おすすめのCFO代行10選比較。依頼できる業務から選び方まで

経営の最前線で直面する複雑な財務戦略や経営判断は、専門の知識や豊富な経験が必要となります。しかし、全ての企業が常にCFOを雇用できるわけではありません。そこで登場するのがCFO代行です。

本記事では、CFO代行と経理代行の違いを明確にした上で、CFO代行に依頼できる業務の範囲、選び方のポイントを説明し、最後におすすめのCFO代行サービス10選を厳選して比較・紹介します。

本記事を通して、CFO代行について知り、自社の事業成長を支える最適な財務戦略のパートナーを見つけましょう。

CFO代行とは?

CFO代行とは、企業の財務戦略や運営を外部の専門家が担うサービスです。CFO代行を利用する企業は、資金調達、予算管理、財務報告といった重要な財務関連の業務に対して、戦略的なアドバイスや実行支援を受けることができます。

CFO代行と経理代行の違い

CFO代行と経理代行は、企業の財務に関する二つの異なるサポート体制ですが、その役割と業務範囲に大きな違いがあります。

CFO代行経営層の一員として、
企業の長期的な成長と財務戦略に深く関与し、
経営的視点からの意思決定をサポート
・経営戦略の策定
・財務安定化・資金調達
経理代行企業の経理部門の一部として機能し、
直接的な経営判断や戦略策定には関与せず、
日常的な財務処理を円滑に実施
・日々の会計業務や記帳
・財務報告の作成

CFOが特に必要となる局面には、以下のような状況が挙げられます。

  • 会社買収
  • 資金調達
  • M&Aの実務経験が必要な状況
  • 資本政策の立案、ベンチャーキャピタルからの資金調達の交渉や条件の評価

これらの局面では、高度な財務知識戦略的な思考、そして幅広く豊富な経験が必要とされるため、経理代行サービスを超えた専門的なサポートが求められます。

企業が直面する上記のような複雑な財務戦略の局面では、CFO代行が役立ちます。CFO代行を利用することにより、企業は経営上の重要な決断を行う際に、専門的な知識と経験に基づいた支援を受けることができます。一方で、日常的な財務業務の効率化や財務処理の正確性を高めるためには、経理代行が適切な選択となります。

CFO代行に依頼できる業務

CFO代行に依頼できる業務は、創業支援から経営層の重要な意思決定サポートまで、企業運営における幅広い範囲に及びます。

創業支援・会社設立の手続き
・創業助成金や融資の申請サポート
・経理処理のシステム構築
・人事 / 労務 / 総務などの管理部門の設計
スタートアップが直面する様々な財務・管理上の課題に対して、
専門的な知識と経験を持ったCFO代行が適切な解決策を提案し、
事業のスムーズな立ち上げをサポート
経理処理・税務申告・日々の取引記録 / 経理処理
・法人税や所得税の申告
・年末調整
・償却資産税申告
税務リスクの最小化と財務報告の正確性の確保を図ることができ、
経営資源をより戦略的な活動に集中させることが可能に
資金調達支援・金融機関対応・金融機関との交渉
・書類作成のサポート
必要とする融資の獲得や投資家からの
資金調達に向けた戦略的なアドバイスを提供
株主総会・取締役会運営・株主総会 / 取締役会の開催準備
・質疑応答の事前準備
・議事録の作成
・株式譲渡契約書の作成支援
株主総会や取締役会の運営に加え、
株式に関する取引もサポートし、
企業がスムーズにガバナンス機能を果たせるようサポート

この多岐にわたるサポートにより、企業は財務の健全性を保ちながら、成長戦略を効果的に実行していくことが可能となります。

CFO代行の選び方

企業の成長と財務健全性を確保するためには、自社に合ったCFO代行を選択することが極めて重要です。自社の事業や商材に対する理解度や、企業フェーズにおける得手不得手を正確に把握することが、最適なパートナー選びにおいて不可欠といえます。

以下にて、CFO代行を選ぶ際に重視すべき2つのポイントをそれぞれ説明します。

  • 自社事業・商材への理解度
  • 企業フェーズの得手不得手

自社事業・商材への理解度

CFO代行を選ぶ際、候補者が自社の事業や商材に対してどれだけ理解しているか / 理解できそうかを評価することは非常に重要です。理解度の高いCFO代行は、自社に特有の課題に対して効果的な解決策を提供し、財務戦略の質を高めることができます。

また、候補者の選定にあたっては、以下の3点を中心に確認することで理解度が評価できるでしょう。

  • 業界経験
  • 過去の成功事例
  • 提案の具体性 etc

さらに、直接面談や資料提出を求めることで、彼らの知識の深さやアプローチの適切性を測ることができます。CFO代行を選択する上で、自社の業界や市場動向に精通し、ビジネスモデルの核心を把握している候補者を見極めることが非常に重要です。

企業フェーズの得手不得手

また、CFO代行がどの企業フェーズの支援に強みを持っているかを把握することも大切です。創業当初のスタートアップから、シードラウンドの資金調達を終えた企業まで、各フェーズで必要とされるサポートは異なります。

創業当初のスタートアップ・創業支援
・基本的な財務構造の構築 etc
シードラウンドの資金調達を終えた企業・資金調達戦略立案
・投資家管理 etc

CFO代行の選定時には、これまでの財務支援実績をチェックし、自社の現在及び将来のニーズに合っているかを選定することが重要です。

おすすめのCFO代行・社外CFOサービス

これまでの章では、CFO代行で何をしてくれるのか、なぜ必要なのかに加えて、自社に合ったCFO代行の選び方について説明しました。

ここでは、自社の事業特性や成長段階に応じた最適なサポートを提供できる、おすすめのCFO代行・社外CFOサービスを10選紹介します。

CFO代行会計事務所

引用:CFO代行会計事務所

CFO代行会計事務所は、企業の財務戦略立案から実行支援までをワンストップで提供するサービスです。経理・財務管理の基本から、複雑な資金調達や株主総会運営支援に至るまで、幅広いニーズに対応しています。

特徴・代表税理士はベンチャー経営陣を務めた経験がある
・財務面だけでなく経営の成長性を重んじたサポートが可能
対応範囲・創業支援
・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応
・株主総会・取締役会運営 etc
料金要問い合わせ

アカウンティングフォース税理士法人

引用:アカウンティングフォース税理士法人

アカウンティングフォースは、税務申告支援に加え、経営的な視点から財務コンサルティングを行う税理士法人です。特に税務・会計面での深い知見を持ち、企業の財務健全性を高めるための戦略的アドバイスを提供します。

特徴・会計・税務のプロフェッショナルとして中小企業の進歩発展に貢献する
・クラウド会計の導入・運用支援にも積極的に取り組んでいる
対応範囲・創業支援
・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

イノセラ

引用:イノセラ

イノセラは、ベンチャー・スタートアップ企業向けに特化したCFOサービスを提供しています。経営者や事業責任者へのインタビューを通じて、今後実現したいビジョンや戦略策定の方向性を明確化するなど経営陣の一員としてのサポートを行います。

特徴・経営者と同じ視点で課題を考え、伴走してくれる
・20年近くのベンチャー企業支援の実績がある
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応
・株主総会・取締役会運営 etc
料金・ライト(オンライン相談プラン):33,000円〜
・スタンダード(実作業を含めた解決支援プラン):220,000円〜
・プレミアム(実作業を含めた解決支援プラン):330,000円〜

ベックワンパートナーズ

引用:ベックワンパートナーズ

ベックワンパートナーズは、ベンチャー企業のみならず、中堅企業も対象にサービスを提供しています。日常的な月次顧問から税務コンサルティング、創業支援など、さまざまな問題に対して総合的にワンストップでスピード感のある支援を行っています。

特徴・プロフェッショナルサービスをハンズオンで提供している
・創業支援、会計税務サービスのみならずIPOソリューション、M&Aコンサルティングなど幅広く支援を行っている
対応範囲・創業支援
・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング

引用:コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティング

コーポレート・アドバイザーズ・アカウンティングは、ベンチャー企業のみならず、中小企業、上場企業まで幅広く財務管理の最適化などのサポートを行っています。コスト削減から収益性向上の戦略、M&Aサポートまで、幅広いサービスを提供します。

特徴・公認会計士・税理士法人・社会保険労務士法人などの複数の法人からなる総合会計事務所
・様々な問題が交錯する分野横断型の案件の対応も可能
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

ソレイユ・マネジメント・ソリューションズ

引用:ソレイユ・マネジメント・ソリューションズ

ソレイユ・マネジメント・ソリューションズは、時代の要請に応える形で、企業が持続可能な成長と競争力を維持するための強力なサポートを行います。経営企画・経営管理部門代行や経営幹部の紹介事業も同時に展開しており、経営コンサルティングの立ち位置での支援も可能です。

特徴・経験豊富な財務専門家が企業の財務戦略の立案と実行を支援
・CVC・VC等の投資家ネットワークを活用して資金調達や事業拡大の機会を創出
対応範囲・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

バリューアップパートナー

引用:バリューアップパートナー

バリューアップパートナーは、実務経験が豊富にあり組織のマネジメントも出来る優秀なCFO経験者をパートタイムで週1日~5日派遣するサービスを提供しています。CFOを中心に管理部門の人材を未上場企業、ベンチャー企業、上場企業など幅広く紹介しています。

特徴・マネジメント力やリーダーシップにも長けた人材によるサポートを受けられる
・約860名のCFOが登録(2024年3月現在)
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金70,000~120,000円 / 1日
※成果報酬型もあり

バルクアップコンサルティング

引用:バルクアップコンサルティング

バルクアップコンサルティングは、資金調達支援を中心に、財務の力による中堅中小企業の経営力向上にコミットすることを掲げています。日本のみならず、米国・英国などの海外での事業展開も行なっています。

特徴・公認会計士を中心に大手監査法人等での豊富な実績を持つ厳選された人材の選任
・非常勤CFO / 社外取締役 / 財務アドバイザーの3つの形態から選択可能
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

デロイトトーマツグループ

引用:デロイトトーマツグループ

デロイトトーマツグループは、世界的なネットワークを持つ大手総合コンサルティングファームです。グローバルな視点から、企業の財務戦略立案や実行、リスク管理まで、高度なサービスを提供します。また、グローバルビジネス支援も行なっている為、将来的にグローバル展開を目指す企業のサポートも可能です。

特徴・アウトソーシング / コ・ソーシング / 人材派遣を問わず企業に合ったオペレーションモデルを策定
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

ユニヴィスグループ

引用:ユニヴィスグループ

ユニヴィスグループは、会計、税務、ファイナンスといった領域に留まらず、財務諸表の数値の基となるビジネスモデルの構築、顧客へのサービス提供、他企業との連携等、多岐にわたるサポートを行っています。人事コンサルティング、海外進出支援等、企業経営に必要なサポートも行っており、経営に関する総合的なサポートを受けることができます。

特徴・Big4系監査法人をはじめとした経験豊富なメンバーを選任
・クライアント数1,000社を超える豊富な実績(2024年3月現在)
対応範囲・経理処理・税務申告
・資金調達支援・金融機関対応 etc
料金要問い合わせ

まとめ

CFO代行サービスは、特に財務専門知識が求められるが、自社ではCFO人材の採用ができていない中小企業やスタートアップにとって、経営していく上での重要なサポートを提供します。この記事を通して、CFO代行と経理代行の違いを明らかにし、CFO代行に依頼できる業務とCFO代行の選び方、さらにおすすめの10のサービスを紹介しました。

選定の際の重要なポイントは、自社のビジネスモデルへの理解度と、企業フェーズに適したサービスを提供できるかどうかです。適切なCFO代行サービスを選ぶことで、企業は財務戦略の立案から実行、税務申告、資金調達支援に至るまで、幅広いサポートを受けることができます。これにより、財務の健全性を保ちつつ、成長を加速させることが可能になります。

紹介した10のCFO代行は、それぞれ独自の強みを持っています。自社のニーズをきちんと見極め、それ合ったサービスを選択するようにしましょう。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)