コールセンターシステムおすすめ9選!CRM・CTI・FAQどれを使うべき?種類別に比較!
「コールセンターの業務を効率化したい」
「コールセンターシステムを導入したいがどのようなシステムを導入すべきか分からない」
このような悩みをお持ちの方は少なくありません。
コールセンターシステムを導入することで、「業務効率化」や「顧客満足度向上」につながるといったメリットがあります。種類や特徴を理解することで自社に最適なコールセンターシステムを導入することができます。
本記事では「コールセンターシステムの種類や特徴」と「おすすめのツール9選」を中心に解説します。
コールセンターシステムとは?
コールセンターシステムとは、コールセンターにおける「顧客管理」や「問い合わせ内容」を管理するシステムです。
コールセンターシステムを導入することで「業務効率化」や「顧客満足度向上」につながるためコールセンター運営において非常に重要な役割を担います。
そもそもコールセンターの役割
コールセンターとは、顧客と電話を通じてコンタクトをする「窓口」を意味します。
コールセンターの1番の役割は、顧客満足度を高めることです。顧客からの問い合わせ対応をしっかりと行うことでサービスや企業の顧客満足度を高めます。
コールセンターシステムの役割
コールセンターシステムの役割は、業務効率化をしながら顧客満足度向上を実現することです。以下のように課題に応じて適切なシステムを導入していきます。
課題 | 最適なシステム |
---|---|
成約率の向上やクレーム発生率の低下 | CTI |
顧客対応品質の向上 | CRM |
問い合わせ数の削減 | FAQ |
コールセンターシステムの種類と機能
コールセンターシステムの種類は、主に3つあります。それぞれの機能と導入後に期待できる効果は以下です。
システム | 機能 | 導入効果 |
---|---|---|
CTI | 電話やFAXとコンピューターを 連携させるシステム | 顧客情報の入力と顧客対応を同時に行えるため 業務効率化が期待できる |
CRM | 顧客情報や問い合わせ・購入履歴など を管理・共有するシステム | 顧客ごとに対応を変えれるため 顧客満足度の向上が期待できる |
FAQ | よくある質問の作成・分析や 回答の事前準備が可能なシステム | ホームページなどに設置することで 問い合わせ数の減少など、業務効率化が期待できる |
それぞれの特徴を踏まえてさらに詳しく紹介します。
CTI
CTIシステムとは、成約率向上・クレーム率低下させるためのシステムです。CTIシステムの特徴は、以下の2点です。
- 経験豊富なオペレーターへ優先して電話が割り当てられる
- クレームが発生しそうな通話をSVが同時に聞いて適切にアドバイスできる
上記のような機能を導入できることで成約率向上・クレーム率低下につながります。
また、上記の他にCTIシステムは以下のような機能があります。
機能 | 内容 |
---|---|
ポップアップ機能 | CRMと連携することで着信時に PC画面上に顧客情報がポップアップで表示される機能 |
着信呼自動分配機能(ACD) | 問い合わせ内容やオペレーターのスキルなど 事前に設定したルールに応じて着信を分配する機能 |
自動音声応答(IVR) | 着信時に音声ガイダンスを活用して自動応答できる機能 |
トークスクリプト共有機能 | 受電時や架電時のトークスクリプトを共有できる機能 |
レポート作成機能 | オペレーターごとの稼働状況を管理・分析できる機能 |
ソフトフォン機能 | PCにインストールすることで PCでの受電や架電が可能となる機能 |
通話録音機能 | 通話内容をクラウドやサーバー上に自動で録音する機能 |
自動発信機能 | 登録されたリストに対して、応答するまで自動発信する機能 ※類似機能のワンクリック機能は、ワンクリックで発信できる機能 |
CRM
CRMシステムとは、顧客対応品質を向上させるためのシステムです。CRMシステムの特徴は以下の3点です。
- 顧客の過去の問い合わせ内容や購入履歴を確認できることで適切な対応が可能となる
- 電話やメール・SNSなど複数の経路からの問い合わせを一元管理できることで対応漏れや重複対応を防ぐことができる
- 掲示板によって類似した質問の解答例を確認することができる
上記のような機能を導入できることで顧客対応品質を向上につながります。
CRMシステムの主な機能は以下です。
機能 | 内容 |
---|---|
問い合わせ管理機能 | 電話やメール・SNSなど複数の経路からの問い合わせを一元管理できる機能 |
顧客情報管理機能 | 顧客の氏名や問い合わせ・購入履歴を管理する機能 |
掲示板機能 | オペレーター同士で対応の注意点や対応例を共有することができる |
FAQ
FAQシステムとは、問い合わせ数を削減するためのシステムです。FAQシステムの特徴は以下の2点です。
- FAQの回答を事前に用意してWebページやアプリに表示させることで顧客の自己解決をサポートできる
- FAQページ内での検索履歴をもとにFAQの追加や改善を行うことができる
上記のような機能を導入できることで問い合わせ数の削減につながります。
FAQシステムの主な機能は以下です。
機能 | 内容 |
---|---|
FAQ作成機能 | FAQの作成や編集などの管理ができる機能 |
検索機能 | 質問の回答を検索できる機能 |
コールセンターシステムの比較ポイント
コールセンターシステムの比較ポイントは、次の3つがあります。
- 課題起点でシステムのカテゴリを考える
- 使いやすさ/習得コスト
- 費用対効果
課題起点でシステムのカテゴリを考える
コールセンターシステムを導入する際は、まずは自社の課題を洗い出しましょう。
自社の課題を解決できるシステムでなければ、期待する成果が得られない可能性があります。たとえば「顧客対応満足度を向上させたい」といった目的でシステムを導入する場合、問い合わせ数を削減するためのFAQシステムを導入しても課題は解決できません。
システムの種類によって解決できる課題が異なります。そのため、自社の課題に応じて適切なコールセンターシステムを選びましょう。
使いやすさ/習得コスト
コールセンターシステムの使いやすさに着目して選びましょう。
システムによって使いやすさが大きく異なります。導入したとしても、スタッフが使いこなせなければ自社の課題は解決できません。
システムを導入する前に「問い合わせる」「資料をダウンロードする」といった方法で、システムが使いやすいか情報収集することが大切です。
また多くのシステムでは、導入前にデモ版や無料版で操作性を確認することができます。実際に使用するスタッフに試してもらい使いこなせるか確認しましょう。
費用対効果
コールセンターシステムは、値段が高いシステムが多いです。そのため、自社にとって費用対効果が高いシステムを選びましょう。
コールセンターシステムは、クラウド型が一般的であるため、IDごとの従量課金制や定額制といった料金体系が多いです。買い切り型のシステムと比べると初期費用は低いですが、ランニングコストがかかります。
しかし低コストのシステムを選ぶと「自社が求めている機能がない」「システムの操作が難しい」といったリスクが発生する場合があります。
コールセンターシステムは「KPI達成に効果があるか」「どのくらいでコストを回収できるか」「どのくらいの効果が見込めるか」を考えたうえで選びましょう。
おすすめのコールセンターシステム(種類別に比較)
ここからは、種類別にコールセンターシステムのおすすめを紹介します。
CTI
CTIでおすすめのシステムは、下記の3つです。
BIZTELコールセンター
BIZTELコールセンターは、2000社以上で導入されているCTIシステムです。多彩な標準機能と高い拡張性で、自社にあったコールセンター運営を行うことができます。SalesforceをはじめとしたCRMやSFAと簡単に連携することができます。
また、最短5営業日でコールセンターを構築することができるため、スピーディーにコールセンターを立ち上げたい場合にもおすすめです。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・着信呼自動分配 ・稼働状況モニタリング ・レポート作成 |
料金 | 座席課金プラン ・初期費用:50,000円/席 ・月額利用料金:15,000円/席 (最大アカウント数:10アカウント) ライトプラン ・初期費用:200,000円 ・月額利用料金:81,000円 (大アカウント数:40アカウント) スタンダード30 ・初期費用:450,000円 ・月額利用料金:140,000円(最大アカウント数:80アカウント) ※アカウント数などに応じてのプランHPをご確認ください。 |
Zendesk(CTI)
Zendeskは、世界で10万社以上が導入しているカスタマーサービスのプラットフォームです。顧客との通話内容を自動で録音や保存ができます。
また、メールやチャットと同様に、電話によるお問い合わせも1つの管理画面から対応できるため、顧客管理がスムーズになります。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・AI自動対応 ・着信呼自動分配 ・FAQシステム ・レポート作成 |
料金 | Basicプラン(初期費用無料) – Support Team 月額利用料金:19ドル – Support Professional 月額利用料金:55ドル – Support Enterprise 月額利用料金:115ドル Zendesk Suiteプラン(初期費用無料) – Suite Team 月額利用料金:55ドル – Suite Growth 月額利用料金:89ドル – Support Professional 月額利用料金:115ドル – Support Enterprise 月額利用料金:要問い合わせ |
楽天コネクト Speed
楽天コネクト Speedは、1200社に導入されているCTIシステムです。2席から契約できることや1ヶ月単位で契約する座席数を変更することができるため、小規模な企業にもおすすめのCTIシステムです。
また、運用時のサポートは24時間365日受けることが可能です。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・着信呼自動分配 ・レポート作成 |
料金 | Basicライセンス(5席の場合) ・初期費用:38,500円 ・月額利用料金:18,680円 CallCenterライセンス(5席の場合) ・初期費用:38,500円 ・月額利用料金:56,180円 |
CRM
CRMでおすすめのシステムは、下記の3つです。
楽テル
楽テルは、株式会社ラクスが運営するCRMシステムです。顧客管理の項目の高いカスタマイズ性や手厚いサポートが特徴として挙げられるため、複雑な顧客管理が発生するサービスや大規模なコールセンターにもおすすめです。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・着信呼自動分配 ・レポート作成 |
料金 | ・初期費用:150,000円~ ・月額利用料金:70,000円~ ※費用は、ユーザ数によって異なります。 |
Zendesk for service(CRM)
Zendesk for serviceは、世界で11万社以上が導入しているCRMシステムです。メールやチャットだけでなく電話からの問い合わせも1つの管理画面で対応することができます。AIを活用して顧客対応の自動化や質問内容の分析なども行うことができます。
また、FAQの構築も可能であるため、問い合わせ数の削減と顧客満足度の向上をどちらも実現が可能です。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・AI自動対応 ・着信呼自動分配 ・FAQシステム ・レポート作成 |
料金 | Basicプラン(初期費用無料) – Support Team 月額利用料金:19ドル – Support Professional 月額利用料金:55ドル – Support Enterprise 月額利用料金:115ドル Zendesk Suiteプラン(初期費用無料) – Suite Team 月額利用料金:55ドル – Suite Growth 月額利用料金:89ドル – Support Professional 月額利用料金:115ドル – Support Enterprise 月額利用料金:要問い合わせ |
Service Cloud
Service Cloudは、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するCRMシステムです。あらゆるチャネルからの質問とその回答をデータとして蓄積することで、オペレーターがスムーズに対応できるようになります。
また、AIチャットボットやFAQを活用して問い合わせ数を削減することができます。
機能 | ・着信連動表示 ・音声自動応答 ・着信呼自動分配 ・オートダイヤル ・AIチャットボット ・FAQシステム ・レポート作成 |
料金 | Essentials 月額利用料金:3,000円/ユーザー Professional 月額利用料金:9,600円/ユーザー Enterprise 月額利用料金:19,800円/ユーザー Unlimited 月額利用料金:39,600円/ユーザー |
FAQ
コールセンター向けFAQでおすすめのシステムは、下記の3つです。
PKSHA FAQ
PKSHA FAQは、800社以上に導入されているFAQシステムです。高性能な検索システムを搭載しているため、知りたいFAQに素早く辿り着くことができます。
また、導入後に個別相談室の定期開催や活用促進のトレーニングなどのサポートがあるため安心して導入することができます。
機能 | ・検索機能 ・対話型FAQ ・マルチサイト機能(顧客用や社内用を分けて運用ができる機能) ・AIチャットボット連携 |
料金 | 要問い合わせ |
Zendesk(FAQ)
Zendesk(FAQ)は、ZendeskのZendesk Suiteプランで利用できるFAQシステムです。柔軟性の高いテーマを用いることでデザイン性の高いFAQページを作成することができます。
また、Zendesk Suiteプランでは、FAQシステムの他にもCRMシステムも使用することが可能です。
機能 | ・検索機能 ・古いコンテンツの更新依頼通知機能 ・Webページ作成機能 ・FAQに関連する(ブログページなど)の自動表示機能 |
料金 | Zendesk Suiteプラン(初期費用無料 – Suite Team 月額利用料金:55ドル – Suite Growth 月額利用料金:89ドル – Support Professional 月額利用料金:115ドル – Support Enterprise 月額利用料金:要問い合わせ |
Helpfeel
Helpfeelは、200サイト以上に導入されているFAQシステムです。検索ヒット率98%の自己解決検索システムが導入されており、問い合わせ数の削減が期待できます。
機能 | ・検索機能 ・FAQ利用履歴の分析機能 |
料金 | 要問い合わせ |
コールセンターシステムを導入する際の注意点/ポイント
ここからはコールセンターシステムを導入する際の注意点やポイントを3つ紹介します。
- マネージャーが責任を持って業務に浸透させる
- 活用が難しいと判断したらコンサルティングを入れる
- ツール提供企業のサポートを十分に使う
マネージャーが責任を持って業務に浸透させる
コールセンターシステムを導入する際、マネージャーが責任を持ってシステムを浸透させましょう。
まずはコールセンターシステムを導入する目的や重要性をスタッフに明確に伝えます。段階的な導入を検討し、必要な場合は現場で使用するための研修を実施しましょう。
継続的なサポートと成果のモニタリングを行うことで「スタッフがシステムを使いこなせる」「業務効率化」といった目標に近づきます。
活用が難しいと判断したらコンサルティングを入れる
コールセンターシステムを導入しても活用が難しいと判断した場合、迅速に導入しましょう。コンサルティングを活用することで、課題が明確になり、最適な解決策を見つけ出すことができます。
実際にコンサルティングを依頼する際は「経験豊富な専門家を選ぶ」「社員にコンサルティングの必要性を伝える」「新しいアイデア・アプローチを受け入れる姿勢を大切にする」といった点を意識しましょう。
コンサルティングを活用することで、スタッフがシステムを効果的に使いこなす近道となります。
ツール提供企業のサポートを十分に使う
コールセンターシステムを導入する際も、導入後もツール提供企業のサポートを十分に活用していきましょう。ツール提供企業は、「ツールの正しい活用方法」はもちろん、「問題解決の方法」などの知識が豊富です。
また、ツール提供企業が発信している最新情報を常に注意深く確認しておくと、ツールの活用度が向上します。ツールを最大限発揮させるために、サポートや最新情報を活用していきましょう。
コールセンターシステムの導入時には、提供企業のサポートを十分に活用しましょう。
システム提供企業は「システムの正しい使い方」「システムをスタッフに導入するポイント」といった知識を持っています。提供企業に問い合わせて正確に理解することで、システムを効果的に使うことができます。
また提供企業が提供する最新情報を取り入れることで、システムの活用度が向上しますので、必要に応じてシステム提供企業とのコミュニケーションを取るようにしましょう。
まとめ
今回は、「コールセンターシステムの種類や特徴」と「おすすめのツール9選」を中心に解説しました。
コールセンターシステムは、コールセンターの「業務効率化」や「顧客満足度向上」を助ける重要なシステムです。導入前の課題を明確にした上で、本記事で紹介した9種類のツールを参考に比較・検討を行うようにしましょう。
b-pos編集部
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