Twitter(X)の企業アカウントの始め方6STEP|成功事例も紹介

近年、多くの企業がSNSを活用して、製品やサービスを宣伝し、ターゲットとなる顧客との関係を持つようになっています。

特にTwitterは、情報の即時性と拡散力を持つプラットフォームとして、多くの企業が導入を検討しています。 しかし、企業アカウントを適切に管理し、成功を収めるためには、どのようなステップが必要なのでしょうか?

この記事では、Twitterの企業アカウントを開始するための6つのステップと、成功事例を紹介していきます。

Twitter(現X)とは

Twitter(X)とは、アメリカで利用され世界に広がった140字以内のショートメッセージ投稿機能が売りのSNSです。

実際に、日本では国内の月間利用者が4500万人以上(2017年)いることがわかっており、現在ではそれ以上利用されているのではないかと考えられます。

また、10代20代を中心に幅広い年齢層に利用されているのも特徴の一つです。

参考記事:https://www.comnico.jp/we-love-social/twitter-marketing
引用元:https://x.com/XcorpJP/status/923671036758958080?s=20

企業がTwitterアカウントを運用する目的

企業がTwitterアカウントを運用する際は、目的を明確にしておく必要があります。成功している企業アカウントは以下の3つの木手に沿った運用をしています。

  • 認知度・好意度向上
  • 販売促進・顧客獲得
  • カスタマーサポート・顧客満足度向上

認知度・好意度向上

企業がTwitter上で積極的に活動することで、潜在的な顧客層にリーチしたり、自社に対するファンを作ることが可能です。

具体的には、新製品の発表やブランドの特色を伝える投稿を行うことで、企業やサービスの認知度を拡大することが可能です。

さらに、直接フォロワーとコミュニケーションを取ったり、距離感の近い日常的な投稿を行うことで、フォロワーからの信頼や好意を獲得することもできます。

販売促進・顧客獲得

Twitterの運用方法は、BtoCとBtoBで大きく異なることがあります。BtoCの企業は「直接的な販売促進」一方、BtoBの企業は「顧客やリードの獲得に繋げること」が出来ます。

具体的には、製品やサービスの魅力を伝える投稿や、限定のキャンペーン情報をシェアすることで、直接的な販売促進を図ることができます。

一方、情報提供やケーススタディの共有を通じて、顧客やリードの獲得に繋げることも可能です。

カスタマーサポート・顧客満足度向上

Twitterでは、顧客からの質問やフィードバックにリアルタイムで対応することで、カスタマーサポートを強化し、顧客満足度を向上させることができます

例えば、製品に関する問い合わせやトラブルの報告を受けた際に、迅速に対応し、適切な情報提供やガイダンスを行うことで、顧客との信頼関係を深化させることができます。

また、リアルタイムで起こる問題(例えばアプリの通信障害など)に対して声明を出すことで、ユーザーに安心感や信頼を与えることが出来ます。

企業がTwitterアカウントを運用するメリット

企業がTwitterアカウントを運用するメリットはいくつかあります。以下ではメリットを4つ紹介いたします。

  • 圧倒的なリーチ数
  • 本来接点がなかった潜在層の獲得
  • 低コストでの運用が可能
  • 気軽に更新が可能

圧倒的なリーチ数

Twitterには、いいね機能、リツイート機能などがあり、それらがうまく機能することで多くの人に一度にリーチする「バズ」が起こる可能性が他のSNSに比べて高いです。

特定の投稿がバズとなれば、短期間で数十万、数百万というユーザーにその情報が伝わることも。

また、バズが起こることで他メディアなどで取り上げてもらえることもあり、その結果、認知度拡大はもちろん販売促進などにつながる場合もあります。

さらに、一度多くの人にリーチすることでフォロワーの数も増加し、認知度拡大も促進されます。

本来接点がなかった潜在層の獲得

Twitterを運用することで、企業が通常接点を持ちにくい「潜在的な顧客層」にアプローチすることができます。

いわゆるリードの獲得に繋げることが可能です。

自社製品やサービスのカテゴリに興味を持ちながらも、実際には自社を知らない多くの人々がTwitter上に存在します。

彼らに有益な情報や魅力的なコンテンツを提供することで、企業やブランドを検討の一つの選択肢として認識してもらうことが可能となります。

低コストでの運用が可能

広告やマーケティングには、多くの場合、高額なコストが伴います。

しかし、Twitterの基本的なアカウント運用は「無料」です。

もちろん、時間や労力のコストは発生しますが、適切な戦略と実行によっては、大きな広告費をかけずとも多くの顧客やフォロワーを獲得することが可能となります。

初期投資を抑えたいスタートアップ企業や中小企業にとっては大きなメリットとなるでしょう。

気軽に更新が可能

他のSNSと比較して、Twitterの大きな特徴の一つは、気軽さにあります。

YouTubeやInstagramでは、高品質な動画や画像の作成が求められますが、Twitterでは「テキスト」だけでの情報発信が可能です。

SNS運用の失敗の要因のひとつが「更新が止まる」ことですが、Twitterは気軽に投稿ができるため、無理せず更新を続けやすいのが特徴です。

Twitterの企業アカウントの成功事例

以下では、すでにTwitterで成果を上げているアカウントを大手、中堅、ベンチャーの3つのカテゴリーごとに紹介いたします。

企業名企業規模目的特徴
ローソン大手販売促進・顧客獲得・”あきこさん”というキャラクターがアカウント運用
・継続的にCPや商品紹介などを行いフォロワーを獲得&維持
わかさ生活大手認知度・好意度向上・”中の人”という立場でアカウントを運用
・商材と絡めた面白コンテンツでファン獲得
ばねのフセハツ工業中堅認知度・好意度向上・一般的に馴染みのない自社商材の制作過程動画など興味の惹くコンテンツ投稿
・バズを利用することで自社商材の認知拡大
さくら
インターネット公式
中堅カスタマーサポート
顧客満足度向上
・リアルタイムなカスタマーサポート
・コンテンツとして、ユーザーが抱えるであろう疑問を解決する内容を投稿
リチカの広報新興認知度・好意度向上・自社のサービスを導入し効果が出た事例紹介
・転職者、新卒者インタビュー紹介
タップル新興カスタマーサポート
顧客満足度向上
・リアルタイムなカスタマーサポート
・定期的なCPの実施

大手企業

まずは、大手企業でTwitterアカウント運用で成果を上げている企業を2つ紹介いたします。

ローソン

目的販売促進・顧客獲得
アカウントhttps://twitter.com/akiko_lawson

”あきこさん”というキャラクターが発信しているという形で日々キャンペーンや新商品の投稿を行っています。 定期的に、リツイートキャンペーンやハッシュタグキャンペーンを行うことでフォロワーの継続的なフォローを実現しています。

わかさ生活

目的認知度・好意度向上
アカウントhttps://twitter.com/WAKASASEIKATSU

”わかさ生活の中の人”という設定で日々商品や面白ツイートを行っています。 また、あまり知られていないグッズ情報や面白コンテンツを日々投稿することである種フォロワーがファンのような存在になり、人気を獲得しています。

中堅・中小企業

続いては、中堅・中小企業で成功を収めているtwitterアカウントを2つ紹介いたします。

ばねのフセハツ工業

目的認知度向上・好意度向上
アカウントhttps://twitter.com/fhk2014_kk

”ばね”というあまり一般的に馴染みのない商材を扱っているからこそ、普段のツイートではばねの制作過程の動画などを投稿することで、興味や好意度獲得に成功しています。 このように、中々注目されない商材を扱っていたとしても一度バズを起こすことで多くの人認知してもらうことが可能です。

まりな_さくらインターネット公式

目的カスタマーサポート・顧客満足度向上
アカウントhttps://twitter.com/sakura_ope

レンタルサーバを商材とするさくらインターネットのtwitterアカウントは”まりな”というキャラクターが運用しています。 ユーザーの商材に関する疑問と解決策をまとめた投稿やリアルタイムで発生している問題に対する投稿などを行っており、ユーザーからの信頼やカスタマーサポートに寄与しています。

ベンチャー・スタートアップ

最後に、ベンチャー・スタートアップで成功を収めているtwitterアカウントを2つ紹介いたします。

リチカの広報

目的認知度・好意度向上
アカウントhttps://www.sakura.ad.jp/

クリエイティブエージェンシーのリチカが運用するTwitterアカウントでは、実際に自社のサービスを導入した企業の話や日常的な投稿、転職してきた人のインタビューなど多方面からコンテンツを提供しています。

タップル

目的カスタマーサポート・顧客満足度向上
アカウントhttps://twitter.com/tapple_official

タップルが運用するtwitterアカウントでは、自社のサービスやキャンペーン以外に普段発生するサービス障害などに関する内容も投稿しており、カスタマーサポートの面でもコンテンツを投稿しています。

Twitterの企業アカウントの作り方・始め方

これから、twitterアカウントを作成し、企業として運用していく人向けに以下で導入方法を6ステップに分けて説明いたします。

  1. 目的を明確にする
  2. ターゲットを決める
  3. 期待するアクションを明確にする
  4. ベンチマークを探す
  5. 発信するテーマを決める
  6. 投稿を開始し分析改善を行う

1. 目的を明確にする

運用を開始する前に、Twitterアカウントの目的を明確に設定することが不可欠です。

この目的には「認知度・好意度向上」「販売促進・顧客獲得」「カスタマーサポート・顧客満足度向上」などが考えられます。 目的を明確にすることで、実際にSNS運用で結果が出ているのかどうかなど評価&改善を行うことが出来ます。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う

2. ターゲットを決める

フォロワーの質を重視する場合、ターゲットを明確に決定することが大切です。

ただ20代女性など広いターゲット選定をするのではなく、より細かく設定することで投稿内容にブレが生じることもありません。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う
ターゲットデザインツールを使用するフリーランス

3. 期待するアクションを明確にする

ツイートの目的と連動させて、フォロワーにどのようなアクションを取ってもらいたいかを明確にします。

目的とアクションが連動していなければ、どれだけコストや時間をかけても成果が出ないので注意しましょう。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う
ターゲットデザインツールを使用するフリーランス
期待するアクションツイートやアカウントを見てフォロー、更に無料登録まで行ってもらう

4. ベンチマークを探す

成功事例で紹介したような自社と同じフェーズ・同じような業種の企業で成果を出しているアカウントをベンチマークとして参考にすることで、効果的な運用のヒントを得ることができます。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う
ターゲットデザインツールを使用するフリーランス
期待するアクション・ツイートやアカウントを見てフォロー
・無料登録
ベンチマークAdobe(https://twitter.com/AdobeJapan
→フォントデザインなどの記事を紹介することで、デザイン関連でフリーランスの興味を引いている

5. 発信するテーマを決める

ターゲットや期待するアクション、そしてベンチマークを元に、発信するテーマを定めます。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う
ターゲットデザインツールを使用するフリーランス
期待するアクション・ツイートやアカウントを見てフォロー
・無料登録
ベンチマークAdobe(https://twitter.com/AdobeJapan
→フォントデザインなどの記事を紹介することで、デザイン関連でフリーランスの興味を引いている
テーマ・デザインノウハウを投稿
・自社ツールの使い方やメリット、役に立つ場面などの投稿

6. 投稿を開始し分析改善を行う

いよいよ投稿を開始したら、KPIを定めてその達成度を確認します。

目的に対して適切なKPIを設定することで分析・改善のアクションを行うことが出来ます。

自社デザインツールを販売する企業
目的SEOやリスティング広告での認知度向上が難しい為、Twitterでの認知度・好意度向上を狙う
ターゲットデザインツールを使用するフリーランス
期待するアクション・ツイートやアカウントを見てフォロー
・無料登録
ベンチマークAdobe(https://twitter.com/AdobeJapan
→フォントデザインなどの記事を紹介することで、デザイン関連でフリーランスの興味を引いている
テーマ・デザインノウハウを投稿
・自社ツールの使い方やメリット、役に立つ場面などの投稿
KPI・プロフィールのクリック数
・サービスURLのクリック数
・ツイートのインプレッション数
・ツイート数

企業がTwitterアカウントを運用する際の注意点

Twitterアカウントを運用する中で成果を出すには、いくつか注意すべき点があります。

以下では、主な注意点として3つ紹介いたします。

  • 告知マシーンではいけない
  • 成果が出るまでに時間がかかる
  • 継続的に工数がかかる

告知マシーンではいけない

Twitterは直接的な広告や告知の場ではありません。

フォロワーは情報や興味を抱くものに触れたいと感じており、企業の単なる告知を繰り返すアカウントは避けられがちです。

企業アカウントが成功するためには、価値ある情報、業界のトレンド、またはユーザーの日常に役立つノウハウなどを発信することが大切です。

また、たまには日常的な距離感の近いツイートなどもファンを獲得する上で効果的でしょう。

これにより、フォロワーとの信頼関係を築き、長期的な関係を構築することが可能となります。

成果が出るまでに時間がかかる

Twitterでの運用は、短期間で大きな成果を期待するのは難しいことを理解する必要があります。特にブランドの認知度や信頼性を高めるためには、継続的な情報発信とコミュニケーションが欠かせません。

これには、適切な戦略や計画が必要です。

また、各ツイートのパフォーマンスを分析し、フォロワーとの関係を深化させるためのアプローチを継続的に見直していくことが大切です。

継続的に工数がかかる

Twitterアカウントの運用は、一度設定すれば放置できるものではありません。

日常的なツイートの更新、フォロワーとのコミュニケーション、トピックのリサーチなど、継続的に工数を要する作業が多々あります。

これには、企業内でのリソース確保や、専任のスタッフを配置することを検討するなど、体制を整える必要があります。

継続的な努力を怠らないことで、Twitterを効果的なマーケティングツールとして活用することが可能となります。

まとめ

今回はTwitterアカウント運用に関してまとめてみました。

実際に運用をしたとしても目的やそれに付随するKPIなどが明確に設定されていなければ、成果を出すことは難しいです。

しかし、今回の記事でも述べたように、TwitterというSNSの特性を理解した上で、適切に時間をかけて取り組むことで一定の成果を出すことは可能です。

成功事例などを参照し、自社と立場が近い企業などの事例からチップスを学んだ上で、最後に紹介した導入への6ステップを参考に始めてみましょう。

この記事がTwitterアカウント運用の一助になれば幸いです。

b-pos編集部

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