インスタ集客の始め方を7ステップで解説!成功させる9つのコツ・事例も紹介
「インスタを活用して集客したいけれど、なにから始めるべきかわからない」
「集客のコツを知って、効果的にインスタアカウントを運用していきたい」
インスタを集客に活用したいと考えている方のなかには、上記のような悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
インスタは、消費者の消費行動をほぼ完結できるSNSで、ほかのSNSと比べても来店を促す効果が高いのが特徴です。一方で、ユーザーに対して有益な情報を発信しなければフォローされにくいうえ、インスタ特有のアルゴリズムもあります。闇雲に運用しても効果が出にくいため、インスタについて理解を深めたうえで運用を始めるのがおすすめです。
そこで本記事では、インスタ集客の始め方7ステップと、集客を成功させる9つのコツ・成功事例を中心に解説します。
インスタで集客する3つのメリット
インスタで集客するメリットは以下の3つです。
- ほかのSNSと比べて来店を促す効果が高い
- 消費行動をインスタ上でほぼ完結できる
- ユーザーとの関係を深められる
ほかのSNSと比べて来店を促す効果が高い
インスタはほかのSNSと比べ、来店を促す効果が高いことが特徴です。2020年にアライドアーキテクツ株式会社が実施した調査によると、SNSの投稿をきっかけに初来店した割合はInstagramが50.5%と最も高く、X(旧Twitter)の46.0%や、Facebookの44.4%を上回っています。
また、月間アクティブユーザーも6,600万人以上と多く、画像や動画での情報収集を好むユーザーにリーチしやすいのもメリット。これらの理由から、店舗集客を目的とするならインスタは有効なSNSといえるでしょう。
消費行動をインスタ上でほぼ完結できる
インスタは、商品発見から購買決定までの一連の消費行動をSNS上でほぼ完結できるのも特徴です。Google検索でのネット用語「ググる」に代わり、インスタ上では「タグる」という言葉も生まれており、多くのユーザーがハッシュタグ検索を活用して情報収集しています。
また「ショッピング機能」を活用することでインスタ上の投稿からECサイトへのスムーズな誘導も可能です。加えて「ライブ配信機能」を通じて、商品の使い方・特徴などを詳しく説明したり、視聴者からの質問に答えたりするなど、ユーザーとのコミュニケーションの場として活用することもできます。
SNSの情報から商品を知り、その場でSNSからECサイトの購入画面を開いて商品を購入する「パルス型」と呼ばれる消費行動においても、インスタの利用率は42.7%と最多です。情報収集から購入までをシームレスに進められるインスタは、まさに現代の消費者の行動様式に最適化されたプラットフォームといえるでしょう。
参照:SMMLab「【2020年最新版】5大SNSユーザーによる「SNSをきっかけとした購買行動・口コミ行動調査結果」公開!(Twitter、Instagram、Facebook、LINE、YouTube)」
ユーザーとの関係を深められる
インスタは新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客との長期的な関係構築にも活用できます。投稿へのいいねやコメントだけでなく、ストーリー・DM・ライブ配信など、フォロワーとのエンゲージメントを高める機能が豊富です。
インスタを通じてユーザーと積極的にコミュニケーションを図ることで、潜在顧客の購買意欲喚起から既存顧客のリピート購入促進まで実現できるのも特徴です。
インスタ集客の始め方7ステップ
ここからは、インスタ集客の始め方を以下の7ステップで解説します。
- ベンチマークアカウントを決める
- 自社アカウントのターゲット・コンセプトを決める
- KPIを設定する
- ビジネスアカウントを作成する
- 運用体制・スケジュールを決める
- コンテンツを作成・投稿する
- 効果測定・改善を行う
STEP1.ベンチマークアカウントを決める
まず、インスタを活用した集客において、参考にするベンチマークアカウントを決定しましょう。ベンチマークアカウントを分析することで「効果的なデザインパターン」や「反応率の高い投稿フォーマット」などを洗い出せます。
特に「勝ちフォーマット」と呼ばれる、高いエンゲージメントを継続的に獲得しているフォーマットは要チェックです。たとえば、2つのアカウントで同じ商品を紹介していても、Aでは50いいね・Bでは3000いいねというように、エンゲージメント率に差が出ます。投稿そのものだけでなく、アカウントの背景・コンセプトなども探り、高いエンゲージメントを得ている理由を分析しましょう。
自社が扱うジャンル・コンセプトで、すでに成果を上げているアカウントを10個程度ピックアップするのがおすすめです。続いて、ベンチマークアカウントの見つけ方を解説します。
ベンチマークアカウントの見つけ方
ベンチマークアカウントを見つける方法は以下の2つあります。
- 自社商品に関連するハッシュタグで検索する
- 競合他社のアカウントを探す
自社商品に関連するハッシュタグで検索して探す際は、顧客が使用しそうなハッシュタグでアカウントを調べてみましょう。たとえば、コスメを扱っている企業の場合「# ベースメイク」「# 春コスメ」などで検索すれば、検索候補から複数のハッシュタグと投稿数が把握できます。そして、投稿数の多いハッシュタグをタップして「アカウント」を確認すると、検索したハッシュタグを扱っているアカウントが表示されます。
競合他社のアカウントを探す際は、すでに把握している競合のアカウントを探しましょう。特に、自社より優位なポジションの企業アカウントを探すと、ベンチマークとすべきアカウントが見つかりやすいでしょう。
すでにアカウントを運用している場合は、インサイトの「インサイト機能」を活用してフォロワーの情報を分析するのもおすすめです。
STEP2.自社アカウントのターゲット・コンセプトを決める
ベンチマークアカウントを決めたら、次は自社アカウントのターゲットとコンセプトを決めましょう。ターゲットとコンセプトの決め方をそれぞれ解説します。
ターゲットの決め方
ターゲットを決める方法は以下の2つあります。
- 競合他社のフォロワーを参考にする
- 自社商材に関連するハッシュタグを検索してユーザーを探す
上記のいずれであっても、そのフォロワー・ユーザーの居住地・年齢・性別・職業・趣味などを情報収集し、ターゲット設定の参考にしましょう。たとえば、自社がコスメ関連の商品を扱っている場合、収集した情報に20代の女性が多いのであれば、ターゲットは「コスメ好きな20代の女性」としましょう。
ターゲットを設定したら、さらにターゲット像を具体化する「ペルソナ」を以下のように設定するのもおすすめです。
- 性別:女性
- 年齢:28歳
- 職業:お菓子メーカーの経理事務
- 住所:東京都府中市
- 通勤:JR南武線で川崎駅まで通勤(約1時間)
- 趣味:平日は仕事、休日は友人とカフェ巡りやショッピングを楽しむ
- 悩み:長時間きれいな仕上がりが持続するメイクアイテム・方法を知りたい
- 欲望:トレンドを取り入れつつ、仕事にも対応できるメイクをしたい
設定するターゲット・ペルソナによって、アカウントのコンセプトの方向性や投稿すべきコンテンツも異なります。インスタ上で訴求するユーザーを具体化し、集客に役立てましょう。
コンセプトの決め方
ターゲット・ペルソナを設定したら、次はインスタアカウントのコンセプトを決定します。インスタにおけるコンセプトでは「〇〇といえば」で自社アカウントを想起してもらえる状態を最終ゴールとします。
ベンチマーク探しやペルソナ設定などで得た情報をもとに、ペルソナが求めているものを考え「なにを伝えるのか」を決めましょう。たとえば、ステップ2で決めたターゲット「コスメ好きな20代の女性」とペルソナ像の場合「トレンドも取り入れながら、長時間の通勤・仕事でも活用できるコスメアイテムと化粧方法に関する情報を知ることができる」というように、コンセプトを決めます。
一貫したコンセプトが設計できていないアカウントはフォローされにくいため、自社商材や自社ならではの知見が活用でき、ターゲットにも求められるコンセプトにしましょう。
STEP3.KPIを設定する
ターゲット・コンセプトが決定したら、次はKPIを設定しましょう。KPIとは、企業や組織の目標達成度を評価するための指標で、KGI(最終目標)の達成状況を観測するための定量的な指標のことです。
インスタで集客を目指して売上向上を目指す場合、KGIは「売上金額の増加」となり、この目標を達成するための具体的な数字がKPIとなります。インスタ集客でKPIとして採用されるのは、以下のような指標です。
指標 | 概要 | 指標が示す効果 |
---|---|---|
フォロワー数 | アカウントがユーザーにフォローされた数 | アカウントの影響力 |
インプレッション数 | 投稿が表示された総回数 | コンテンツの露出度 |
保存率 | ユーザーが投稿をあとで見返すために保存した割合 | コンテンツの有益さ |
コメント数 | 投稿に対するユーザーの反応 | エンゲージメントの高さ |
DM数 | ユーザーとの直接的なコミュニケーションの機会の多さ | ユーザーの興味や関心の高さ |
フォロー転換率 | 投稿を見たユーザーのうち実際にフォローに至った割合 | コンテンツの魅力度 |
UGC数 | ブランド・商品に関するユーザーの自発的な投稿や言及の量 | ブランドへの愛着・信頼 |
集客を目標とする場合、KPIは「フォロワー数」を重要KPIに置いて運用するのがおすすめです。インスタ上で発見タブに表示されるには、投稿に対してフォロワーが一定数以上保存していることが必要となる傾向があります。
フォロワーが一定以上いなければ、発見タブに表示される条件を満たせないため、まずはフォロワー数を第一に運用するのがおすすめです。
STEP4.ビジネスアカウントを作成する
KPIを設定したら、次はビジネスアカウントを作成しましょう。
まず、インスタのホーム画面の左下の[ その他 ]をクリックし、開いたメニューボタンから[ 設定 ]を選びます。
設定画面を開いたら下へスクロールし、プロフェッショナル向け欄の[ アカウントの種類とツール ] をクリックします。
- [ プロアカウントに切り替える ] をクリック
- [ ビジネス ] →[ 次へ ] をクリック
- 表示されるカテゴリから、自社ビジネスが該当するカテゴリを選択する→[ 完了 ] をクリック
- 「連絡先情報の確認」画面で、公開用メールアドレス・電話番号・住所の3つを入力→[ 保存 ]をクリック。連絡先を入力しない場合は左下の[ 連絡先を入力しない ] をクリック
- 右下の[ 完了 ]をクリック
上記でビジネスアカウントの作成は完了です。ビジネスアカウントに切り替わると、個人アカウントには表示されていなかったプロフェッショナル向けのメニューが表示されます。
STEP5.運用体制・スケジュールを決める
ビジネスアカウントを作成したら、次は運用体制・スケジュールを決定しましょう。
インスタでは、大きく分けて以下のような役割を担うメンバーが必要です。
- 企画立案
- コンテンツ・クリエイティブ制作
- 投稿・更新対応
- 数値分析
上記の役割を1人で担うか、あるいは複数人で分担して運用していくかを社内の状況に応じて決めましょう。1人ですべてを担う場合、スピード感のある一貫したアカウント運用が実現できる一方で、属人的になってしまう点がデメリットです。できる限り複数のメンバーで運用し「インスタに関する業務はAさんしか把握しておらず、ほかの社員はわからない」といった状況は避けましょう。
また、投稿スケジュールもあらかじめ決めておきましょう。2022年にECマーケティング株式会社が実施した調査によると、1日に1回程度の頻度でインスタに投稿している企業が36.2%と、最も多い割合でした。そのため、1日1回程度の投稿をベースに、キャンペーンなどリアルタイムで情報を発信する必要がある場合のみ1日数回投稿するとよいでしょう。
参照:Webly「Instagram活用で効果を感じている企業は9割以上! 月商1億円未満の企業のInstagram運用担当者221人にアンケート調査を実施」
STEP6.コンテンツを作成・投稿する
次にステップ2で設定したインスタアカウントのコンセプトをもとに、ターゲットのニーズを満たすコンテンツを作成します。
今回は「トレンドも取り入れながら、長時間の通勤・仕事でも活用できるコスメアイテムと化粧方法に関する情報を知ることができる」をコンセプトとしたため、以下のようなコンテンツ例が考えられます。
- キープ力の高いファンデーションの選び方と使用方法の紹介
- 汗や皮脂に強いくずれ防止成分入りコスメの紹介
- オフィスメイクにも使えるトレンドカラーのアイシャドウの使い方
コンテンツ内容が決まったら、実際にコンテンツのクリエイティブを制作します。クリエイティブは、自社アカウントをどのように見せたいのかデザインの方向性を決めたうえで制作する必要があるため、使用する色・フォントはあらかじめ決めておきましょう。
色選びの際は以下3点を意識しましょう。
- 3色以上使用しない
- 原色・蛍光色は避ける
- 強調したい部分は濃い色を使って強弱をつける
また、自社が与えたいイメージによって色を選ぶことも大切です。色ごとのイメージ例は以下のとおりです。
- 赤:情熱的・アクティブなど
- 青:冷静・誠実・知性など
- 緑:穏やか・健康・自然など
- 黒:高級感・シック・重厚感など
自社のイメージカラーがある場合は、クリエイティブに取り入れて一貫して発信することで、ブランドの視覚的アイデンティティを強化できます。色によっては競合との差別化にもなるため、積極的に活用しましょう。
クリエイティブが完成したら、インスタに投稿しましょう。ペルソナ像に基づき、より閲覧される可能性が高いタイミングを分析したうえで投稿することがおすすめです。
STEP7.効果測定・改善を行う
コンテンツを投稿したら、ステップ3で設定したKPIをモニタリングして効果測定しましょう。目標をチーム全員で追いかけられるように、ExcelやGoogleスプレッドシートなどまとめ、可視化しておくのがおすすめです。このとき、投稿内容も同時に確認できるようにすれば、自社アカウントにおける勝ちパターンが把握できます。
思うように成果が出ない場合は、ベンチマークアカウントの投稿をチェックし、コンテンツ企画のアイデアを得るなどの方法で改善していきましょう。
インスタ集客の9つのコツ
インスタ集客のコツとして、以下の9つを紹介します。
- インスタのアルゴリズムを理解する
- 集客に役立つ機能を理解する
- ユーザーの興味を引くクリエイティブを作成する
- ハッシュタグ選定にこだわりすぎない
- ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
- コンバージョンへの導線を設置する
- ジオタグを設置する
- いいねより「保存」されることを重視する
- ほかのSNSと連携して運用する
インスタのアルゴリズムを理解する
インスタのアルゴリズムとは、フィード・発見タブ・リールタブなどで投稿の表示順を決める仕組みを指します。利用者ごとにパーソナライズされているため、アルゴリズムを理解することでユーザーに情報を届けやすくすることが可能です。
インスタでは、いいね・コメント・シェア・保存などの要素を考慮した情報である「シグナル」をもとにアルゴリズムランキングが決められており、これによりユーザーの嗜好に合わせてパーソナライズされたコンテンツが配信されています。
投稿の種類ごとに重要視されているアクションは、以下のとおりです。
投稿の種類 | 重要視されているアクション |
---|---|
フィード | ・投稿を数秒間閲覧する ・コメントする ・いいねする ・シェアする ・投稿者のプロフィール写真をタップする |
ストーリーズ | ・ストーリーズをタップして閲覧する可能性 ・次のストーリーズに進む可能性 ・ストーリーズに返信する可能性 |
発見タブ | ・いいねする ・シェアする ・保存する |
リール | ・リールの動画を再シェアする可能性 ・最後まで視聴する可能性 ・いいねする可能性 ・音源ページに遷移する可能性 |
たとえばフィードの場合、コメントやいいねなどのアクションを起こす可能性が高いコンテンツが上位に表示される傾向があります。また、リールの場合は「他人の創作意欲を刺激して新たなコンテンツを生み出せたか」が重要なため、音源ページに遷移する可能性も含まれています。
インスタのアルゴリズムを理解したうえで、自社アカウントのフォロワーが好むコンテンツを発信することで、より投稿の露出を増やすことができるでしょう。
集客に役立つ機能を理解する
インスタには集客に役立つ多くの機能が搭載されているため、理解したうえで活用しましょう。具体的には以下のような機能があります。
機能 | 特徴 | 活用方法 |
---|---|---|
フィード | タイムライン・発見タブなどに表示される画像やカルーセル投稿 | ・写真で商品の魅力を伝える ・統一感のある投稿で世界観を表現 |
ストーリーズ | 24時間で消える動画を投稿できる機能 | ・24時間限定のクーポン配布 ・新商品発売を告知する |
リール | 長さ90秒までのショート動画を投稿する機能 | ・動画で商品の使用方法する ・商品開発過程を紹介する |
ハイライト | ストーリーズをプロフィールに常時置いておける機能 | ・人気商品を常時表示する ・外部サイトへのリンクを設置する |
ショッピング機能 | 投稿にショップタグを付与できる機能 | ・投稿にタグ付けして商品ページへ誘導する |
アクションボタン | プロフィールページに来店予約・商品注文のボタンを設置できる機能 | ・ 店舗の予約ボタンを設置する |
このように、インスタにはコンバージョンにつながる導線を設置できる多くの機能があります。上記の機能を活用しながら運用することで、集客につなげることが可能です。
ユーザーの興味を引くキャッチコピーをつける
インスタでは、ユーザーの興味を引けなければすぐにスクロールされてしまうため、興味を持ってもらえるクリエイティブを制作する必要があります。特に投稿の表紙となる1枚目の画像は、スワイプしないとほかの画像が見られない仕様のため、タップしてもらえるキャッチコピーをつける必要があります。
キャッチコピーをつける際は、投稿を見るメリットが一目でわかる言い回しを意識しましょう。たとえば、単に「ダイエット方法を紹介」とするのではなく「忙しい30代女性向け!座ったままできる簡単ダイエット」とすると、特定のユーザーに強く訴求できるうえ、座ったままできるという具体的な内容も伝えられます。
また、ユーザーの興味を引くワードを使用することも大切です。具体的には「初心者でもできる!」「もう悩まない!」といったワードを活用すると、親近感を抱いてもらえてリアクションしてもらえる可能性が高まります。ほかにも、問題提起する「原因は~かも?」「~はNG!」や、有益な情報発信を通じて提案する「意外と知らない」「~がおすすめ!」なども有効です。
ハッシュタグ選定にこだわりすぎない
インスタでは、1投稿につき最大30個のハッシュタグを使用できるものの、ハッシュタグよりも発見タブからの流入の方が多い傾向にあります。そのため、ハッシュタグの選定に時間をかけるよりも、ユーザーにとって有益な情報を発信して発見タブに表示されることを優先しましょう。
なお、自社の重要な商品やサービスに関連するハッシュタグは、一貫して使用することが大切です。よく使われているハッシュタグだからといって投稿と関係のないものをつけると、狙ったターゲット層に閲覧されにくくなるため注意しましょう。
ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
インスタでの集客力を高めるには、ユーザーとのコミュニケーションも欠かせません。自社の商品やサービスに関する投稿にコメントをつけるなど積極的にやりとりすることで、アルゴリズムに評価される可能性が高まったりUGCの発生を促進できたりします。
また、コミュニケーションを通じて商品・サービスへの親近感を醸成することで、顧客満足度の向上にもつなげられます。加えて、商品やコンテンツ内容対するユーザーからのフィードバックを得る機会にもなるため、コメントやDMなどを通じて積極的にコミュニケーションを図りましょう。
コンバージョンへの導線を設置する
インスタを活用して集客につなげるには、ユーザーにとって違和感のない導線設置が大切です。フォロワー数やいいね数が増えても、購入・予約などにつながる導線がなければ成果に直結しません。具体的には、以下のような方法があります。
- プロフィールに公式サイトやECサイトなどのリンクを設置する
- 来店予約や商品購入などを促せるアクションボタンを設置する
- ストーリーにリンクを設置する
- ショッピング機能を活用して、フィードやストーリーなどに商品タグを設置する
なお、インスタ内で決済できる機能はないため、ショッピング機能を使う場合はECサイトを保有していることが前提条件となる点に注意しましょう。
ジオタグを設置する
店舗のロケーションを示すジオタグは、投稿から店舗に興味を持ったユーザーが位置情報をすぐ確認できるため、集客につながりやすい機能です。ハッシュタグ検索でも位置情報が表示され、リーチ拡大にも効果的です。
フィード投稿では「場所を追加」から設置でき、ストーリーではスタンプ一覧の「場所」から設置可能です。特に、飲食店・美容室・ジム・宿泊施設などでの活用がおすすめです。
いいねより「保存」されることを重視する
インスタでは「いいね」を得ることも大切ですが、アルゴリズム上「保存」されることも重要です。そのため、学び・発見のあるコンテンツや、あえて複数枚の画像を作成して「いったん保存してあとで見返そう」と思ってもらえるコンテンツ制作に、力を入れることがおすすめです。
エンゲージメント率やシェア率なども分析しつつ、保存されるコンテンツづくりに注力しましょう。
ほかのSNSと連携して運用する
インスタをほかのSNSと連携させると投稿の露出が増えるため、インプレッション数が増加します。特にTikTokとの相性がよく、リーチの幅を大きく広げられるでしょう。
インスタのリール動画は、YouTubeのショート動画やほかのSNSにも投稿可能のため、1つのクリエイティブで複数のプラットフォームで効率的に集客できます。また、TikTokではフォロワーが少なくてもコンテンツ次第で人気になることもあります。ほかのSNSのユーザー層を考慮したうえで、インスタと連携した戦略を立てるのがおすすめです。
インスタ集客の成功事例
集客を目的としたインスタ運用は、おもに内製で運用する方法とインスタ運用代行サービスを活用する方法があります。ここからは、それぞれのインスタ集客の成功事例を紹介します。
【インテリア】北欧、暮らしの道具店
「北欧、暮らしの道具店」は、ECサイトとECメディアを運営し「フィットする暮らし、つくろう」をコンセプトに北欧雑貨などを販売しています。内製でインスタを運用し、SNS専任チームを持たずに各チームが兼務で運用しています。
インスタのコンテンツは「1冊の雑誌を作るように」制作しているのが特徴。個々の投稿ではなく、全体の世界観で「まだ買い物をする気がないユーザー」へ訴求しています。数字より深いコンテキストの共有を重視し、読者目線のコンテンツ制作を徹底。
「小さくはじめてみる」という姿勢でさまざまな施策を試行錯誤し、4コマレシピや日々のレシピ投稿、インスタライブなど、話題となるコンテンツを生み出してきました。投稿数を増やすことでフォロワー獲得数が2倍になるなど、インスタからの集客に成功しています。2024年10月時点で、フォロワー数133.4万人を誇るインスタアカウントです。
【アパレル】株式会社ユナイテッドアローズ
アパレルブランドを展開する「株式会社ユナイテッドアローズ」は、店舗スタッフのInstagramアカウント強化において、分析・レビューリソース不足やSNSのビジネス貢献度の可視化といった課題を抱えていました。
そこで、インスタ運用代行サービスを活用し、複数アカウント一括分析ツールの導入をはじめとしたデータに基づいた運用体制を構築しています。全スタッフのKPI一元管理・ブランド毎のKPI整理・データに基づくアカウント改善・優良事例共有などを通して、スタッフのインフルエンサー化を目指しました。
その結果、2年目で強化スタッフのトータルアカウントインプレッション数は前年度比57%増、URLクリック数は169%増と大幅に増加。8か月で5,000人以上のフォロワーを獲得したスタッフも現れるなど、個々のアカウントも成長。データに基づいた施策と共有によるインスタ運用の強化で、集客効果の向上に成功しています。
【飲食】まぐろとシャリ
東京渋谷に店舗を構える「まぐろとシャリ」はインスタ運用代行サービスを活用し、グルメ系インフルエンサーとのタイアップ投稿を実施してインスタ集客に成功しています。東京中心に活躍し、リール動画制作スキルと魅力的なサムネイル作成に長けた「厳選グルメ〖東京グルメ〗」さんを起用。
高価格帯メニューであることを冒頭で強調し、店内から食事までを動画で紹介することで来店イメージを促進。キャプションには詳細なメニュー情報と店舗情報を掲載し、保存を促す工夫も凝らしました。インフルエンサーの既存投稿とテイストを統一することで、自然なタイアップを実現。
その結果、1か月で再生回数34万回、いいね数3,337、保存数2,747と高いエンゲージメントを獲得。リーチしたアカウントの88%がインフルエンサーのフォロワー外で、リーチ数は224,384と大幅に拡大。実際に来客数の増加にもつながった飲食店の成功事例です。
インスタ運用代行サービスおすすめ4選と選び方
インスタ集客は内製でも可能な一方で、運用代行サービスを活用することで「社内にノウハウがなくてもインスタでの集客が実現できる」「アカウント運用だけでなく、広告運用・インフルエンサー施策・キャンペーン施策などに精通したプロに集客を支援してもらえる」などのメリットがあります。
インスタ運用代行サービスは「あまりコストをかけずに投稿数を担保したい」「アカウント運用からキャンペーン施策まで依頼したい」といった自社のニーズに応じて選ぶことが大切です。ここからは、インスタ運用代行サービスを以下タイプごとに1社ずつ紹介します。
- 投稿数・投稿継続に強みのあるタイプ
- 分析・企画に強みのあるタイプ
- 関連施策・業務に強みのあるタイプ
- インフルエンサー施策に強みのあるタイプ
なお、以下の記事では、上記4タイプのインスタ運用代行サービスを15選紹介しています。さらに多くの運用代行サービスを比較し、自社にマッチしたものを選びたい方は、ぜひあわせてご覧ください。
アルパカSNS(投稿数・投稿継続に強み)
合同会社OnTechが提供するインスタ運用代行サービス「アルパカSNS」は、Web制作やロゴ制作なども担うデザイン会社としての側面を生かしてデザイン性の高いクリエイティブを制作しています。インスタ以外にも、X(旧Twitter)やFacebookなどの運用代行も可能です。
月額5万円のライトプランでは、フィード・ストーリーズ・ハイライトなどへの投稿に、月最大10日分に対応するなど、手軽な価格でコンスタントな運用が可能です。分析改善やカメラマン撮影など、必要なサービスをオプションで選べるのも魅力です。
テテマーチ(分析・企画に強み)
テテマーチは、独自の消費行動フロー「PERCARS」に基づき、顧客起点のSNSマーケティング戦略を構築するインスタ運用代行サービスです。業界最大級50,000アカウント登録の分析ツール「SINIS」を活用し、データに基づいたPDCAサイクルでSNS効果を最大化。定量的・定性的な分析で課題を特定し、戦略・コンテンツの改善策を提案しています。
SNSクリエイターコミュニティ「餅屋」との連携により、最新トレンドとブランド独自性を両立した、心を動かすコンテンツを企画さらに、Z世代マーケに特化した研究室「lookey」が、Z世代の価値観・インサイト分析に基づき、若年層へのリーチ強化を支援しているのも特徴です。
Find Model(インフルエンサー施策に強み)
Find Modelは、13,700件超のインフルエンサーキャスティング実績を活かしてインスタ運用代行サービスです。ブランドに最適なインフルエンサーを選定し、タイアップ投稿で認知拡大やPRを支援しています。
旅行・ファッション・コスメなど多様なジャンルに対応し、企業イメージに合ったオリジナリティ溢れるアカウント構築も可能。広告配信やキャンペーン、インフルエンサーPR提案まで幅広い提案が可能で、アルゴリズムに精通した担当者にパフォーマンスを分析してもらえる点も魅力です。
Social Media Marketing(関連施策・業務に強み)
「Social Media Marketing」は、10年以上の実績と1,000社以上の支援実績を持つ株式会社ガイアックスが提供しているサービスです。インスタ運用代行だけでなく、SNSマーケティング戦略設計・クリエイティブ制作・マーケティングリサーチ・炎上対策・インフルエンサーマーケティング・広告運用など、幅広いサービスを提供。
黎明期から蓄積した豊富な知見を活かし、消費財から官公庁まであらゆる業界・媒体で実績があります。パッケージ販売ではなく、顧客の個別ニーズに合わせたカスタマイズサービスを提供しているのも特徴です。
まとめ
インスタは集客に役立つ機能が豊富で、実際にインスタ運用を通じて集客に成功している企業も多く存在します。本記事で紹介したインスタ集客の始め方やコツに沿って行っていくことで、より効果的な集客を実行することができるでしょう。
この記事が、インスタを活用した集客施策の実行に役立てれば幸いです。
b-pos編集部
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