インスタ企業アカウント成功例15選徹底分析!成功のコツから運用の始め方までご紹介。

「インスタで企業アカウントを運用しているが成果が出ず、参考になる事例を探している」

「成功例の特徴を踏まえて、自社アカウント運用に役立てたい」

企業アカウントの運用を担当している方のなかには、上記のような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

インスタは画像・動画を中心としたSNSのため、視覚的に自社商品・サービスの魅力を伝えられます。しかし、テキストベースのSNSと比べると、投稿するコンテンツ制作に労力がかかるうえクオリティも求められることから、闇雲にアカウントを運用していても成果は得られません。

そこで本記事では、大企業・中小企業ごとにインスタ企業アカウント成功例15選を中心に紹介します。

大企業アカウントのインスタ成功例

大企業アカウントのインスタ成功例を、BtoC・BtoBに分けて紹介します。

BtoC企業

BtoC企業のインスタ企業アカウント成功例は以下のとおりです。

  • 【小売】ダイソー公式アカウント
  • 【ライフスタイル】アフタヌーンティー公式
  • 【アパレル】ダンスキン ジャパン
  • 【化粧品】コーセー公式
  • 【食品】チキンラーメン

【小売】ダイソー公式アカウント

  • ほぼ毎日更新して商品情報などを発信し、190万を超えるフォロワーを獲得
  • 大きな文字で商品名や特徴を入れ、伝わりやすいクリエイティブを制作

100円ショップ業界最大手の「ダイソー」は、190万人を超える多くのフォロワーに支持されているアカウントを運用しています。4,000件以上の投稿数からも読み取れるように、ほぼ毎日情報発信を継続しており、新商品の魅力や使い方などに関する情報を発信しています。

ダイソーの投稿の特徴は、画像のなかに大きな文字で商品名や特徴を入れることで、スクロールするユーザーにも情報が伝わりやすく工夫している点です。商品紹介だけでなく、インスタライブによる店舗紹介やおすすめ商品紹介、キャンペーン情報の発信も積極的に実施。以下の投稿では1.3万ものいいねが集まっており、コラボ商品を効果的にPRしています。

また、ユーザー参加型のキャンペーンも実施しており、既存顧客だけでなく新規顧客への認知拡大にもつなげています。プロフィール画面のリンクにECサイトへの導線を設けている点も、ビジネス活用として参考になるポイントです。

フォロワー数193.8万人(2024年10月時点)
コンテンツ数4761件(2024年10月時点)
運用開始時期2014年12月
投稿頻度ほぼ毎日

【ライフスタイル】アフタヌーンティー公式

  • テイストを統一したクリエイティブで世界観を表現
  • ユーザーのコメントを促す投稿でエンゲージメントを促進

「アフタヌーンティー」の公式アカウントは、カフェメニューの紹介とおしゃれなライフスタイルを提案することで多くのフォロワーを獲得しています。投稿内容は、新製品の紹介やキャンペーン情報が中心ですが、ヨーロピアンテイストで統一された写真・動画でブランドの世界観を表現することに重点を置いているのが特徴です。

以下の投稿では、新メニューの紹介とともに「食べたい!と思ったら絵文字でコメントしてね!」といった一文を冒頭に記載しています。その結果、約6,000件のいいね・170件ものコメントがつき、ユーザーとのコミュニケーションにつなげています

また、さまざまなブランドや企画とのコラボレーションも積極的に展開。コラボ先からの送客効果に加えて話題性も獲得することで、新規フォロワー獲得につなげています。

フォロワー数33.1万人(2024年10月時点)
コンテンツ数3963件(2024年10月時点)
運用開始時期2014年7月
投稿頻度ほぼ毎日

【アパレル】ダンスキン ジャパン

  • アカウント運用だけでなく、インフルエンサーマーケティングも展開
  • インスタ運用代行会社の支援を受けて戦略策定し、目標達成率100%以上を実現

アパレルブランド「ダンスキン ジャパン」は、「こころとからだ。わたしを、生きる。」というコンセプトを体現するインスタアカウントを運用しています。フィード投稿やリール、ストーリーズ運用などに加え、インフルエンサーマーケティングなど、多岐にわたる施策を展開。

商品紹介の投稿が中心ですが、以下のようにアプリに掲載しているコラムを抜粋したコンテンツも投稿しています。コラムの二次利用により、コンテンツ制作を効率化しながらアプリへの送客にも役立てているのが特徴です。

インスタ運用代行会社の支援を受け、アパレル・美容製品・スポーツ業界のKPI平均水準をもとに、フォロワー数・リーチ数・エンゲージメント率・Web総客数を定義したうえで、インスタアカウントを運用。目標達成へ向けた戦略を策定して運用した結果、フォロワー数103%、リーチ数104%の目標達成率を実現した成功例です。

フォロワー数2万人(2024年10月時点)
コンテンツ数1338件(2024年10月時点)
運用開始時期2013年9月
投稿頻度週2~3回程度

【化粧品】コーセー公式

  • 運用代行会社の支援を受けて戦略変更し、フォロワー数10万人越えを達成
  • UGCをストーリーズで活用し、ファン化を促進

化粧品メーカーである「コーセー」はインスタ運用代行会社の支援を受け、従来のフォロワー数重視の運用から、ユーザーとのコミュニケーションを重視した投稿やUGC(ユーザー生成コンテンツ)を促す施策に注力した結果、インプレッション数・エンゲージメントなどが向上している企業アカウントです。

ストーリーズでは、UGCを「お客様の投稿」として以下のように掲載し、エンゲージメントを高めてファン化を促進しています。

また、ブランドの世界観を反映したビジュアルにもこだわり、商品のターゲット層や価格帯に合わせてコンテンツを制作しています。さらに、SNS・店頭・ECサイトのいずれのタッチポイントでも一貫したブランド体験を提供できるように「SNSだけで先走って情報を提供しない」「顧客に与える印象を統一する」といった点に注意し、情報発信のタイミングや内容を工夫しているのも特徴です。

フォロワー数10.4万人(2024年10月時点)
コンテンツ数896件(2024年10月時点)
運用開始時期2016年12月
投稿頻度週1~2回程度

【食品】チキンラーメン ひよこちゃん

  • オリジナルキャラクターを全面に押し出したユニークな企業アカウント
  • ブランドの親しみやすさを向上させ、チキンラーメンの確固たるイメージを構築

日清食品グループが運用する「チキンラーメン ひよこちゃん」は、オリジナルキャラクターを全面に押し出したユニークなアカウント運用を行っています。季節特有の話題や記念日などとキャラクターを掛け合わせ、面白さを追求した投稿でフォロワーを楽しませています。

たとえば以下では、暑くなりはじめる6月ならではのメッセージと共に、ユニークなクリエイティブを投稿。いいね数は1.4万、コメント数は120件以上など、ツッコミどころのあるコンテンツでユーザーから多くの反響を得ています

ひよこちゃんを主役にしたストーリー性のある投稿や、イラスト・グッズ紹介など、単なる商品PRに留まらないエンターテインメント性の高いコンテンツが特徴です。ブランドの親しみやすさを向上させ、チキンラーメンの確固たるイメージを構築することに貢献している成功例です。

フォロワー数10.3万人(2024年10月時点)
コンテンツ数541件(2024年10月時点)
運用開始時期2015年8月
投稿頻度月3~4回程度

BtoB企業

BtoB企業のインスタ企業アカウント成功例は以下のとおりです。

  • 【光学機器】株式会社タムロン
  • 【IT】Sky株式会社
  • 【総合商社】伊藤忠商事 採用公式アカウント
  • 【自動車部品】株式会社デンソー

【光学機器】株式会社タムロン

  • 美しい写真で製品の魅力を視覚的に訴求
  • グローバル展開を意識した英語キャプションとハッシュタグの併記

一眼レフカメラやデジタルカメラ用のレンズユニットなどを製造する光学機器メーカー「株式会社タムロン」は、高品質な写真コンテンツで3.6万人以上のフォロワーを獲得しています。

同社のアカウントは、自社レンズで撮影された美しい写真の数々を投稿することで、製品の魅力を視覚的に訴求しています。ユーザーの購買意欲を刺激するだけでなく、ブランドイメージの向上にも貢献しています。

また、グローバル展開を意識し、英語キャプションとハッシュタグを併記することで、世界中のユーザーへのリーチ拡大を図っている点も特徴です。プロフィール欄には製品情報ページへのリンクを設置し、購買につなげる導線を構築しています。

フォロワー数3.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数963件(2024年10月時点)
運用開始時期2017年6月
投稿頻度週3~6回程度

【IT】Sky株式会社

  • 企業アカウント・採用アカウント・製品アカウントなど目的別に複数運用
  • 全アカウント共通でキャンペーン情報を発信し、フォロワー獲得につなげている

システム開発企業である「Sky株式会社」は、目的別に複数アカウントを運用する戦略でインスタを活用し、企業アカウント・採用アカウント・自社製品アカウントをそれぞれ異なるターゲットに向けて運用しています。

最もフォロワー数の多い企業アカウントでは、CMやスポーツ選手関連の情報でブランディングを強化しています。また採用アカウントでは、若手社員インタビューなどを通じて社風をアピール。そして、全アカウント共通で以下投稿のようにキャンペーン情報を発信し、フォロワー獲得につなげています

また、明確なターゲット設定とニーズ把握に基づいたコンテンツ制作も行っており、たとえば「IT業界従事者」をターゲットとしたセミナー情報・イベント情報などを発信しています。明るいビジュアルで統一されたアカウント群は、企業イメージの向上にも貢献。複数アカウントの使い分けとターゲットに最適化された情報発信は、BtoB企業のインスタ戦略として参考になる事例です。

フォロワー数5.2万人(2024年10月時点)
コンテンツ数7867件(2024年10月時点)
運用開始時期2019年5月
投稿頻度ほぼ毎日

【総合商社】伊藤忠商事 採用公式アカウント

  • 採用を目的に社員のリアルな姿を発信
  • リール動画「新入社員ドキュメンタリー」は3万回再生を超える人気コンテンツに

総合商社である「伊藤忠商事」の採用公式アカウントは、社員のリアルな姿を発信することで多くの学生から注目を集めています。世界各国で活躍する社員同士のトークセッションや、社員の人生にフォーカスしたコンテンツは、企業文化や仕事のやりがいを効果的に伝えています。

特に、入社後3か月間に密着したリール動画「新入社員ドキュメンタリー」は、3万回再生を超える人気コンテンツに。就職活動中の学生にとって、入社後のイメージを具体的に掴める貴重な情報源となっています。

また、採用情報やインターンシップ情報もタイムリーに発信。スタイリッシュな写真と統一感のあるビジュアルで、企業の洗練されたイメージを効果的に表現しているのも特徴です。

内定者の就活秘話や就活アドバイスなどの就活学生に対して役立つ情報を発信しながら、自社で働くイメージを抱いてもらいやすいコンテンツも制作しており、採用を目的としたインスタ企業アカウントの成功例です。

フォロワー数1.1万人(2024年10月時点)
コンテンツ数107件(2024年10月時点)
運用開始時期2021年11月
投稿頻度月3~6本程度

【自動車部品】株式会社デンソー

  • アルミから観覧車を作り出すリール動画などで技術力の高さを訴求
  • 1週間に1回以上の投稿頻度を維持

自動車部品メーカー「株式会社デンソー」は、技術力の高さを伝える画像・動画でユーザーの関心を惹きつけています。投稿内容は、社員紹介・事業紹介・技術力アピールなど多岐にわたり、グローバルな視点を取り入れ、英語も併記しています。1週間に1回以上の投稿頻度を維持しており、常に新鮮な情報を提供しているのも特徴です。

特にリール動画を活用しており、以下の投稿ではアルミから観覧車を作り出す過程を紹介しています。アルミの塊から削り出すアイデア・技能の高さを訴求しており、12万回再生を超えるなど大きな反響を呼んでいます

技術力を視覚的に訴求するだけでなく、働く社員の姿も紹介することで採用への効果も期待できます。事業内容を画像・動画などを用いて視覚的に紹介することでフォロワーの興味を引き付け、企業イメージ向上につながっている成功例です。

フォロワー数2.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数605件(2024年10月時点)
運用開始時期2018年10月
投稿頻度ほぼ毎日

中小企業アカウントのインスタ成功例

ここからは、中小企業アカウントのインスタ成功例をBtoC・BtoBごとに紹介します。

BtoC企業

BtoC企業のインスタアカウント成功例は以下のとおりです。

  • 【インテリア】北欧、暮らしの道具店
  • 【不動産】アイズルーム
  • 【書店】Seiwado.Book.Store.
  • 【カフェ】CREA BASE

【インテリア】北欧、暮らしの道具店

  • インスタの「ショッピング機能」とECサイト連携させ、商品の販売促進を実現
  • コンテンツ数は1.9万件を誇り、コラムや商品紹介などをほぼ毎日更新

北欧雑貨を中心に販売する「北欧、暮らしの道具店」は、インスタアカウントとECサイトを巧みに連携させた成功例で、フォロワー数は133.6万人、コンテンツ数は1.9万件を誇ります。ほぼ毎日更新される投稿は、商品紹介だけでなく、生活に寄り添うコラムなども提供し、ユーザーエンゲージメントを高めています。

また、夕方に夕食レシピを投稿するなど、ユーザーの生活に合わせてコンテンツを投稿する工夫も。以下投稿は、夕方に投稿されてから2時間ものあいだで、715件ものいいねを得ています

また、多くの投稿に商品タグが付けられており、ユーザーはスムーズに購入ページへ遷移できるのも特徴です。北欧インテリアという一貫したテーマ設定とECサイトへの導線を意識した運用は、多くのEC事業者にとって参考になる成功例でしょう。

フォロワー数133.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数1.9万件(2024年10月時点)
運用開始時期2014年5月
投稿頻度ほぼ毎日

【不動産】アイズルーム

  • リール動画を活用して競合の不動産アカウントと差別化
  • インスタから公式LINEへの誘導など、マネタイズの導線設計も工夫

不動産会社である「アイズルーム」は、リール動画を中心としたテンポの良いコンテンツで、ほかの不動産アカウントとの差別化に成功しています。多くの不動産アカウントが写真中心なのに対し、アイズルームはルームツアー動画などを積極的に活用。ユーザーは物件内部を動的に見ることができ、高い訴求力を持つコンテンツとなっています。

また、動画コンテンツでは物件情報を最後まで見せない工夫も凝らしています。ユーザーのエンタメニーズに応えることで、再生回数やアカウント滞在時間の増加を促し、リーチ数の拡大につなげています

インスタから公式LINEへの誘導・限定抽選・実際のユーザーを登場させるなど、マネタイズへの導線設計も秀逸。ユーザーに安心感を与え、相談や契約を促進する不動産企業アカウントの成功例といえるでしょう。

フォロワー数2.8万人(2024年10月時点)
コンテンツ数2666件(2024年10月時点)
運用開始時期2020年10月
投稿頻度ほぼ毎日

【書店】Seiwado.Book.Store.

  • 毎日決まった時間帯に3冊の書籍を紹介して計画的にアカウントを運用
  • オリジナルアイテムを紹介するコンテンツで実店舗への集客も実現

大阪の老舗書店である「正和堂書店」は、SNS活用で全国的な知名度を獲得した成功例です。毎日決まった時間帯に3冊の書籍を紹介するなど、計画的な投稿を継続。適切なハッシュタグの活用や、書籍の質感が伝わる写真の掲載にもこだわっています。

また、独自のブックカバーやしおりを制作・紹介することで話題を創出。これらのオリジナルアイテムを求めて遠方から来店する顧客もいるなど、大きな集客効果を生み出しています。以下のリール動画では、人気ブックカバー8選を紹介し、再生回数95.2万・いいね数1.4万を獲得しています。

インスタ経由の来店客増加だけでなく、企業コラボ企画の依頼やメディア掲載機会の増加など、多方面での成果を達成。地域密着型店舗でも、効果的なSNS戦略と独自コンテンツで全国的な認知度向上を実現できることを証明する成功例です。

フォロワー数13.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数6890件(2024年10月時点)
運用開始時期2017年2月
投稿頻度ほぼ毎日

【カフェ】CREA BASE

  • ワークショップの様子をリール動画で紹介して来店意欲を向上
  • ハッシュタグ「# creabase」でUGC生成を促進

ものづくりやアートを楽しめるカフェ「CREA BASE」は、ユーザー体験を重視したコンテンツで注目を集めています。ワークショップの様子をリール動画で紹介することで、潜在顧客の来店意欲を高めることに成功しています。「どんな体験ができるのか」を視覚的に伝えることで、ユーザーの疑問を解消し、期待感を醸成しているのが特徴です。

たとえば以下投稿では、上野の森美術館で開催されているモネ展にあわせ、丸いキャンバスにモネ風の睡蓮を描けるワークショップの様子を紹介しています。再生回数は25.2万・いいね数は1900件以上と、高い反響を得ています。

また、ハッシュタグ「# creabase」でUGCを促進。ユーザーの作品や体験を共有する場を提供することで、コミュニティ形成にも貢献しています。アートの「他人に見られることで成立する」といった特性を活かした、巧みな戦略といえるでしょう。

フォロワー数4.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数615件(2024年10月時点)
運用開始時期2018年6月
投稿頻度ほぼ毎日

BtoB企業

BtoB企業のインスタアカウント成功例は以下のとおりです。

  • 【IT】株式会社STACK
  • 【製造】朝日ウッドテック

【IT】株式会社STACK

  • IT業界特有のコンテンツをわかりやすくビジュアルで表現
  • IT業界内でのブランド認知度向上・専門性の確立などを実現

Web制作や開発などを手掛けるIT企業「株式会社STACK」は、IT業界に特化した情報発信が特徴です。プログラミング学習に役立つ動画やIT用語解説など、IT業界に興味のあるユーザーをターゲットに、専門知識やスキルに関する教育的コンテンツを配信しています。

たとえば、以下の投稿ではAPIに関してイラストを用いて解説。複雑な概念や技術も、わかりやすいビジュアルで表現することで理解を促進しています

IT分野に特化した情報発信は、明確なターゲット層へのリーチを可能にし、IT業界内でのブランド認知度向上、専門性の確立などを実現。自社PRだけでなく、フォロワーにとって有益な情報を提供して成功している企業アカウントです。

フォロワー数2920人(2024年10月時点)
コンテンツ数165件(2024年10月時点)
運用開始時期2021年12月
投稿頻度月3件~6件程度

【製造】朝日ウッドテック

  • UGCを自社Webサイトに掲載して活用
  • インスタ上の各写真から製品詳細ページへのリンクを設けてWebサイトへ送客

木質建材を製造・販売する「朝日ウッドテック株式会社」は、ユーザーが生み出すUGCを巧みに活用しています。ユーザーが「#朝日ウッドテック」のハッシュタグで投稿した施工事例写真を収集し、自社Webサイトに「Instagram投稿実例」として掲載。実際の使用シーンを見せることで、床材の魅力を効果的に伝えています。

また、写真使用許可申請時にスタッフがコメントを添えるなど、ユーザーとのコミュニケーションにも力を入れているのも特徴です。

また、インスタ上の各写真から製品詳細ページへのリンクを設けることで、Webサイトへの誘導を促進し、購買意欲を高めることにも成功しています。UGCを効果的に活用し、製品の魅力発信と顧客エンゲージメント向上を両立させた成功例といえるでしょう。

フォロワー数3.6万人(2024年10月時点)
コンテンツ数600件(2024年10月時点)
運用開始時期2017年12月
投稿頻度週1回~2回程度

インスタ企業アカウントの成功例の特徴3つ

BtoC・BtoB企業ごとに企業アカウントの事例を紹介してきましたが、成功例には共通点があります。成功例を自社のアカウント運用に役立てたい方は、以下3つの成功例の特徴を押さえておきましょう。

  • インスタ運用の目的を明確にしている
  • ユーザー視点に立って情報発信している
  • アルゴリズムを意識して運用している

インスタ運用の目的を明確にしている

インスタ運用で成功している企業は「商品の販売促進」や「ブランディング」「認知拡大」といった目的を明確に定めて運用しています

目的は企業によって異なるうえ、目的に応じて発信すべき情報も変わります。たとえば、販売促進を目的とする場合は、商品の詳細や使用方法、セール情報などを投稿するのが有効です。一方、ブランディングが目的なら、企業理念・価値観などを表すストーリー性のあるコンテンツや、世界観を表す一貫性のあるビジュアルを発信すべきです。

たとえばダイソーは、販売促進を目的に、商品の詳細情報や魅力、使い方などを丁寧に紹介しています。自社のインスタ運用の目的に合わせてコンテンツを制作し、ターゲットに刺さる情報発信を心掛けましょう。

ユーザー視点に立って情報発信している

ユーザー視点に立った情報発信も企業アカウント成功例の共通点です。たとえば「北欧、暮らしの道具店」は、商品の使用シーンを意識して投稿時間帯を調整。ユーザーの生活に寄り添う工夫をしています。また「チキンラーメン公式アカウント」では「ひよこちゃん」キャラクターを活用し、季節ネタを交えて親しみやすい雰囲気を作り出しています

このようにユーザー目線で情報を発信することで、フォロワーとの関係性が強化され、エンゲージメントの向上にも貢献。ユーザーが求める情報や共感できるコンテンツを提供することで、フォロワー獲得をはじめとする成果につながっています。

アルゴリズムを意識して運用している

インスタのアルゴリズムを意識してコンテンツを投稿することで、フォロワー以外のユーザーに投稿が表示される可能性が高まります。多くのユーザーに閲覧してもらえれば、アカウントの認知度向上やエンゲージメント向上につながるため、多くの企業アカウントがアルゴリズムを意識して運用しています

たとえば「ダイソー」は、毎日欠かさず投稿を継続してユーザーのフィードに表示されやすくなるように工夫。また「アイズルーム」は、ユーザーが知りたいであろう物件情報を数秒間のみ表示することで、見逃したユーザーによる複数回の再生を促しています。結果的に滞在時間を伸ばすことにつながり、アルゴリズム的に評価され好循環を生んでいます。

このように、インスタ運用に成功している企業は戦略的にアルゴリズムを活用し、アカウントの価値を高めています。

インスタの企業アカウント運用の注意点3つ

自社でインスタアカウントを運用する際は、以下3点に注意しましょう。

  • フォローバックを目的にフォローしない
  • 投稿数の多いハッシュタグを多用しない
  • アカウント乗っ取りへの対策を怠らない

フォローバックを目的にフォローしない

インスタの企業アカウント運用では、フォローバックのみを目的としたフォローは避けるべきです。ターゲット層以外も闇雲にフォローしてしまうと、自社への関心が薄いフォロワーも増えてしまい「商品の販売促進」や「ブランディング」といった運用目的の達成が難しくなることが理由です。

また、無差別にフォローバックを行うことで、自社アカウントの信頼性を損なうリスクもあります。特定のターゲット層に対して価値あるコンテンツを提供するためには、本当に興味を持っているフォロワーとの関係を築くことが重要です。

企業アカウントの運用時には、フォローする基準をチーム内で決めておくことで、ユーザーが抱える可能性のある「あのユーザーはフォローされたのに」といった不満を防ぐことができます。ターゲット層に的確にアプローチするためにも、フォローは戦略的に実施しましょう。

投稿数の多いハッシュタグを多用しない

インスタの企業アカウント運用では、投稿数の多いハッシュタグを多用するのは避けましょう。競合投稿に埋もれてしまい、見られる機会を逃す可能性があります。

ハッシュタグは投稿数を目安に、大・中・小をバランスよく選ぶのがおすすめです。投稿数別のハッシュタグ例は、以下のとおりです。

種類特徴ボリューム具体例
スモールハッシュタグ 投稿に関する独自のハッシュタグ最大数千件# 社名
#ブランド名
#商品名
ミドルハッシュタグ投稿写真の内容が伝わるハッシュタ グ1万〜10万件#商品カテゴリー
ビッグハッシュタグ世間に広く認知されているハッシュタグ100万件以上#〇〇部
#〇〇好きと繋がりたい
#〇〇(固有名詞)

企業がターゲット層に向けたハッシュタグとユーザーが興味を持って検索したハッシュタグがマッチすれば、自社の投稿を見つけてもらえる可能性が高まります。トップ投稿入りを狙うなら、1万件以上20万件以下の中規模ハッシュタグを選ぶとよいでしょう

投稿数が多すぎるハッシュタグは必要最小限に抑え、自社の投稿が埋もれないボリュームのハッシュタグを活用しましょう。

アカウント乗っ取りへの対策を怠らない

インスタ運用では、自社アカウントが第三者に乗っ取られるリスクも想定しておく必要があります。アカウントが乗っ取られると、不適切な投稿によってフォロワーを混乱させるだけでなく、ユーザーに深刻な被害を及ぼす可能性があります。

たとえば、乗っ取った第三者がフォロワーの投稿にスパムや不適切なコメントを送ったり、危険なサイトへ誘導したりするケースなどが報告されています。アカウント乗っ取りのリスクを抑えるためにも、アカウントの2段階認証を設定して対策しておきましょう

2段階認証でセキュリティを強化する手順は、以下のとおりです。

  1. インスタのホーム画面左下の [ その他 ] をクリック → [ 設定 ] を選ぶ
  2. 左上の [ アカウントセンター ] をクリック → [ パスワードとセキュリティ ] をクリック
  3. [ 二段階認証 ] をクリックして、認証アプリを使用するアカウントを選ぶ
  4. [ 認証アプリ ] をクリック → [ 次へ ]をクリック
  5. 画面上の指示通りに進め [ 次へ ] をクリック
  6. 認証アプリから送信された認証コードを入力して完了

ユーザーからの信頼を失わないためにも、2段階認証を設定したうえで企業アカウントを運用しましょう。

インスタ企業アカウント運用の始め方

インスタのアカウント運用は、以下のステップで始めることができます。

  1. ベンチマークアカウントを決める
  2. 自社アカウントのターゲット・コンセプトを決める
  3. KPIを設定する
  4. ビジネスアカウントを作成する
  5. 運用体制・スケジュールを決める
  6. コンテンツを作成・投稿する
  7. 効果測定・改善を行う

インスタアカウントの始め方は以下の記事で詳しく解説しています。インスタで集客するメリットや9つのコツも紹介しているため、実際にアカウント運用を始めたい方はぜひご覧ください。

インスタ運用代行サービスおすすめ4選と選び方

内製でもインスタの企業アカウントは運用できる一方で、インスタ運用を専門とする運用代行サービスを利用すると「社内にノウハウ・リソースがなくてもアカウントを安定的に運用できる」「広告運用・インフルエンサー施策・キャンペーン施策などの支援も受けられる」といったメリットがあります。

インスタ運用代行サービスは「あまりコストをかけずに継続的に投稿していきたい」「企業アカウント運用からインフルエンサー施策まで依頼したい」といった自社のニーズに応じて選ぶことが重要です。ここからは、インスタ運用代行サービスを以下タイプごとに1社ずつ紹介します

  • 投稿数・投稿継続に強みのあるタイプ
  • 分析・企画に強みのあるタイプ
  • 関連施策・業務に強みのあるタイプ
  • インフルエンサー施策に強みのあるタイプ

なお、以下の記事では、上記4タイプのインスタ運用代行サービスを15選紹介しています。さらに多くの運用代行サービスを比較し、自社にマッチしたものを選びたい方は、ぜひあわせてご覧ください。

TAGRE(投稿数・投稿継続に強み)

引用:TAGRE

TAGREは、投稿数と継続性に強みのあるインスタ運用代行サービスです。400万人以上のフォロワー獲得実績に基づく豊富なノウハウを活かし、顧客に最適な運用方法を提案。PDCAサイクルを徹底し、計画・実行・評価・改善を繰り返すことで「勝てる」運用を実現しています。

運用スタッフは全員が数万フォロワー獲得経験を持つプロフェッショナルで、アカウント設計から運用、改善までトータルサポート。キュレーション等の特殊な手法と社内完結型体制により、月額10万円からの低価格を実現しているのも魅力です。

ホットリンク(分析・企画に強み)

引用:ホットリンク

ホットリンクは、独自メソッド「ULSSAS」に基づいた分析・企画力で、再現性の高いインスタ運用代行を提供しています。業種・業態を問わず成果を上げるメソッドと、世界中の膨大なソーシャルデータによる分析により、精度の高い施策を提案しています。

SNS上のUGCやフォロワー属性などを分析し、顧客専用のソーシャルメディア戦略を策定。戦略・戦術に精通したスペシャリストとSNSクリエイティブ専門のクリエイターが、高い確率で成果を出す運用を実現しています。

Social Media Marketing(関連施策・業務に強み)

引用:株式会社ガイアックス

株式会社ガイアックスが提供する「Social Media Marketing」は、インスタ運用代行に加え、関連業務にも幅広く対応しています。X(旧Twitter)やTikTok、Facebookなど多様なSNS媒体に対応し、顧客に最適なプラットフォームを提案。KPI設定やペルソナ設計を含む包括的なSNS戦略設計で効果的な運用を実現します。

投稿企画・制作・管理だけでなく、キャンペーン実施やインハウス支援、炎上対策など柔軟なサービス提供が可能です。10年以上の実績と1,000社以上の支援実績、消費財から官公庁まで幅広い業界での経験に基づき、顧客のニーズに合わせたサービスを提供します。

Find Model(インフルエンサー施策に強み)

引用:ソーシャルワイヤー株式会社

ソーシャルワイヤー株式会社が提供している「Find Model」は、インフルエンサーキャスティングと連携したインスタ運用代行サービスです。13,700件超のキャスティング実績で、ブランドに最適なインフルエンサーを選定し、認知度向上やフォロワー獲得を支援。人気インフルエンサーによるPRと、その画像の二次利用も可能です。

大手企業担当のプランナーや共感型コンテンツ制作に強いクリエイター等で構成されたチームが、プロの撮影やインフルエンサーと共同でコンテンツを制作。旅行・ファッション・コスメなど多様なジャンルに対応し、オリジナリティ溢れるアカウントを構築しています。

まとめ

インスタにおいて成功している企業アカウントには「インスタ運用の目的を明確にしている」「ユーザー視点に立って情報発信している」「アルゴリズムを意識して運用している」といった特徴があります。

もちろん、商材や業界によって運用を成功させるための要素や手段は異なりますが、何か参考になる点を押さえて自社アカウント運用で検証を繰り返すことで、自社独自の成功方法に辿り着けるでしょう。

本記事で紹介したBtoB・BtoCごとの成功例を参考にし、自社の企業アカウント運用を成功させましょう。

b-pos編集部

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