPDCAを回すためには、ABテストが必須となる点に注意しましょう。
たとえば、自社が狙いたいターゲットを2パターン用意し、両方のターゲットに広告を配信します。目的がコンバージョンの場合、広告を配信した結果「どちらのターゲットのコンバージョン率が高かったか」といった点を確認することで、成果が上がりやすいターゲットがわかります。
クリエイティブの場合も2パターン用意することで「成果が上がりやすいクリエイティブのパターン」が発見できます。このパターンを制作に活かすことで、安定した成果につながります。
このように広告運用において、ABテストを通じた分析・改善は重要なポイントです。広告をただ配信するだけでは、成果につながりにくい点に注意しましょう。
Facebook広告運用代行の活用も有効
先述したとおり、Facebook広告の運用はプロである代理店に任せることもできます。広告の運用を「自社でおこなう場合」と「代理店に依頼するメリット」を解説します。
Facebook広告を自社運用する場合
Facebook広告の運用を自社でおこなう場合、スピード感のある運用が可能な点がメリットです。社内でおこなうため、広告運用に関するコミュニケーションも円滑に図ることができます。加えて自社製品・サービスを理解している社員が担当するため、その知識を「動画などの制作」や「広告のターゲティング」に活かせます。
一方、効果的に広告を運用するには「クリエイティブを継続的に制作する体制」や「ABテストを通じた分析・改善ができる知識・ノウハウ」が必要です。これらに対応できるリソースやノウハウがない場合、広告費だけがかかってしまい、成果が出ない可能性があります。
Facebook広告を自社で運用する場合は、効果的に運用できる体制が構築できるかを確認しましょう。
Facebook広告運用を代理店に依頼するメリット
Facebook広告の運用を代理店に依頼した場合、次の3つのメリットがあります。
- 広告運用に関する一連の作業を任せられる
- 豊富な知識・ノウハウをもとに運用してもらえる
- 広告の改善まで対応可能
それぞれ解説します。
広告運用に関する一連の作業を任せられる
Facebook広告の運用を代理店に依頼することで、運用開始に必要な初期設定から広告配信まで、一連の業務を任せられます。
自社で運用した場合に発生しがちな「広告運用業務でほかの業務が圧迫される」「設定方法を調べるのに時間がかかる」といった課題を解決しつつ、安定した成果が期待できます。
豊富な知識・ノウハウをもとに運用してもらえる
代理店は広告運用に関する知識・ノウハウが豊富なため、効果的な広告運用が実現可能です。また広告運用に関する最新情報も把握しているため、そのときの環境に合わせた最適な提案が受けられます。
また代理店では、Facebook広告と出稿者の両方の情報を収集しています。そのため、自社業界のトレンドなどを考慮した最適な広告が配信できます。
広告の改善まで対応可能
代理店に依頼した場合、広告の運用から改善まで対応してもらえます。ABテストなどを通じてPDCAを回し、広告の成果や費用対効果の向上を目指します。
広告の改善には「問題箇所の特定」や「課題の解決策の選定」などに対応できる知識が必要です。これらの知識・ノウハウがある代理店に依頼することで、成果につながる改善が期待できます。
まとめ
Facebook広告の課金方式は、インプレッション課金・クリック課金・動画の再生課金の3種類あります。それぞれ特徴や単価が異なるため、広告運用の目的やターゲットに応じて使い分ける必要があります。
また、単に広告費をかけるだけでは成果につながりません。本記事でご紹介したFacebook広告への費用のかけ方を参考にし「成果を上げるのにどのくらいの費用が必要なのか」のイメージに役立てましょう。
b-pos編集部
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