営業研修を実施するための6ステップを解説!カリキュラム例・研修内容例 付

「営業力を上げたいけど、どうしたらいいか分からない」
「営業研修を実施したいけど、どんなカリキュラムを設定すれば効果的なのか分からない」

そんなお悩みを抱えていませんか?

この記事では、そんな疑問や不安を解消すべく、営業研修の目的とその必要性、研修の種類を紹介します。

さらに、実際に研修を実施するための6つのステップを分かりやすく説明します。これらを通じて、営業研修でどのようにして営業力を上げるのか、そのメカニズムを深く理解いただければと思います。

自社での営業研修の実施が難しいという方におすすめの営業研修会社も紹介していますので、その選び方のコツも合わせて参考にしてください。

営業研修の目的と必要性

営業は、ビジネスを支える重要な役割を担っています。顧客と直接対話し、自社の商品やサービスを売り込むためには、スキルと知識が必要です。

これらのスキルや知識を学び、売上向上に繋げるためのものが「営業研修」です。短期的に身につけられるものではないため、継続的な学習・実践が必要となります。

営業研修を実施することで、業界の知識や顧客とのコミュニケーションスキル、商品やサービスの提案方法など、必要なスキルを効率良く身につけることができます。また、営業チームのスキルを更新し、新たなビジネスチャンスを掴むための新しいアプローチを学ぶ機会でもあります。

営業研修の種類

営業研修の内容は多岐にわたるため、多くの種類が存在しますが、対象者を軸に分けると、以下のように分類されます。

種類対象者内容
営業基礎研修営業初心者営業の基本スキルや知識の習得
ヒアリング研修営業経験者顧客のニーズを引き出すリスニングと質問技術
商談・提案研修商談経験者顧客の課題を解決する提案力の向上
資料作成研修全営業者効果的な営業資料の作成方法

それぞれについて解説します。

営業基礎研修

営業基礎研修では、顧客とのコミュニケーションを円滑にし、売上向上につながる能力を身に付けることができます。アジェンダの参考例は以下です。

  1. 営業の役割と目的:自分の仕事の価値を理解する
  2. 信頼関係の築き方:長期的なビジネス関係を築くスキルを習得する
  3. 営業戦略策定:売上向上のためのロードマップと目標を設定する
  4. 商談の進め方:商談をスムーズに進め、顧客の異論や懸念に対する適切な対処法を学ぶ

営業の役割と目的を理解することは、提供する価値を顧客に明確に伝え、信頼を勝ち取る上で必要不可欠です。また、信頼関係の築き方を理解することは、一過性の取引ではなく、顧客との持続的な関係を構築することが可能となります。

さらに、営業戦略策定方法を理解することにより、自分自身の営業活動を客観的に評価し、成果を最大化する戦略を策定することができます。

ヒアリング研修

ヒアリング研修では、顧客ニーズの理解の深化、質問力を向上によって、自信をもって顧客とのコミュニケーションを取ることができるようになります。アジェンダの参考例は以下です。

  1. 顧客ニーズの理解:顧客の求める価値を理解する
  2. 質問力の向上:提案の質を高めるための質問技術を習得する
  3. リスニングスキル:顧客の話をしっかり聴く能力の養成する
  4. 情報解析と提案:顧客から得た情報を解析し、提案力を向上させる

顧客ニーズの理解は、顧客満足度向上とビジネス成果に直結します。また、質問力の向上により、顧客の真のニーズを引き出すことが可能になります。

さらに、リスニングスキルを養うことで、顧客の細かなニーズまでキャッチすることが可能になり、情報解析と提案のスキルの習得で、顧客に最適な解決策を提供することが可能となります。

商談・提案研修

商談・提案研修では、顧客の心理の理解やプレゼンテーションの方法を学ぶことで、提案力を向上させ、成果の向上に繋げます。アジェンダの参考例は以下です。

  1. 顧客心理の理解:顧客のニーズや要望を読み解く
  2. 効果的なプレゼンテーション:顧客に響く提案方法を習得
  3. 異論・懸念への対応:顧客の疑問や反対意見に適切に応じる
  4. クロージングスキル:取引を成功に導く交渉術を学ぶ

顧客心理を理解することで、顧客のニーズを正確に把握し、満足度を高めることができます。また、効果的なプレゼンテーションスキルを習得することで、顧客に対する提案が的確に伝わり、売上向上につながります。

さらに、異論・懸念への対応とクロージングスキルを学ぶことで、商談をスムーズに進め、成約に繋げることが可能となります。

資料作成研修

資料作成研修では、自社の商品やサービスの価値を、理解しやすく魅力的な形で顧客に伝える力を身につけることができます。アジェンダの参考例は以下です。

  1. 情報整理の技術:重要な情報を見つけ出し、整理するスキルを習得する
  2. 視覚的表現力:複雑な情報を視覚的に伝える能力の習得する
  3. ストーリーテリング:データや事実を語る物語作りの技術を習得する
  4. 効果的なプレゼン資料作成:受け手が理解しやすい資料作成スキルを習得する

情報整理の技術により、本当に伝えるべき内容を見つけ出し、整理することができるようになり、視覚的表現力を身につけることで、情報を視覚的に伝え、受け手の理解を深めることが可能になります。

また、ストーリーテリングでデータや事実を一貫した物語にすることで、より印象的な伝達が可能になります。その上で、効果的なプレゼン資料作成の技術を磨くことで、相手の求めている情報を効率良く伝えることができます。

実際に営業研修を実施する6ステップ

効果的な営業研修を実施するための6つのステップを詳しくご紹介します。

  1. 社員インタビュー
  2. 研修カリキュラム作成
  3. 研修資料作成
  4. 実施方法と日程の調整
  5. 研修インタビュー
  6. 営業成果の継続的な確認

各ステップについて、詳しく解説します。

社員インタビュー

社員インタビューは、営業研修を開始する前の重要なステップです。各社員の感じている課題感をヒアリングすることで、営業チームの課題を把握することができ、カリキュラムに落とし込むことができます。

また、トップセールスに「今の成績を叩き出すまでの流れ、経験」をヒアリングすることも効果的です。ヒアリングした流れ、経験を誰でも真似することができる形に噛み砕き、カリキュラムに組み込むことでメンバー全体のスキルを底上げすることができます。

研修カリキュラムの作成

社員インタビューを行い、課題を把握した後、各項目に分けて研修カリキュラムに落とし込みます。

社員インタビューの中で「顧客とうまく関係値を築けていない」「どの企業にアプローチすればいいかわからない」「最適な提案内容を考えることができない」「提案まで進むけど、受注することができない」といった課題が出てきた場合、以下のようなカリキュラムに落とし込むことができます。

  1. 営業基礎研修
  2. 見込み顧客情報収集研修
  3. ヒアリング研修
  4. 商談・提案研修

研修資料の作成

研修カリキュラムを設定したら、研修資料を作成していきます。研修資料では、研修の目的や目標を明示し、研修を受けた後、参加者がどのような状態になることがゴールなのかを見せることが重要です。

以下のような構成で作成すると効果的です。

  1. 表紙
  2. 研修の目的
  3. 研修のゴール
  4. 目次・時間配分
  5. 研修内容
  6. まとめ・振り返り
  7. ネクストアクションの整理

先述の通り、研修は継続的な実践が非常に重要です。学んだ内容を、各人が明日から実践できる形に落とし込むため、ネクストアクションの整理の時間を設けるようにしましょう。

実施方法と日程の調整

研修実施の準備が終われば、実施方法を決定します。研修の実施方法には、「オフライン研修」「オンライン研修」「動画研修」の3つがあります。それぞれのメリットとデメリットは以下です。

実施方法メリットデメリット
オフライン研修参加型のため、研修内容の
定着率が比較的高い
同じ時間・場所に集まる必要があるため、
日程を調整しづらい
オンライン研修移動する必要がないため、
日程を調整しやすい
オフライン研修に比べて定着率が低い
動画研修時間・場所に縛られず、
いつでも見ることができる
オフライン・オンライン研修に比べて
定着率が低い

実施方法が決まれば、対象者に連絡し、参加可能日程をヒアリングして日程調整を行います。日程調整のしやすさは研修方法によって異なるため、研修方法は対象者の時間の取りやすさも鑑みた上で決めましょう。

研修後インタビュー

研修終了後は、参加者が何を学び、どう感じたかを理解し、次回の研修の改善に繋げるためにインタビューを実施しましょう。以下の内容をインタビューすると効果的です。

  1. 研修を通じて学んだことは何ですか?
  2. どのスキルが特に向上したと感じますか?
  3. 研修後、実践に移すことはできていますか?
  4. 次回の研修で取り上げてほしいトピックはありますか?

参加人数が多い場合はアンケートフォームなどを用いて、インタビューを実施するのが効果的です。回答数が多すぎると意見を拾い切れない場合があるため、場合によっては数人を抜粋した上で、直接ヒアリングしても良いでしょう。

営業成果の継続的な確認

先述の通り、研修の目的は「社員のスキル強化・営業成果の向上」です。数時間の研修を受けただけでは目的を達成することはできないため、継続的に営業成果を確認することが重要です。

研修後1~2ヶ月程度のタイミングで、定量的、定性的に確認を行いましょう。具体的には以下の方法で実施すると効果的です。

確認項目方法
売上・受注率売上や商談を管理しているシートを用いて、
研修前と研修後の売上や受注率などの数字を確認
各人のスキル1on1やロープレを実施し、研修前と研修後の変化を確認

営業研修を委託する際のおすすめ営業研修会社 4選

研修の設計や実施に必要なリソースが自社内に不足している場合、外部の研修会社に依頼することも有効な選択肢です。ここでは、営業研修で実績豊富な4つの会社を紹介します。

サービス特徴
ジャイロ総合コンサルティング多様なビジネスシーンに対応した研修プログラムを提供
アクチャーコンサルティング少人数制で徹底した個別指導に定評
セレブリックス最新の科学的アプローチを取り入れた研修を提供
アチーブメントHRソリューションズ成果を上げるための戦略的な研修を提供

ジャイロ総合コンサルティング株式会社

引用:ジャイロ総合コンサルティング株式会社

ジャイロ総合コンサルティングは、現場即戦力となるスキル向上を目指す研修を提供する営業研修会社です。経験豊富な講師による実践的なケーススタディで、即座に実践に移すことのできる研修を提供します。

対応範囲・オンライン営業研修
・営業DX研修
料金要問い合わせ

有限会社アクチャーコンサルティング

引用:有限会社アクチャーコンサルティング

アクチャーコンサルティングは、各企業の特性に合わせたカスタマイズ研修を得意とします。企業の目標に合わせて最適なプログラムを設計可能です。

30年近くにわたる営業コンサルティング活動や研修・セミナーを通じて得たノウハウや指導内容をブラッシュアップし、提供しています。

対応範囲・オンライン営業研修
・営業DX研修
料金要問い合わせ

株式会社セレブリックス

引用:株式会社セレブリックス

セレブリックスは、トップセールスによる実践型の営業研修で、「売れる営業」の再現性と習慣化を追い求めた研修を提供しています。業界業種問わず多くの営業支援実績があり、12,000サービスの営業支援で得た、生きたノウハウを提供してくれます。

対応範囲・オンライン営業研修
・営業DX研修
料金要問い合わせ

アチーブメントHRソリューションズ株式会社

引用:アチーブメントHRソリューションズ株式会社

人材開発専門のアチーブメントHRソリューションズは、営業スキルからリーダーシップ、チームビルディングまでカバーする総合的な研修を提供します。組織全体の人材開発にも対応可能です。

研修を企画するにあたり、経営目的の明確な言語化、そこから逆算した人材育成施戦略にまで落とし込むサポートを行ってくれます。

対応範囲・オンライン営業研修
・営業DX研修
料金要問い合わせ

営業研修以外に営業パーソンのスキルUPができる手段

営業研修以外のアプローチで、営業スキルを向上することも可能です。ここでは、営業研修以外でスキルを向上できるサービスを2つ紹介します。

ナレッジワーク | セールスイネーブルメントクラウド

引用:ナレッジワーク

ナレッジワークは、営業力強化や営業生産性向上を実現するセールスイネーブルメントクラウドです。営業資料・動画、過去提案書、営業ノウハウを一元管理することができ、誰でも簡単にナレッジを活用することができます。

また、資料や動画を教材とした営業向けの学習プログラムを手間をかけずに短時間で作成することができます。受講状況などもデータで把握することができるため、継続的にPDCAを回しながら改善することが可能です。

対応範囲・オンライン営業研修
・営業DX研修
料金

c-slide | 資料作成代行サービス

引用:c-slide

c-slideは、営業資料や提案資料など、営業場面で活用する資料コンテンツの整備を通して、営業スキルの向上、標準化を支援する資料作成代行サービスです。資料の活用方法や効果的な構成の提案を強みとしており、課題に合わせてカスタマイズした資料コンテンツを提供してくれます。

営業資料だけではなく、研修資料の作成も可能なため、営業研修実施にあたって研修資料作成のみを依頼することも可能です。

対応範囲・営業課題のヒアリング
・資料の活用方法の提案
・最適な資料構成の提案
・研修資料作成
料金・スタンダードプラン:¥5,000/P
・ハイエンドプラン:¥10,000/P〜
・カスタムプラン:要問い合わせ

まとめ

記事では、営業研修の目的、種類、導入効果について解説しました。また、営業研修を実施するための6つのステップについても紹介しました。

自社で営業研修を実施するのが難しい場合には、外部の研修会社を利用することも一つの選択肢です。各社の特色と強みを理解し、自社のニーズに最適なパートナーを選びましょう。

営業力強化は、営業研修以外のアプローチでも可能なため、必要に応じてナレッジワークやc-slideなどサービスを活用して、売上の拡大を実現していきましょう。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)