データ入力代行サービスとは?依頼できる業務と活用例、代行会社7選を比較

「見込み顧客の名刺をリスト化したい」
「紙媒体の情報をデータ化しておきたい」
多くの企業では、顧客に関する情報、交換した名刺、会議の議事録、アンケート、申込書など、多くの情報が紙媒体で管理されています。しかし、紙媒体の情報をデータ化・デジタル化するのは、社員の手間や時間を考えると非常に非効率です。
近年、自社社員の「業務効率化」や「生産性向上」を目的に、データ入力業務を外部委託する企業も増えてきています。
本記事では、データ入力代行サービスについて、依頼できる作業内容と相場費用、サービス選びや比較のポイント、おすすめデータ入力代行サービス、といったことを中心にお伝えします。
目次
データ入力代行サービス(会社)とは?
データ入力代行サービスとは「膨大な紙の情報をデジタル化・データ化してくれる」サービスです。紙面上に書かれている情報を、エクセルなどに入力・整理して納品されます。

「取引先の名刺情報を入力する」「紙媒体の名簿情報を入力する」「会議音声の文字起こしをする」といったサービスも含まれます。
紙媒体の情報だと、必要な情報を抜き出して情報を整理する作業が大変です。しかしエクセルに入力すればフィルタリングをかけて必要な情報だけを抜き出せるため、情報の整理・分析が楽になります。
データ入力代行サービスに依頼してアナログのデータをエクセルに入力してもらうことで、事務作業の大幅なカットが可能です。これまでデータ化やデジタル化に費やしていた時間を、メイン業務に使えるようになるため、社員や会社全体の生産性アップが期待できます。
データ入力代行サービスに依頼できる作業と費用相場
データ入力代行サービスは、さまざまな紙媒体の情報をデータ化することができます。具体的には、名刺、アンケート、名簿、はがき、本や冊子、申し込み書などがあります。
また、作業内容によって費用は異なりますが、自社でデータ入力するよりも「費用対効果は高い」です。
作業項目 | 料金例 | 作業詳細 |
---|---|---|
名刺入力 | 30円(10項目)/ 1名刺 | 名刺に記載されている会社名・氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの情報をデータ化 |
アンケート入力 | 0.5〜1.5円 / 1項目 | アンケート回答用紙のデータ化・集計 |
名簿入力 | 10〜30円 / 1名簿 | 顧客名簿や、選挙名簿、同窓会名簿、住所録など紙媒体の名簿をデータ化 |
はがき入力 | 10〜20円 / 1枚 | 応募はがきなど大量のはがきを項目を揃えてデータ化 |
本・冊子のデータ入力 | 0.3〜0.5円 / 文字 | 紙の社内資料・定期刊行物・書籍などを行間を揃えデジタルデータ化 |
申込書入力 | 50〜100円 / 枚 | 会員登録、購入、入会の申込書を項目を揃えてデータ化 |
文字起こし | 300〜500円 / 分 | インタビュー・動画・会議などの音声を文字に起こしデータ化 |
データ入力代行サービスの活用例
以下の活用例について、費用感も含めて紹介します。
- 名刺入力
- アンケート入力・集計
- 本・冊子のデータ入力
名刺入力
展示会やイベントなどで交換した名刺を、見込み顧客情報としてエクセルに入力・整理してくれます。1枚ずつスキャンをしながらデータ化するため、人力での入力に比べてミスが起こりません。
役職別、地域別、業種別などといったデータ整理もしてくれるため、自社にとって貴重なデータベースにもなります。
また、CSVファイル形式で納品してもらえば、自社で利用している名刺管理ソフトにインポートして、即座に活用することもできます。
たとえば、1,000人分の名刺をデータ化するにあたり、相場を参考にすると合計費用は30,000円ほどです。
⇒ 1,000名刺×30円=30,000円
アンケート入力・集計
店頭や自社イベントで取ったアンケートの回答結果について、質問項目ごとにデータ化してくれます。自由記載などの手書き部分についてもデータ化が可能です。
また、アンケート結果の集計(単純集計・クロス集計)も依頼できます。アンケート結果をデータ化・集計することで、新たな改善点の発見にも役立つでしょう。
手書きのアンケートをデータ化するのは、とても時間がかかる作業です。自社で内製するよりも、データ入力代行サービスに依頼したほうが、人件費の大幅なカットに繋がります。
たとえば、10項目あるアンケートを1,000枚分データ化するにあたり、相場を参考にすると合計費用は10,000円ほどです。
⇒ 10項目×1円×1,000枚=10,000円
本・冊子のデータ入力
製品カタログや社内マニュアルなど、紙媒体の発行物、あるいは書籍なども、Wordなどへ入力してデジタル化してくれます。6,000枚ほどのデータ入力であれば、約1ヶ月で納品が可能です。
元データの些細な表記揺れについても、依頼主と確認をとりながら修正をしてくれます。
たとえば、50,000字ある発行物をデジタル化をするにあたり、相場を参考にすると合計費用は25,000円ほどです。
⇒ 50,000字×0.5円=25,000円
データ入力代行サービスを活用するメリット
企業がデータ入力代行サービスを活用すれば、いくつかのメリットが得られます。自社や社員にとって大きなメリットになる点を中心に紹介します。
圧倒的な作業時間削減
慢性的な人手不足に陥っている企業では、社員がキャパシティを超える量の業務を抱えていることも珍しくありません。データ入力は単純な作業ではありますが、入力する項目数や情報量が多いと、長時間の作業になりがちです。
データ入力代行サービスを活用すれば、社員は本来の業務に集中することができ、効率良く業務を進められます。その結果、社員の生産性アップ、会社全体の生産性アップにも繋がるでしょう。
急な入力業務に対応できる
業務中に急遽、データ入力が必要になるケースもありますが、通常業務をしながら対応することは不可能に近いです。
しかし、データ入力代行サービスでは「急な依頼にも対応してくれる」ため、通常業務をしながら指定した期限までにデータを受け取ることができます。
データ入力代行サービスの選び方・比較ポイント
データ入力代行サービスの選び方や、複数のサービスを比較するときのポイントについて紹介します。
- 料金
- 品質
- 納品スピード
- 実績
料金
データ入力代行サービスを選ぶときは、コストパフォーマンスを意識することが大切です。自社でデータ入力をするよりもコストパフォーマンスが低くなっては、本末転倒になります。
以下のポイントをチェックしながら、自社で入力するのか、代行サービスに依頼するのか、総合的に判断しましょう。
- データ入力にかかる人件費を時給換算
- コア業務と兼務することで生じる生産性低下
- 残業代がどれだけかかるか
- 代行サービスの入力単価
データ入力代行サービスでは、入力するデータの種類によって費用が異なります。事前に見積もりを取るなどして、費用の概算をあらかじめ把握しておきましょう。
品質
入力したデータは様々な用途に使用されるため、データ化された成果物の品質はとても重要です。あまりにも料金が安い入力代行サービスは、品質面で劣ることがあります。
自社が求める品質かどうかを見極めるために、まずは担当者に「自社が求める品質レベル」を伝えましょう。成果物のクオリティや、納品データのフォーマットなどを伝えると判断がしやすくなります。
納品スピード
企業で取り扱うデータの中には、日々の経営判断に使うような大切な情報もあります。急な依頼にも対応できるか、納品スピードを確認しておくことも大切です。
納期の目安をしっかり伝えてくれる代行サービスであれば、安心して依頼することができます。逆に、納期に間に合わないというケースもあるため、あいまいな返答をする業者には注意しましょう。
実績
データ入力代行サービスは、料金による単純な比較がしづらいため、取引実績を見て比較しましょう。大企業や官公庁と取引実績があるサービスは、信用度・信頼度が高くなります。
また、サービスの提供年数、取引件数、継続率などもチェックしておくと良いです。提供年数が長く、取引件数が多ければ、知見や経験、ノウハウなどが数多く蓄積されていると予想できます。継続率が高ければ、それだけ満足度が高いことになります。
データ入力代行サービスおすすめ7選比較
ここからは、データ入力代行サービスを7社紹介します。対応できるデータの種類、取引実績なども参考にしながら、代行サービスの利用を検討すると良いでしょう。
サービス・会社名 | 特徴 |
---|---|
うるるBPO | 国内、国外、クラウドワーカーといった種々のリソースを保有しているため、低価格で高品質なデータ入力を実現 |
おまかせデータ入力 | AI-OCR内蔵スキャナを導入した大幅な工数削減によるスピーディな納品 |
スマートゲート | 強固なセキュリティと徹底した管理により、12年間無事故 |
アレスクリエイション | 創業24年の運営実績があり、官公庁や大手企業が求める高水準の要望にも対応 |
クラリテ | 入力したデータの集計・分析からレポート作成をしてくれるサービス |
ナレッジデータサービス | 10,000円以下の小口案件にも対応可能なサービス |
リードコンピュータサービス | エントリー(1回目入力)とベリファイ(検査入力)を別々のスタッフが実施 |
うるるBPO

うるるBPOは、国内、国外、クラウドワーカーといった種々のリソースを保有しているため、低価格で高品質なデータ入力を実現しています。セキュリティについても入退室管理、監視カメラの設置等をしており、情報漏洩リスクも限りなくゼロになっています。短い納期にも対応可能です。
対応業務 | アンケート入力・集計、名簿入力、名刺入力、申込書入力、契約書入力、音声入力、文字入力など |
実績 | 5,396社 29,827案件 |
おまかせデータ入力

おまかせデータ入力は、AI-OCR内蔵スキャナを導入して大幅な工数削減をしているため、スピーディな納品を可能にしています。ネットワーク接続不要の高セキュリティ仕様のため、ハッキング等による情報漏洩リスクも心配ありません。外国語や指定のシステムに特化したフォーマット維持など、難易度の高いデータ化にも幅広く対応しています。
対応業務 | CVSデータ作成、アンケート入力・集計、名簿入力、名刺入力、申込書入力、文字起こしなど |
実績 | 5,000社以上(官公庁、学校、企業など) |
スマートゲート

スマートゲートは、強固なセキュリティと徹底した管理により、12年間無事故という安全性が特徴です。高品質を維持していることもあり、2年以上の継続利用社が9割以上となっています。手書き文字をはじめ、旧字、外国語など、あらゆる文字のデータ化に対応しています。
対応業務 | 本・書籍、名刺、名簿・リスト、はがき、アンケート、申込書、文字起こし、論文・原稿など |
実績 | 800社 50,000冊以上 |
アレスクリエイション

アレスクリエイションは、創業24年の運営実績があり、官公庁や大手企業が求める高水準の要望にも対応できます。原票を社外に持ち出せない企業でも対応が可能です。顧客ごとに専門スタッフが担当し、密に連携することで、判断に迷う内容の確認や、データの納品についても漏れがありません。データベース化などの対応も可能です。
対応業務 | 会員申込書、名刺、アンケート、仕入伝票、調査票、棚卸票、健康診断データなど |
実績 | 累計500社以上(官公庁、大手企業など) |
クラリテ

クラリテは、あらゆる紙媒体、PDFなどの電子媒体のデータ入力に対応しています。画像認識技術やAI技術を活用するだけでなく、読み取りが困難な手書きの書類については、スタッフによる手入力でデータ化してくれます。入力したデータの集計・分析からレポート作成をしてくれるサービスもあります。
対応業務 | アンケート入力・集計・分析、名刺・名簿入力、帳票入力、冊子入力など |
実績 | 官公庁や公社、大手企業、中小企業、教育機関など |
ナレッジデータサービス

ナレッジデータサービスは、10,000円以下の小口案件にも対応可能なサービスで、大学・学術機関との取引実績も多くあります。入力代行サービスには「大学教育機関向け」と「一般企業・自治体・公共機関向けサービス」が用意されています。規模が大きい、秘匿性が高い、特殊な集計方法が必要といったデータに関するノウハウも提供しています。
対応業務 | 名刺・名簿データ入力、アンケート入力・集計、原稿・冊子の入力、音声デープ起こしなど |
実績 | 全国の大学・病院・自治体・教育機関、自治体、企業など |
リードコンピュータサービス

リードコンピュータサービスは、自社スタッフによりデータ入力がされており、エントリー(1回目入力)とベリファイ(検査入力)を別々のスタッフが実施しています。アンケートデータの入力だけでなく、単純集計・グロス集計などのデータ加工も可能です。
対応業務 | アンケート入力、画像データ入力、歴史的資料データ化、書籍入力、名簿・名刺・宛名入力など |
実績 | 中央省庁(人事記録)、学術アンケート(大学・研究機関)、意識調査、研究資料、伝票など |
まとめ
紙媒体の情報をデータ化するには、手間と時間がかかります。自社内でデータ化するよりもデータ入力代行サービスを利用することで、業務を大幅に効率化することが可能です。
今までデータ入力業務に使っていた時間を、メイン業務に充てることができるため、社員・会社全体の生産性もアップします。また、データ入力代行サービスを選ぶときは、料金だけでなく、品質、納品スピード、取引実績なども比較しましょう。
自社がどのような情報をデータ化したいのか、データをどのように活用したいのかなど、あらかじめ社内で検討しておくことが大切です。
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