カスタマーサポートは外注できる?料金などの外注の基礎知識と代行会社5選!
ビジネスを拡大する上で質の高いカスタマーサポートは不可欠ですが、内部での体制構築は人材不足やコスト増加を招く可能性もあります。
そこでの有効なソリューションが、カスタマーサポートの外注です。
外注ならではのフレキシビリティやコスト削減を実現しつつ、企業の利益増加にも直結する有益なサービスです。
今回は、外注の基礎知識から料金体系、そしてお勧めの代行会社5選を紹介します。
この記事を読めば、あなたのビジネスに最適なカスタマーサポート代行会社を見つける手助けとなるでしょう。サポート品質を落とさず、更にスケーリングも見据えた外注の導入を考えていく一助としてご参照ください。
目次
カスタマーサポートとは?
カスタマーサポートは企業が提供するサービスや製品に関する顧客からの問い合わせや問題を解決する部門です。顧客が満足できるサービスを提供し、長期的な関係を築くことを目指しています。
カスタマーサポートの役割
カスタマーサポートは「お客様窓口」とも呼ばれ、主な役割は、お客様からの自社サービスや製品に関する問い合わせ・クレームへの対応と、それに関連する問題の解決です。
商品購入前、購入後の両方で役割を果たし、担当部署との連携など多種多様な業務を行います。
そして、顧客が直面する可能性のある問題を迅速かつ効果的に解決することで、顧客満足度を高める役割を担っています。
カスタマーサポートの業務内容
カスタマーサポートは、お客様の購入前から購入後までをサポートする役割を担っているため、業務は多岐にわたります。具体的には、電話での問い合わせ対応から、Eメールやチャットでの対応、FAQの作成や更新、そして顧客のフィードバックの収集と解析などです。
業務内容例 | |
---|---|
購入前 | ・電話での製品やサービスに対するお問い合わせ対応 ・メールやチャットでの問い合わせ対応 |
購入時 | ・製品やサービスの購入に対する問い合わせ対応 ・商品の注文受付、受付処理などの業務 |
購入後 | ・顧客からの要望や質問を基にFAQの作成や更新 ・顧客のフィードバックの収集、分析 |
その他 | ・部署間での連携 ・顧客へのアンケート架電 ・問い合わせ内容のシステムへの記録 |
また、カスタマーサポートはクレーム処理や製品のリコール情報の提供など、企業と顧客との間で重要な情報交換の窓口となる業務も行っています。
カスタマーサポートと〇〇との違い
カスタマーサポートは、お客様の課題を解決することを目的としています。
そのため、基本的にはお客様からのお問い合わせなどの対応を行いますが、いくつか混同されるものがあるので、カスタマーサポートとそれらの違いを解説していきます。
テクニカルサポートとの違い
テクニカルサポートは、主に製品やシステムの技術的な問題に焦点を当てたサポートを提供するものです。特にITやエンジニアリングの専門知識を要する問題を解決する役割を担っています。
一方で、カスタマーサポートは製品やサービスに関連する幅広い問題、例えば利用方法や料金に関する問題などに対応します。そのため、テクニカルサポートに比べ、より一般的な知識で顧客の問題を解決します。
ヘルプデスクとの違い
ヘルプデスクは、一般的に企業内部・外部両方の技術問題やシステム関連の問題を解決するための部門です。そのため、技術に対する専門的な知識と柔軟な対応力が求められます。
一方、カスタマーサポートは外部の顧客、つまり企業の製品やサービスを利用する消費者向けにサービスを提供します。
コールセンターとの違い
コールセンターは電話を通じてサービスを提供する部門であり、その範囲はカスタマーサポートだけでなく、テレマーケティングやテレセールスなどのアウトバウンド営業も含みます。
一方で、カスタマーサポートはコールセンターを利用してサービスを提供することもありますが、その活動範囲は電話対応だけに限定されません。
実際には、カスタマーサポートはメール、チャット、ソーシャルメディアなど、多くの異なる通信チャネルを利用して顧客と接触することを通じて、お客様満足度を上げることを目的としています
カスタマーサポート業務の委託・外注
カスタマーサポート業務を外注する理由や、外注するとできること、費用などの外注する際の基礎知識を紹介します。
カスタマーサポートが抱える課題
カスタマーサポートは多くの企業で重要な役割を果たしていますが、以下のような課題も抱えています。
- 電話がつながらない
- オペレーターのスキルにバラつきがある
- 離職率が高い
それぞれの課題と、外注による解決を解説します。
電話がつながらない
事業やビジネスの拡大に伴って、顧客からの電話は増加していきます。その結果、電話がつながりにくくなるという問題が生じてしまいます。
このような状況では、顧客満足度は低下し、企業や事業の評判低下に繋がります。
このような事態を防ぐために、外部のコールセンターを活用することで迅速な電話対応を実現し、顧客満足度を高めることが可能です。代行会社は十分な人員を確保しているため、ピーク時でもスムーズな対応が可能です。
オペレーターのスキルにバラつきがある
オペレーター間でのスキルのバラつきは、顧客体験の均一性を損なう原因となります。また、オペレーターの教育は時間がかかるため、短期的な解決は非常に難しいです。
代行会社は、熟練したプロフェッショナルのオペレーターを有しているため、外注することで一定のサービスを提供することが可能です。多くの代行会社は、オペレーターを一定の基準以上に育て上げるためのトレーニングを受けているため、企業のブランドイメージを高めることができます。
離職率が高い
カスタマーサポートは、ノルマなどの精神的なストレスが高く、高い離職率が課題となっています。オペレーターの離職によって、コストや工数が膨らんでしまいます。
代行会社へ外注すると、自社でオペレーターの採用をする必要がなくなるため、離職率を気にかける必要がなくなります。そのため、離職リスクへの工数やコストをかけずにカスタマーサポートの運営が可能になります。
外注できるカスタマーサポートの業務
外注できるカスタマーサポートの業務は大きくわけて2つあります。
- 電話窓口業務
- 注文窓口業務
それぞれ解説します。
電話窓口業務
電話窓口業務は、お客様からのサービス・商品に関する問い合わせやクレームなどに対応する業務です。
電話窓口では、サービス、商品に関する説明や基礎知識を持った上での柔軟な対応が必要となる上、整備等も必要になってきます。
外注会社はプロのオペレーターと、必要な設備、技術を保有しているため、電話窓口業務を依頼することで、コストを抑えながら質の高い顧客体験を提供することができます。
注文窓口業務
注文窓口業務は、お客様からの商品の注文等に対応する業務です。注文後は迅速に処理を行い、お客様へ発送する必要があります。
外注を活用することで、注文処理が効率化され、顧客のもとにいちはやく商品を届けることができるため、顧客満足度が向上します。また、受付のみならず発送まで代行してくれる業者もあります。
カスタマーサポートの外注にかかる費用
カスタマーサポート代行会社の料金体系は、「月額固定型」と「従量課金型」の二つがあります。それぞれ、導入時に初期費用が発生するサービスも存在します。
月額固定型は、毎月固定の金額が発生する料金体系です。1件あたりの金額が安価になっている点が特徴ですが、決められたコール数を超えた場合、コールオーバー料金が加算され、費用が膨れ上がるリスクもあります。費用相場としては以下です。
初期費用 | 20万〜50万円 |
月額料金 | 10万〜30万円 |
従量課金型は、コール件数に応じて料金が発生する料金体系です。コール件数が少ない場合は、コストを抑えることができますが、コール件数が多い場合は月額固定型を選ぶことをおすすめします。費用相場としては以下です。
初期費用 | 20万〜50万円 |
コール1件あたり | 500〜1,000円 |
カスタマーサポート業務を外注できる代行会社5選
ここでは、カスタマーサポート業務を外注できる、おすすめの代行会社を5社ご紹介します。
サービス | 料金 | 特徴 |
---|---|---|
ベルシステム24 | 要問い合わせ | ・1982年に国内初の本格的コールセンターサービスを開始 ・コスト最適化を実現するバックオフィス支援まで提供 |
TMJ | 要問い合わせ | ・顧客一人一人のニーズを引き出す為のコミュニケーション教育に注力 ・年齢層やタイプに合わせたコミュニケーション方法を確立 |
CASTER(キャスター) | ・6ヶ月プラン:132,000円 / 月 ・12ヶ月プラン:120,000円 / 月 | ・立ち上げから運営までトータルでサポート ・インバウンド、アウトバウンドの架電代行まで提供 |
facing | 要問い合わせ | ・ハイレベルなコミュニケーターチームを保有 ・CRMツールの活用でアップセルやクロスセルの機会創出まで対応可能 |
ウィルオブ・ワーク | 要問い合わせ | ・直雇用率100%のオペレーターが、高い応対品質でお客様対応を実施 ・コストを抑えてコールセンター代行を提供 |
ベルシステム24
ベルシステム24は、1982年に国内初の本格的コールセンターサービスを開始した企業です。
インサイドセールス等のセールス・マーケティング支援、業務効率化・コスト最適化を実現するバックオフィス支援など、コミュニケーションを最適化するために必要なすべてのサービスを提供しています。
特徴 | ・1982年に国内初の本格的コールセンターサービスを開始 ・コスト最適化を実現するバックオフィス支援まで提供 |
料金 | 要問い合わせ |
TMJ
TMJは、顧客一人一人のニーズを引き出す為のコミュニケーション教育に力を入れている代行会社です。
年齢層に合わせたアプローチ方法や相手のタイプに合わせた方法など質の高いオペレーターを有しており、顧客満足度の高いサービスとなっております。
特徴 | ・顧客一人一人のニーズを引き出す為のコミュニケーション教育に注力 ・年齢層やタイプに合わせたコミュニケーション方法を確立 |
料金 | 要問い合わせ |
CASTER(キャスター)
CASTER(キャスター)は、カスタマーサポートの立ち上げから安定稼動までトータルサポート可能な代行会社です。
インバウンドやアウトバウンドの架電代行、スクリプトやテンプレートの作成はもちろんのこと、DX支援や現状の棚卸、KPI設定、そしてオンボーディング代行まで、幅広いサービスを提供しています。
特徴 | ・立ち上げから運営までトータルでサポート ・インバウンド、アウトバウンドの架電代行まで提供 |
料金 | ・6ヶ月プラン:132,000円 / 月 ・12ヶ月プラン:120,000円 / 月 |
facing
facingは、ハイレベルなコミュニケーターチームを保有している代行会社です。
「継続的な顧客とのコミュニケーション」を重要視し、CRMツールの活用でアップセルやクロスセルの機会創出まで対応可能です。
特徴 | ・ハイレベルなコミュニケーターチームを保有 ・CRMツールの活用でアップセルやクロスセルの機会創出まで対応可能 |
料金 | 要問い合わせ |
ウィルオブ・ワーク
ウィルオブ・ワークは、20年間で積み上げたノウハウをもとに、直雇用率100%のオペレーターが、高い応対品質でお客様対応を行う代行会社です。
また、高知・山形・郡山という立地を活かし、コストを抑えてコールセンターの運営代行を提供している点も特徴です。
特徴 | ・直雇用率100%のオペレーターが、高い応対品質でお客様対応を実施 ・コストを抑えてコールセンター代行を提供 |
料金 | 要問い合わせ |
カスタマーサポート代行会社に業務を外注する際の注意点
カスタマーサポートは、お客様と直接コミュニケーションを取る業務なため、質の低い顧客体験を提供してしまうと、企業の評判に悪影響を及ぼします。
このような事態を避けるために、外注する際は以下の点に気をつけましょう。
顧客対応の品質低下の可能性
自社のサービスや製品の詳細情報を代行会社に十分に共有できていないと、顧客対応の品質が低下する可能性があります。この結果、お客様からの質問に明確に答えられない状況が生じ、満足度が低下する恐れがあります。
そのため、外注の際はサービスや製品情報を事前に代行会社に「細かく」共有するようにしましょう。これにより、品質低下のリスクを避け、顧客満足度を保持することができます。
カスタマーサポート代行への依存
外注を行うと、事業拡大が進むにつれて、代行への依存度が高まる傾向があります。
代行会社への依存度が高まり、自社での採用が困難になると、代行会社への支払いが増加し、コストが膨らむ可能性があります。そのため、外注先に依存しすぎないよう計画的な取り組みが求められます。
「ずっと発注し続けるのか」、「将来的には内製化を目指すのか」を事前に検討し、戦略を明確にしておくことが重要です。
外注以外のカスタマーサポートの課題解決方法
外注を利用しないでも、カスタマーサポートの課題は様々な方法で解決可能です。
ここでは、FAQシステムの利用や社内研修を行う方法に焦点を当て、それぞれのメリットと実施方法を紹介します。
FAQシステムを活用する
カスタマーサポートの効率化には、FAQシステムの活用が効果的です。
FAQページを作成し、ウェブ上で公開することで、顧客は自らの課題を解決できるようになり、問い合わせの件数が減少します。そのため、より少ない人数で対応が可能となります。
FAQの内容が顧客の課題を解決できる内容になっていない場合、逆に問い合わせが増加してしまう可能性もあります。そのため、活用の際は、FAQの内容を丁寧に作成し、顧客が抱える可能性のある多くの疑問に答えるよう心掛けましょう。
研修を実施する
カスタマーサポートの品質向上と効率化のためには、社員研修の実施が欠かせません。
社員それぞれのスキルアップを目指し、研修を行うことで、スキルのバラつきをなくし、サービスの品質を向上させることが可能です。
さらに、社員のモラルも向上し、良いサービスを提供できる基盤を築くことができます。
まとめ
本記事では、カスタマーサポートの内部運営に関わる課題とその解決策について解説しました。
カスタマーサポート業務を外注することで、以下の課題を解決することができます。
- 電話がつながらない
- オペレーターのスキルにバラつきがある
- 離職率が高い
また、代行会社の選定の際は顧客満足度を下げることがないよう、自社のニーズや予算を鑑みて判断するようにしましょう。
本記事を参考に、カスタマーサポートの運営を成功させ、事業拡大の助けとなれば幸いです。
b-pos編集部
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