動画+LINE+ウェビナーでのナーチャリングで効果を最大化。ビーヘルシーの「成果が出た施策の裏側」

この記事ではBPO事業者を対象に、サービスの立ち上げから現在に至るまでで一番効果があった施策や取り組みについて紹介していきます。

今回取材したのは株式会社ビーヘルシーの内山 拓朗(うちやま たくろう)さんにこれまでの苦悩から現在行っている顧客獲得手法などについて伺いました。

成果を出す秘訣は圧倒的な「泥臭さ」

熊本

まず初めに、ビーヘルシーさんの事業内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

弊社は動画制作やSNS運用代行を主な事業として展開しており、YouTubeやTikTok、Instagramなどを活用した動画マーケティングにてサービスの問い合わせを増やしたり、リードを獲得できるようにサポートしております。

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問い合わせ以外にも、採用に繋げたいなどの課題も解決することが可能です。

以前まではtoCのお客様が多かったのですが、最近ではtoBのお客様も増えて来ており、比率で行くと半々くらいに落ち着いております。

元々はInstagramでフィットネス系のアカウント運用からスタートしており、当時はフォローワー数が40万人で1位だったんですよ。(フィットネス界隈)

そこからSNS運用の幅を広げてYouTubeにも参入していったという経緯になります。

熊本

なるほど。ちなみに、ビーヘルシーさんが他社と比較した時に優ってると思う部分ってどこになるんですか。

圧倒的に泥臭いっていうところだと思います。やっぱ提案のときも、既存の提案資料をただ送るだけの会社さんが結構多いんですけど、僕らは絶対シミュレーションまで出して提案書も6時間、長いときは10時間ぐらいかけて作って出したりするので、「そこまでやってくれるんだったらお願いしよう!」と思っていただけるケースが多いなっていう印象ですね。

競合リサーチはもちろん、既にYouTubeをやられている会社さんでしたらそのYouTubeのどこが良くてどこを直すべきかなどを徹底的に洗い出します。

それにプラスして、YouTubeマーケティングを成功させるためには「どんな運用方法が必要なのか」や「ここまでご説明した上でこんな企画がいいと思いますよ」とか「こういうふうに改善提案していきます」とかを詳しく記載するので、どうしてもこのくらい時間がかかってしまいますね。

熊本

なるほど。最近ではBtoB企業もSNSにどんどん参入してるイメージがあるので、提案に時間をかけてくれるのは嬉しいことですね。

YouTubeチャンネルを開設してから2ヶ月で受注が発生

熊本

現在はどんな方法で顧客を獲得しているんですか。

基本的にはYouTubeにてノウハウを配信したり、メルマガやLINEに登録してもらってウェビナーに流したりして商談に繋げていますね。

YouTubeには結構力を入れており、実はYouTubeを始めてから2ヶ月くらいで動画から1件受注に繋がったんですよ。

それまでは週に動画3本あげることが目標だったんですが、受注できてからは「もっと動画の投稿頻度を上げよう!」となり、現在の1~2日で1本となりました。

現在は「YouTube」「メルマガ / LINE」「ウェビナー」から月に10件ほどのリードを獲得できております。

熊本

始めてから2ヶ月で受注に繋がったのはすごいですね。

YouTubeを少し拝見させていただいたのですが、ほとんどの動画で内山さんが出演されてるじゃないですか。なぜ他の社員さんではなく内山さんを全面的に出しているのでしょうか。

YouTubeには「YouTubeマーケティング」という題材でしか動画を投稿していないため、「YouTubeマーケティングといえば内山だよね!」みたいなイメージをつけさせるために僕が出演しています。

YouTubeに限った話ではありませんが、コンテンツって出演してる人の視座みたいなものが結構出ちゃうんですよ。

僕らも一言一句台本を書いてる訳ではないので、「このテーマで話してください」と言われた時に、言われ仕事で出演してる方だとうまいこと伝えられないことがあるんですね。

お客さんがどんな課題を持ってるかなどの顧客解像度が少し低い社員さんだったりすると、クオリティーの高い動画って撮るのが難しいかったりするんですよ。

なので、会社の代表さんだったり事業部長さんなどが出演されることをオススメしますね。

たまにキャラクターになって声だけで喋るみたいなものもあり、うまく行ってるケースも多少なりあると思うのですが、あれって結構手間がかかっていていろんなコストが発生するんですね。

なので、せっかくなら顔も覚えてもらってから商談に入ってもらう方が絶対にいいと思います。

熊本

なるほど。会社やサービスの顔として個人が覚えてもらうということも重要なんですね。

一般的にYouTubeを初めてどのくらいで成果は出てくるものなんですか。

動画を週に2本投稿したとしたら最短で2~3ヶ月で成果が出る企業さんもいますが、平均で半年くらいはかかりますね。

週に2本が厳しいのであれば1本でも問題はないですが、その分成果が出るまでには時間がかかりますね。

熊本

YouTubeに動画を公開したとして、どうやってその動画を拡散すれば一番ベストなんでしょうか。

これは意外と知られてない事なんですけど、実はYouTubeって外部流入を得るということがあまり良くないことなんですよ。

将来的にはX(旧Twitter)などのSNSで告知するのはいいんですけど、チャンネルを立ち上げてすぐの成長しきってない段階では、自分達が本当に狙ってるターゲットにだけに見て届けることを意識します。

これはSEOみたいな考え方をするんですけど、どんなキーワードで検索されているのかを調べて、その検索クエリに沿ったタイトルで動画を作っていきます。

そこからある程度チャンネルが伸びてきて、狙ってるターゲット以外の人も見てくれるようになったら、外部流入を増やすために面白コンテンツなどのバズを狙ったりしたりもしますね。

熊本

なるほど。最初からバズを狙ってはダメということですね。

そうですね。YouTubeマーケティングを外注する人たちのサービスってある程度の利益が出る商材だと思ってるんですけど、例えばそれが面白い消しゴム売ってますとかだったら、バズを狙いに行くしかないみたいなところもあるので、本当に商材によりますね。

動画マーケティングと紹介営業は相性が良くない

熊本

では、これまで数々の施策を行って来たと思うのですが、その中で効果がイマイチだった施策などってありましたか。

一番相性が悪いなと思ったのは、決済者と直接商談ができるサービスを利用したことですかね。

登録してる人達はこれまでに大企業とかに勤めてた方が多く、顔が広いんですよね。その人達に「YouTubeマーケティングやってます!」と言う形でサービスを説明するんですよ。

そうすると、その人の知り合いにYouTubeやりたい人いませんかって声をかけてくれるんです。その中で「やりたいです!」って人が現れたら我々と繋いでくれるというサービスになります。

決済者の方々と直接繋がれることはいい事なんですが、受注の有無関係なく紹介してもらってお話しするだけでアポイント費用が発生してしまうんですよ。

例えば、現在は在庫管理にエクセルを使用してるが、それでも管理しきれないという人に対して「在庫管理システムありますよ!」と提案すればすごく刺さると思うんですけど、SNSを使った動画マーケティングって結構ふわっとしていてイメージをしてもらいにくいんですよね。

動画マーケティングって長期で見るとすごい効果があるんですけど、やっぱ短期的なインパクトだけで弱いんですよね。2ヶ月やったら成果が出るかっていうとあんま出ない場合が多いですし。

なので失敗理由としては、その商談をするまでにある程度のサービスの内容だったりとか、動画マーケティングっていう業界マーケティング手法についてある程度知識を持った状態で商談に来てくれないと身のある話ができないみたいなサービスだと相性悪いかなと感じましたね。

熊本

なるほど。確かに動画マーケティングってまだまだtoBには浸透しきってない印象がありますし、それを上手い事伝えるのって難しい印象がありますね。

例えば、弊社が「今からYouTube始めます!」となった場合、自社で完結させる方が良いのかビーヘルシーさんのような会社にお願いする方が良いのかの判断基準などってあるんですか。

そうですね。もし、会社の中に明るい人がいるのであれば内製化してもいいと思います。明るい人がいないと1から学習していくことになるので、結局成果が出るのに2年とか3年かかったりしますね。

だったら、結局外注した方が早く成果も出ますし、費用対的に良かったというケースも結構ありますね。

あと、そもそもYouTubeだけで問い合わせが来るってことは結構少ないんですよ。

動画マーケティングもコンテンツマーケティングと同様に、段階を分で顧客をナーチャリングしていく必要があるので、YouTubeでまずは一般的な知識を身につけてもらった後に、メルマガでもうちょっと濃い内容を見る。さらにLINEでもっと細かい事例を見てそこからウェビナーに来て、より濃い費用対効果の話とかを聞いて商談化というケースが一番綺麗な動線ですよね。

なので、メルマガとかウェビナーなどを全くやってない場合だったら、まるっと構築してくれる僕らみたいな会社にお願いしたほうが効果は出やすいですね。

熊本

確かにそこまで全て内製化するってなったら結構な労力とコストがかかりそうですね。

ちなみに、ビーヘルシーさんでもウェビナーは結構やられてるんですか。

そうですね、僕が全て1人でやっています。

一部コンサルをお願いしてる部分はあったりするんですけど、基本的にYouTubeの企画を考えて、出演するところまで行っています。

ウェビナーに関しても僕が登壇してて、そこで獲得したリードもそのまま僕が担当してるって感じですかね。

これはすごい定性的な意見なんですけど、やっぱりパートナーさんに紹介してもらったリードより、YouTubeやウェビナーで獲得したリードの方が話を聞いてくれる傾向にあると思います。

ウェビナーとかYouTubeで、「この人の話を聞きたい!」と思って商談に来てくれてたりするので、僕が「世の中的にはこう」や「御社だったらこうがいいと思いますよ」という話をしたときも、斜に構えず聞いてくださる方が多いですね。

リード数を3倍にした顧客のナーチャリング施策

熊本

ではこれまでに一番成果が出た施策はどのようなものがありますか。

先ほどの話と重複しますが、YouTubeとLINEとウェビナーでのナーチャリングが綺麗に構築できた時に、今までと成果の出方が違うなという印象は受けましたね。

YouTubeだけをやってる時は2ヶ月で1件受注が出たとお話ししましたが、実際には期待してた数値ではなかったんですよ。

でも、ナーチャリング施策が上手いこと機能してからは、リード数はざっくり3倍くらいになりました。

熊本

3倍はすごいですね。YouTubeだけをやってても集客は難しいので、ウェビナーなどを組み合わせてナーチャリングすることがやはり重要ということなんですね。

ちなみにウェビナーにはどのくらいの視聴者を獲得できているんですか。

ウェビナーのやり方には何パターンかあり、単独でウェビナーをやると、大体20~30人くらいはお申し込みいただいてる状態です。

共催という形で他の企業さんと一緒にやるケースも多くなってきており、お申し込み件数は単独でやるウェビナーと比較して1.5~2倍ぐらいになっています。

そのうち、10%くらいが商談まで繋がっていますね。

弊社はYouTubeだけではなくTikTokもInstagramもできるので、どのプラットフォームがいいかもご提案できますし、LINEの構築までできるため線も繋げられるしみたいな、網羅的にサポートできるというは弊社の強みかなとは思います。

動画マーケティング以外も網羅的に支援

熊本

最後に、ビーヘルシーさんの今後の展望についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

基本的には今やってる動画マーケティングというサービスをもっと強化していくというところが一つあるかなと思います。

あとは、網羅的にサポートできるというところが弊社の強みなので、今後はウェビナーのサポートできるような体制を構築できれば、より色んなサービスにマッチできるかなとは思っています。

今はYouTube、TikTok、Instagram、LINE、LP制作、動画広告運用、ウェブCMなどの企業紹介動画やブランディング映像の制作などは対応しているんですけど、もっと動画マーケティングという括りで、「全部網羅的に対応できるんで、どんな業種の人でも対応できます」みたいな状態に持っていきたいなとは思っています。

熊本

動画だけではなく、それに付随するサービスも支援できるようになれば、ビーヘルシーさんにお願いすれば全て解決できるという状態になるということですね。

本日は貴重なお話ありがとうございました!

まとめ

ビーヘルシーはYouTubeを起点とした、緻密なナーチャリングを行うことで顧客を獲得していることがわかりました。

① ブランドの認知を高める:ビーヘルシーでは内山さん自身がYoutubeやウェビナーに全て出演し、自身をブランド化することで「動画マーケティングといえば内山(ビーヘルシー)」という認識をさせ、想起させやすくしています。

② 動画マーケティングもナーチャリングが大事:YouTube単体で成果を上げることは難しいため、メルマガやウェビナーに繋げて課題を顕在化させることで商談・受注へ繋げています。

今回は動画マーケティング支援を行う株式会社ビーヘルシーの内山さんにお話をお伺いしました。

顧客の獲得に課題を持つ方は、ぜひ参考にしてみてください。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)