【初心者向け】リスティング広告の費用対効果を高める5つのコツ|費用が決まる仕組みや相場について徹底解説!

リスティング広告の費用はクリック課金制とオークション制の2つがあり、それぞれに費用が発生する方法が異なります。リスティング広告は、効果測定に最低でも3ヶ月はかかるといわれています。

そのため、予算の決め方や撤退のタイミングは非常に重要であり、広告運用をする前に決めておくべきポイントです。リスティング広告における費用算出の方法や、費用対効果を高めるコツについてご紹介します。

リスティング広告費用が決まる2つの仕組み

リスティング広告費用が決まる仕組みには、以下の2つが挙げられます。

  1. クリック課金制
  2. オークション制

ここではそれぞれに分けて解説します。

1.クリック課金制

リスティング広告は、検索結果が表示されるだけでは費用は発生しません。ユーザーが広告をクリックするごとに費用が発生する仕組み「クリック課金制」を採用しており、これはPPCやPay Per Clickと呼ばれています。

クリック課金制の場合、1クリックあたりの金額は商品やサービスによって大きく異なります。相場が高いほど多額の予算が必要になるのです。また、広告費については以下の計算式から求めることが可能です。

  • クリック単価×クリック回数=広告費

おおよその金額については、Googleキーワードプランナーで調べられます。

2.オークション制

リスティング広告の1回あたりのクリック単価は、オークション形式によって決まります。オークション形式とは、事前に「指定キーワードで検索された際、最高額をいくらまで払う」という形態で入札される形式のことです。

オークションの結果、単価や広告のクオリティを基準とした順位が決定されます。設定した単価が低ければ競合よりも掲載される順位が下がり、表示回数も少なくなります。しかし、単価が高ければ、検索順位・表示回数ともに多く掲載されるのです。

そのため、キーワードの競合が多ければ多いほど競争は激化する傾向にあります。結果として、多くの広告費用が必要になるケースもあります。

リスティング広告費用の相場は「20万円~50万円」

リスティング広告の費用相場は、一般的に20〜50万円だといわれています。商品やサービスごとに必要となる広告費は大きく変動するため、安ければ10万円程度から運用できる場合もあります。

リスティング広告はキーワード以外にも、配信する曜日や時間、地域についても設定が可能です。さらに、広告運用を代行する場合には、運用手数料が発生することも覚えておきたいポイントです。

リスティング広告費用の予算を決める方法

リスティング広告費用の予算を決める方法には、以下の2つが挙げられます。

  1. 獲得したい成果目標から逆算して決める
  2. キーワードのクリック単価相場から決める

ここではそれぞれの方法について解説します。

獲得したい成果目標から逆算して決める

CPAとは、広告によって得られる成果指標である「CV(コンバージョン)」を1件獲得するのにかかった広告費を示す数値です。CPAの数値は、販売価格から原価と確保したい利益額を差し引く形で計算できます。計算式は以下の通りです。

  • 目標CPA=販売価格-原価-確保したい利益

また、広告予算についても以下の計算式で計算できます。

  • 広告予算= 目標CPA×コンバージョン数

具体的な例による計算式は以下の通りです。

例:販売価格10万円、原価5万円、確保したい利益3万円、月に10個の販売を目指す

  • 10万円ー5万円ー3万円=2万円(目標CPA)
  • 2万円×10個の販売=20万円(広告予算)

目標CPAとコンバージョン数を設定することによって、広告費を計算できます。

キーワードのクリック単価相場から決める

リスティング広告の予算は、広告出稿したいキーワードのクリック単価相場から逆算することも可能です。リスティング広告におけるクリック単価相場は商品やサービス市場規模によって異なります。

単価相場はキーワードプランナーを使用し、キーワード検索や上限クリック単価から調べることが可能です。クリック単価の相場に目指すべきクリック数をかけることにより、予算を導き出せます。

しかし、目標のCPAよりも高く予算を設定しなければ、機会損失が発生するおそれがある点には注意してください。

リスティング広告の費用対効果を高める5つのコツ

リスティング広告の費用対効果を高めるコツには、以下の5つが挙げられます。

  1. 除外キーワードの設定をする
  2. 広告の品質スコアを上げる
  3. マッチタイプの設定を調整する
  4. 広告配信の対象を絞る
  5. プロの代理店に相談する

ここではそれぞれに分けて解説します。

1.除外キーワードの設定をする

リスティング広告で結果を出しやすくするためには、意図しないキーワードでの表示とクリックを防ぎ、期待できないキーワードへの投資を抑える「除外キーワード設定」が重要です。除外キーワードを設定することにより、高い投資効果を得られるキーワードに多くの予算を割けることにつながります。

リスティング広告を開始した当初は、想定外のキーワードで表示されてしまうことが多く、こまめに除外キーワードを設定することが求められます。コンバージョンに至らないものや、ターゲット外ユーザーにクリックされていると考えられるキーワードは除外してください。

2.広告の品質スコアを上げる

広告の品質スコアは、推定クリック数や、広告文と検索クエリとの関連性によって決定します。これらの項目を改善すれば、品質スコアが高い継続案件につながったり、広告掲載順位の向上やクリック単価引き下げにつながったりします。

そのため、LPの内容を広告に沿ったものに改善したり、画像データを圧縮してページ表示速度を早くしたりする施策が重要です。

3.マッチタイプの設定を調整する

キーワードのマッチタイプには、以下の3種類が挙げられます。

  • 部分一致:関連性があるキーワードでも広告表示する
  • フレーズ一致:キーワードを含む検索があった場合に広告表示する
  • 完全一致:設定したキーワードとまったく同じだった場合に広告表示する

表示確率を高められるのは部分一致ですが、コンバージョンにつながらない場合、フレーズ一致や完全一致に変更する必要があります。また、コストの最適化にもつながります。

4.広告配信の対象を絞る

広告配信はターゲットを絞ることが重要です。属性設定の項目には、以下のものが挙げられます。

  • 性別
  • 年齢
  • 世帯収入

商品やサービスの利用者属性に傾向が見られる場合、対象を絞ることによって費用対効果を高めることが可能です。また、広告を配信する地域を絞ることもできるため、都道府県はもちろん市・区にまでエリアを絞ることもできます。

5.プロの代理店に相談する

自社で広告運用をした結果、思ったような効果が出ない場合、プロの代理店に相談することも1つの手段です。広告運用のプロは経験・知識が豊富にあり、自社にとって最適な改善案を出してくれます。

しかし、依頼する際には相応の費用が発生するため、事前に代行費用について見積もりをとるのがおすすめです。報酬形態や着手金に予算が割けるかを判断し、予算が確保できそうであれば自社と同じ業界の業務経験がある代行業者へ依頼を検討してみてください。

リスティング広告の費用で注意すべき4つのポイント

リスティング広告の費用で注意すべきポイントには、以下の4つが挙げられます。

  1. 広告投入費用を絞りすぎない
  2. 撤退のタイミングも決めておく
  3. 初めから全予算を投入しない
  4. 代理店に依頼すると契約期間の縛りが生じる場合がある

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。

1.広告投入費用を絞りすぎない

広告の費用を抑えようとしすぎるあまり、極端にコストを絞って運用してしまうケースがあるかもしれません。リスティング広告の特性上、ある程度の予算を割いてトライアンドエラーを重ねることが求められます。つまりは、出稿したら必ず成果が出るものではないのです。

もちろん、コストカットすることは過程として必要です。しかし、効果を得るためにはある程度の広告費を投入しなければなりません。

2.撤退のタイミングも決めておく

リスティング広告を施策にする場合、撤退するタイミングもあらかじめ決めておく必要があります。これにより、リスクや損失を最小限に抑えられるのです。

たとえば、CPAが規定値以上になる、平均コンバーション数が何件以下になったら撤退する、など具体的な数字を設定しておく必要があります。しかし、リスティング広告の効果測定には最低でも3ヶ月以上は見積もっておく必要があるため、結果が出る前に撤退しないよう注意が必要です。

3.初めから全予算を投入しない

費用を絞りすぎないことは重要なポイントですが、最初からすべての予算を投入してしまうことは避けてください。あくまでもリスティング広告は販促手段の1つでしかありません。プロモーション展開していくなかで、費用対効果が高いほかの手段が見つかる可能性があるためです。

リスティング広告に絞って広告を展開していっても、最適な設定は運用していくなかで見つかることがあります。そのため、運用当初から全予算を投下することは避け、ある程度の余裕を持った資金で運用していく必要があります。

4.代理店に依頼すると契約期間の縛りが生じる場合がある

代理店に運用代行を依頼した場合、契約期間の縛りが発生する可能性があります。毎月更新の確認がある代理店もありますが、契約内容によっては半年、1年と条件が定められている場合もあります。

そのため、1ヶ月あたりの代行手数料に加え、契約期間についても事前に確認のうえ、依頼先を選定してください。撤退したいタイミングで契約途中だと継続しなければならず、撤退のタイミングを逃すうえに余分な費用が発生する可能性があるためです。

リスティング広告の費用でよくある3つの質問

リスティング広告の費用でよくある質問 には、以下の3つが挙げられます。

  1. 質問①リスティング広告の費用はどのように支払う?
  2. 質問②悪意のある故意のクリックにも費用が発生する?
  3. 質問③リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合にかかる費用は?

ここではそれぞれの質問について解説しますので、詳しく見ていきましょう。

質問①リスティング広告の費用はどのように支払う?

リスティング広告の費用は、クレジットカードか銀行振り込みで支払うケースが多く、媒体ごとに支払い方法が異なります。おもなリスティング広告の支払い方法は、以下の2種類です。

  • Yahoo!広告:クレジットカード、銀行振込
  • Google広告:クレジットカード

基本的には、アカウント残高への反映が早く振込手数料の負担がないクレジットカード払いがおすすめです。

質問②悪意のある故意のクリックにも費用が発生する?

悪意のある故意のクリックに対しては、基本的に費用は発生しません。システムによっては、広告を何回もクリックする、あるいは悪意があると判断された場合には費用が発生しない仕組みが取られているのです。

しかし、システムが検出できないことも想定されるため、すべての悪意あるクリック、あるいは故意のクリックを除外できるとはいえませんが、基本的には除外されると考えましょう。

質問③リスティング広告の運用を代理店に依頼する場合にかかる費用は?

リスティング広告運用を代理店に依頼した場合、手数料が発生します。手数料の形態は、おもに以下の3つに分けられます。

  • 手数料率型:広告費と連動して手数料が発生する
  • 定額型:事前に取り決めた広告費の範囲で手数料が発生する
  • 成果報酬型:取り決めたCVに応じて手数料が発生する

どの報酬形態を選択すべきかは、広告内容や市場に応じて大きく異なります。

まとめ

リスティング広告の費用対効果を高めるコツについて解説しました。リスティング広告は「クリック課金制」と「オークション制」の2種類があり、それぞれに費用が発生するタイミングが異なります。

リスティング広告費用の相場は20万円〜50万円とされているため、限られた予算でいかに効果を発揮するかが大切です。除外キーワードの設定をしたり、広告の品質スコアを上げたりして、費用対効果を高める工夫が必要です。リスティング広告で費用対効果を高めたいと考えている方は、ぜひ当記事を参考に施策を実施してみてください。

b-pos編集部

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