商談数を最大化する、テレアポ成功のための最強ガイド

テレアポはどんなに小さいな会社でも、個人事業主でも実施できる、とても気軽で誰もが知っている営業手法です。一方で、テレアポに対して悪い印象を持たれている方が多いのも事実です。
ただ、テレアポは重要なKPIを意識して上手に活用すれば、大きな成果を得ることができるため、今なお大企業や有名なスタートアップもテレアポに取り組んでいます。
本記事では、企業のテレアポ支援を行う株式会社営業ハックを運営する筆者が、テレアポの意義の再定義から成果を最大化するためのポイントまで解説します。テレアポで思っている成果が出ない、これから取り組みたいがやり方がわからないと悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
テレアポとは?テレアポの価値と意義を再定義する
テレアポという言葉は古い施策というイメージが強く、「テレアポをやっています」「テレアポ頑張っています」というと、「まだそんな古い営業手法をやっているの?」「WebやAI全盛の時代に、そんな営業をやりたくない」と言われることがまだまだ多いのは事実です。
ただ向き合い方を変えると成果が変わるのがテレアポです。改めてそこにフォーカスをまずは当ててみましょう。
テレアポは確かに“古い”。古い=成果が出ないではない
テレアポは文字の通り、テレフォン(telephone)+アポイント(appointment)なので、電話で商談のお約束をいただくアプローチです。つまり、“商談機会創出”がテレアポの目的です。
「テレアポ=古い営業手法」そう感じる方がいても不思議ではありません。 事実、電話営業という手法自体はかなり前からありますし、インターネット広告やSNSなど、より新しい手段が次々と登場しています。
ですが、私たち営業ハックは完全成果報酬型でテレアポ代行を行っている会社です。私たちが事業として成立しているということは、まだ多くの会社が実はテレアポに可能性と必要性を感じており、その期待に答えることができているということです。古い=成果が出ない手法というわけではないということです。
実際に、私たちがご支援しているプロジェクトの中には、アポイント獲得率が1~3%が平均で、反応が良いプロジェクトでは10%近くに達するものも存在します。
このアポ獲得率が高いプロジェクトも、新規開拓です。新規なので当然ながら契約や取引の実績は過去も今もありません。過去に商談や名刺交換をした事実もありません。本当に関係性は0のところからお声掛けを行い、私たちの丁寧な説明で興味とご縁をいただいている数字です。
「古いかどうか」より「成果が出るかどうか」
営業手法において大事なのは、「それが古いか新しいか」ではなく、
- 今の商材・ターゲットにとって成果が出るかどうか
が1番重要だと考えています。もちろんリスク管理も必要です。成果が出れば何をやっても良い、という考えではありません。後ほど解説しますが、テレアポはあくまで営業主体のアプローチのため、お客様からのネガティブな印象や批判を受けることもあります。
こういったリスクを踏まえて理解をしつつ、どの顧客接点・接触機会を持つ形が、双方にとってベストなのか、という判断が必要なのです。
この判断のポイントと具体的なアプローチにはこれから詳しくお伝えしていきます。
事前に知ってもらいたい「テレアポの大前提」
詳しい解説に移る前に、テレアポに対する前提の認識を揃えたいと思います。
テレアポは“必ずやらなければならないもの”ではない
私自身がテレアポ代行を生業にしている立場であるにも関わらず、 「すべての会社にテレアポが必要だ」とは思っていません。これは他の営業施策、たとえば展示会やWeb広告、リスティング広告なども同じです。 「これをやらなきゃ絶対ダメ」という施策は基本的に存在しません。
大切なのは、自社のビジネスモデルや営業プロセスにおいて、どの手法が最も効果的に“ご縁”や商談機会を生み出せるのか?という観点です。
営業の本質:アプローチ → 商談 → 受注 → 売上
営業活動をシンプルに整理すると、基本的にはこの流れです。
- 認知:認知・アプローチ先の確保
- 商談・提案:顧客課題への解決策の提示・提案
- 受注:取引が始まり、売上・利益を獲得
つまり、どの手法を使って商談の“入口”を設計するかが、非常に重要なポイントになります。商材やプロダクト、ブランディングによって、入口の反応は変わってきます。
私たちの取引先では自治体や大手総合病院、上場企業などもいますが、こういったブランド力のある会社からお電話をかけると「わざわざご連絡いただいてありがとうございます」と、最初からお話を好意的に聞いていただけることもあります。
芸能人が飲食店にテレビ番組で突撃訪問する、そのための電話をかけると「あの芸能人から電話が来た!」「その番組見たことある!」と、スタッフの方が黄色い歓声をあげて、喜んでくれることがありますよね。そのようなイメージです。
入口の印象で相手の対応や反応が変わるのは、全営業・マーケティング手法でも同様です。よく私が例で出すのが、コミュニケーションツールです。電話は絶対に出ないけど、messengerなどのチャットツールは即レスの人がいます。人は自分が使っているツールや、発信されているメディアによって印象が変わるのです。
同じニュースでも日経新聞に書かれている場合と、週刊誌では印象が変わってくるのと同じです。また、人は第一印象の印象を変えることも難しいのです。だからこそ、自分たちのことを知ってもらう入口は重要なのです。
テレアポは、アウトバウンド営業
テレアポを含むアウトバウンド営業は、「こちらから声をかける営業」=“自分たちのタイミングで、自分たちが声をかけたくて、自分たちから行った営業アクションで相手の行動を引き出す”手法です。
インバウンドのように「お客様が問い合わせてくれるのを待つ」必要はないため、自社のペースでアプローチ数を担保できます。たとえば、時間と人員、システムが整っていれば、1日で1000件以上の会社にアプローチすることも可能です。これは展示会や広告では実現が難しい、アウトバウンドならではの強みです。
しかし、こちら側から声をかけているため、アウトバウンド営業には“宿命”があります。それは、「相手はこちら側の営業を待っていない」という事実です。
こちらが電話をかけるタイミングと、相手のニーズが一致することの方が珍しい、むしろマイナス印象を持たれることも少なくありません。だからこそ、断られるのが前提であり、営業側は“お願いするスタンス”で臨む必要があります。
テレアポ活用に向いている企業・向いていない企業
ここでは、前提の内容を踏まえて、テレアポのメリット・デメリットからテレアポ活用が向いている企業、向いていない企業について解説します。
テレアポのメリット
こちらから声をかける営業であるテレアポには、以下のようなメリットがあります。
即効性がある | スクリプトとリストがあれば、翌日から成果(アポ)が出る。 特にリード獲得スピードが重要な案件で力を発揮。 |
ターゲットを 狙い撃ちできる | 業種・地域・従業員数など、自社に合う層へ直接アプローチ可能。 無駄打ちを避けられる点が広告とは異なる。 |
相手の温度感を リアルに把握できる | 電話越しの反応・トーンで、顕在ニーズ・潜在ニーズを察知できる。 スクリプトだけでなく”間”や”返し方”に表れる温度を捉えられる。 |
営業メンバーの 仮説検証が早い | 商談で見えにくい「第一印象での興味の有無」がすぐ分かる。 反応を見てスクリプト改善→即日再テストできるのはテレアポならでは。 |
数字で 管理・改善しやすい | 架電数、担当接続率、打診率、アポ率などをKPI化しやすく、PDCAが回しやすい。 |
インバウンドのように「お客様が問い合わせてくれるのを待つ」場合は、ターゲットへの狙い撃ちが難しい上に、オンライン上でのやりとりになるため商談まで相手の温度感を把握することができません。
一方でテレアポの場合、自社が狙いたい企業にアプローチすることができ、電話越しに相手の温度感を感じながらニーズの把握が可能です。また、商談獲得や仮説検証のスピード感や数字での管理のしやすさも大きなメリットとなっています。
テレアポのデメリット
一方で、テレアポには以下のようなデメリットも存在します。
人的リソースが必要 | 1日100件以上を安定して架けるには、体力・集中力が必要。 育成や品質管理の仕組みがなければ成果にムラが出る。 |
嫌がられる可能性がある | 無作為なアプローチや見込みの薄いリストでは、企業側に迷惑をかけてしまう。 だからこそ「誰に・なぜ・何を提案するか」の設計が命。 |
定量データだけでは 測れない質のばらつき | 人に依存する部分もあり、成果のばらつきが生じる可能性がある。 アポ獲得=ゴールではないという文化づくりが必要。 |
トラブルやクレームに 発展する可能性もある | 相手の都合を無視した時間帯・トーンでの架電は炎上リスクの可能性も。 |
コール数・接続率に左右され、 再現性に課題が残る | 広告のように「放置して回る仕組み」ではなく、 常に動かす必要がある=労働集約型。スケーラビリティに制限あり。 |
テレアポは人による架電のため、リソースが限られている場合はコール数が安定化しなかったり、スキルが属人化して成果にムラが出る可能性もあります。また、相手の都合を無視してしまうとトラブルやクレームに繋がるリスクも高まります。
テレアポに向いている企業
では、どういう商材がテレアポに向いているのか。答えはシンプルで、以下の2つに尽きます。