【事例付】営業外注とは?外注時にありがちな失敗例と対策方法も合わせてご紹介

企業が売り上げを創出する上で行う「営業活動」ですが、アポ獲得や商談などにおいてなかなか成果が上がらない企業や、これから営業組織を立ち上げるがノウハウやリソースが不足しているため外部への委託を考えている企業もいるのではないでしょうか。
今回は、営業を外注することについて、実際に依頼できる業務や外注することでどのような成果が得られるのか、また外注するのであればどのような企業がおすすめなのか、失敗しないコツなどをご紹介いたします。
50社以上の企業の営業支援を行っている筆者が、支援の中で培った知見をもとに解説してますので、営業活動を外注すべきかどうかを判断、適切な外注先の選択の参考になればうれしく思います。
目次
営業外注とは?
言葉の通り、企業の営業活動を営業代行会社やフリーランスに委託することを指します。フリーランスの場合は、営業代行会社よりもコストを抑えて依頼ができるかもしれませんが、業務の属人化、リソースに限りがある、マネジメントの必要があると言った点を踏まえると基本的には、営業代行会社に依頼するのをおすすめします。
営業代行会社であれば、営業戦略設計からリード獲得、リードナーチャリング、商談獲得、商談実施、体制構築など確かなノウハウとリソースで一貫した支援を提供してくれます。
営業外注の種類
営業を外注する先として以下の5種類のサービスタイプが存在します。
テレアポ代行 | 企業リストに対して架電を行いアポ獲得を目的としたサービス |
フォーム営業代行 | 企業の問い合わせフォームやメールアドレスに対して営業メールを送信するサービス |
インサイドセールス代行 | ハウスリストに対して電話・メール・DMを通じたナーチャリングを行い商談化を目的としたサービス |
営業代行 | 営業戦略の立案からアポ獲得、商談実施まで一気通貫で対応してくれるサービス |
営業コンサルティング | 営業戦略の立案や営業組織の構築、営業スキルの標準化などに特化したサービス |
アプローチに強みを持つのが「テレアポ代行」「フォーム営業代行」、未接点顧客や既存顧客からの商談化に強みを持つのが「インサイドセールス代行」などサービスによって強みや特徴、支援範囲が異なります。自社のニーズに合ったサービスを選ぶことが重要です。
営業外注で依頼できる業務

営業業務を外注する場合に依頼できる業務範囲は上記のように営業活動のフェーズごとに異なります。戦略設計からリード獲得、商談獲得、商談実施、CSなど営業に関わる全ての業務が依頼可能となっています。
ただ、サービスによって、テレアポやフォーム営業によるリードやアポ獲得に強みを持っているものや、中長期的にリードナーチャリングを通じた商談獲得と言ったインサイドセールスに強みを持っているものなど特徴が異なり、自社のニーズに強みを持ったサービス選定が必要と言えるでしょう。
営業外注の料金体系と費用相場
営業代行会社の料金体系は「月額固定型」と「成果報酬型」があります。以下では、それぞれの詳細と具体的な費用相場を分けて説明いたします。
月額固定型 | 成果報酬型 | |
---|---|---|
詳細 | ターゲット選定から実行まで一貫した支援が多く、 金額の変動なく、毎月一定の料金が発生 | 架電数・フォーム送信数などのアプローチ、 もしくはアポ獲得数で報酬が発生 |
費用相場 | 月額30万円〜50万円 | アプローチ課金型:20円〜200円/件 アポ課金型:15,000円〜20,000円/件 |
月額固定型
月額固定型のサービスの場合、営業戦略設計から実行支援まで一気通貫で対応してくれる場合が多いです。仮説・検証を繰り返し、商材の深い理解とともに、精度を上げながら営業支援を行うので、中長期的にコストの回収しやすいサブスク型商材や理解や説明の難しい商材の企業におすすめです。
費用相場としては「月額30万円〜50万円」程度と考えておきましょう。以下では実際に月額固定型で提供しているサービスの例をご紹介いたします。
SIJ | インサイドセールスにおける業務設計からセールスまで | 月額50万円〜65万円 |
DRIRU | テレアポにおけるリスト作成からスクリプト作成、定例MTGなど | 月額60万円〜120万円 |
WSFF | 運用型インサイドセールス代行の提供 | 月額35万円〜 |
サブスク型・理解/説明が難しい商材を扱う企業におすすめ
成果報酬型
成果報酬型のサービスの場合、架電数、フォーム送信数などアプローチ数に応じて報酬が発生する場合とアポ獲得数など成果に応じて報酬が発生する場合の2パターンがあります。
アプローチ課金型は、アプローチ層が明確であれば無駄なくアプローチ数を増やし、商談数を獲得することができます。アポ課金型はアプローチ課金型に比べて1アポあたりの金額は大きくなりますが、受注に繋げることができれば費用対効果を高めることができるため、案件単価が高いエンタープライズ開拓などにおすすめです。
費用相場としては、アプローチ型が「20円〜200円/件」、アポイント獲得型が「15,000円〜20,000円/件」程度となっています。以下では実際に成果報酬型で提供しているサービスの例をご紹介いたします。
SIJ | インサイドセールスにおける業務設計からセールスまで | 月額50万円〜65万円 |
DRIRU | テレアポにおけるリスト作成からスクリプト作成、定例MTGなど | 月額60万円〜120万円 |
WSFF | 運用型インサイドセールス代行の提供 | 月額35万円〜 |
アプローチ層が明確・エンプラ企業を開拓したい企業におすすめ
【成功事例】営業外注を活用して成果に繋がった事例
以下では、実際に営業業務を営業代行会社に依頼し成果を出した事例を2つご紹介いたします。事例に目を通すことで、外注時のイメージ持つと良いでしょう。
- 事例①:リファラル案件だけでなく、新規開拓営業でも受注を獲得
- 事例②:トスアップの基準の明確化による商談確度の向上
事例①:リファラル案件だけでなく、新規開拓営業でも受注を獲得

こちらの事例では「新規開拓営業」を行う上で、どのようにしてアポ獲得から受注までを行うのかといった営業プロセス全体を支援した事例です。結果的には、半年の支援で受注0件から4件と言った成果を出せるようになりました。
過程として、自社商材の一つである「Web広告動画制作支援」を売るためにリストの作成からテレアポを実施。結果としてアポ獲得率2%、受注0件であったが営業の中で「プロモーション支援」「ブランディング支援」のニーズがあることがわかり、出口をプロモーション・ブランディング支援の受注に変更。
そこからターゲットリストを改めて作成し、入口(アポ)をWeb広告動画制作でアポ獲得。出口(受注)はプロモーション・ブランディング支援とし、結果として4件の受注に成功。
支援範囲 | 営業戦略・KPI設計、ターゲッティング戦略、営業リスト作成、テレアポ、 商談実施、クロージング、営業研修、サービス資料改善、セールスフロー・シナリオ構築 |
支援期間 | 6ヶ月 |
成果 | 【定量】 ・前半3ヶ月:アポ獲得45件、受注0件 ・後半3ヶ月:アポ獲得25件、受注4件 【定性】 ・・同社サービスラインナップを活かした営業戦略を構築 ・入口(アポ)~出口(受注)の設計 ・同社セールスパーソンの営業スキル向上/モチベーションUP ・内製化 |
事例②:トスアップの基準の明確化による商談確度の向上

こちらの事例では売上目標を達成するための新規開拓におけるリソースが不足していると言った背景で営業を外注。また、受注につながるアポの獲得や営業担当者のスキル向上・標準化も課題として抱えていました。
支援当初は自社のECカートシステムという商材からEC事業者部長等のキーマンをリストアップし、アポ獲得。しかし、確度の低さが課題となり、トスアップの基準をA〜Dの4段階に設定しC以上をトスアップとするように。
実際に支援初月の9件のアポの内8件が「D」出会ったことが判明。その後、「C以上を毎月10件以上トスアップ」というKPIに変更、そして継続してトークスクリプト改善、ヒアリング項目の追加などを行い、稟議案件が8件と案件化の確度の高いトスアップを実現。
支援範囲 | 営業戦略・KPI設計、ターゲッティング戦略、キーマン調査、 テレアポ、営業パーソンの教育(商談) |
支援期間 | 9ヶ月目(現在も継続中) |
成果 | 【定量】 ・コンスタントに毎月約9件のトスアップ 【定量】 ・最適化されたトークスクリプト作成(訴求型・ヒアリング型) ・セールスパーソンの商談力UP |
営業外注前に必要な4つの準備
以下では、実際に営業業務を外注するとなった際に、事前にすべき準備を4つのステップでご紹介いたします。これらを行うことで、適切に外注先を選ぶことができ、成果にも繋がりやすくなります。

1. 目標と期待値の明確化
営業の外注を成功させるためには、まず「何を目的として外注するのか」をはっきりさせる必要があります。外注業者に依頼する際、具体的な目標や成果基準を提示できないと、期待するパフォーマンスを得られず、費用対効果が見合わなくなる可能性があります。そのため、事前に「どのような成果を期待するのか」「どの指標で成功を判断するのか」を整理しましょう。
- 営業外注の目的は何か
- ex. )新規顧客開拓、商談数の増加、ターゲット市場への進出
- 期待する成果はどのくらいか
- ex. )月10件の商談獲得、半年以内に3社と契約締結
- 成果指標は何か
- ex. )アポ獲得率、成約率、顧客獲得単価
例えば、営業担当者が不足しており、インバウンド問い合わせへの対応が遅れがちになっている企業であれば、「1ヶ月に20件の商談を設定する」ことを目標とし、評価指標として「アポ獲得率」と「商談後の案件化率」などが挙げられます。
このように、自社で営業業務を外注する目的を整理した上でどのような成果を期待するのかといったことを明確にするのが重要です。
2. 外注依頼範囲の設定
営業の外注と一口に言っても、業務範囲は多岐にわたります。例えば、見込み顧客のリストアップから始めるのか、それとも商談の設定まで任せるのか、あるいはクロージング(契約締結)までを外注するのかによって、業者の選定基準も変わってきます。そのため、どこまでを外注し、どこからを自社で担うのかを明確に決めることが重要です。
- アウトバウンド営業(新規開拓)なのか、インバウンド対応(問い合わせフォロー)なのか
- リードの獲得が課題 → 新規開拓型のアウトバウンド営業が必要
- 問い合わせ対応のリソース不足 → インバウンド対応の外注が有効
- 営業プロセスのどこまでを外注するか
- リードリストの作成(ターゲットリサーチ、データ収集)
- アウトバウンド営業(テレアポ、メールマーケティング)
- 商談獲得(アポ取り、初回提案)
- クロージング(契約交渉、フォローアップ)
例えば、営業リソースが限られているため、「商談獲得」までを外注し、提案からクロージングまでは自社の営業チームが担当する、営業体制がないため、リード獲得からクロージングまでをすべて外注し、自社はサービス提供に専念するなどが挙げられます。
3. 現状の分析と言語化
営業を外注する際、自社の強みや営業プロセスを明確にしておかないと、外注業者が適切に動くことができません。業者は自社のことを完全には理解していないため、最低限の情報を整理し、共有することが求められます。
分析項目と言語化例
自社の強み・USP (独自の価値提案) | 競合より短期間で導入できるDXツールと、手厚いカスタマーサポートが強み |
現在の営業プロセスと課題 | ・商談の機会は多いが成約率が低い ・商談数が少ない |
ターゲット顧客 | 製造業のDX推進担当者 |
ハウスリスト | 業界ごとの企業リストがあるが、活用できていない |
営業プロセス | テレアポでアポ獲得 → 営業担当が訪問 → 成約 |
アポ獲得手法 | 電話のみで対応、Web活用はなし |
受注率 | 案件化率は高いが、アポの件数が不足している |
営業コンテンツ | プレゼン資料、提案内容も一定のフォーマットがある |
営業ツール | CRMツールは導入済み |
このように、できる限り現状の状態やそこから見えてくる自社課題などを言語化しておくようにしましょう。
4. 適切な外注業者の候補選定
営業の外注で成果をあげるには、自社の目的や業務範囲に合った業者を選ぶことが不可欠です。単に「営業代行をしている業者」ではなく、自社のターゲット業界に知見があるか、求める営業スタイルに対応できるかを確認する必要があります。
費用形態 | 月額固定型か成果報酬型か |
価格 | 単価、月額費用、成功報酬割合などを比較 |
実績 | 同業種での成功事例や過去のクライアントの成果 |
評判 | 他社のレビュー、SNSや口コミサイトの評価 |
専門性 | 自社の商材や市場についての知識があるか |
スタンス | 能動的に動く業者か、依頼ベースで動く業者か |
成果物 | 提案資料、営業リスト、レポートの提供有無 |
サービス範囲 | リード獲得のみ or クロージングまで対応か |
以下では、より詳しく営業代行会社の選び方や比較ポイントをご紹介していますので、外注を検討している方は是非ご覧ください。
【タイプ別】おすすめの営業外注先5選
以下では、冒頭でご紹介した営業外注先の5タイプに応じて1社ずつおすすめの外注先をご紹介いたします。
ディグロス(テレアポ代行)

ディグロスのテレアポ代行は成果報酬型のサービスとなっており、無駄なコストを抑えた効率的な支援を提供しています。
新規アプローチや既存顧客の掘り起こしに特化し、別の価格設定を採用することで、初期費用や固定費なしで成果に応じた費用発生の仕組みを実現。有料のレポートでは、「最終コールステータス」や「スクリプト効果検証結果」など詳細な情報を提供してくれます。また、年間4,200件以上のプロジェクトを手掛け、14年連続で成約率平均30%以上・アポイント数のコミット達成率94.9%という確かな実績を誇ります。
依頼可能業務 | 戦略立案、リスト・シナリオ作成、、テレアポ実施、商談 |
ターゲティング精度 | リスト作成に対応(アポからの受注率は30%以上) |
営業プロセス共有 | 「最終コールステータス」「各種数値分析レポート」の共有(有料) |
実績 | ・14年連続で成約率平均30%以上・アポイント数のコミット達成率94.9% ・支援実績1,600社以上、年間3,400プロジェクト以上 |
料金 | 新規アプローチ:10,000円~80,000円/件 掘り起こし:8,000円~20,000円/件 |
株式会社アイランド・ブレイン(フォーム営業代行)

アイランド・ブラインのフォーム営業代行サービスは、BtoB専門の営業代行会社として、55業種・3,000社以上の導入実績を誇ります。新規開拓営業における初期アプローチを代行し、獲得した商談は「成果報酬型」で提供。営業代行スタッフは全員正社員で、独自の技術教育を受けたプロフェッショナルが対応してくれます。
提供される商談は、業種・企業規模・エリア・購買意欲度など細かく条件を指定可能。さらに、1件からの提供にも対応できる柔軟性の高さが特長です。大手企業へのアプローチ業務のみを依頼したい場合にも最適なサービスです。
依頼可能業務 | ターゲット選定、トークスクリプト作成、DM、FAX、Webでのアプローチ |
ターゲティング精度 | 企業の営業戦略や商品・サービスの持つ強み・特徴に基づいたリスト作成 |
営業プロセス共有 | – |
実績 | 90,000件以上の商談提供実績 |
料金 | 成果報酬型:18,000円 / 件 |
ブレイブ・ワーク(インサイドセールス代行)

ブレイブ・ワークは「創造型セールス支援サービス」としてインサイドセールス代行サービスを提供。営業戦略からターゲティング、営業戦術、リード獲得、セールスまで一気通貫支援を提供しており、一部の業務を切り出した活用も可能です。
トークスクリプト作成では「ヒアリング型」「訴求型」の2種類を用意し、改善ポイントの特定がしやすい運用型トークコンテンツを作成してくれます。また、企業に合わせたセールスフローやKPIを策定、ある一定の営業スキルがある方であればある一定の営業成果が出る仕組みを構築するなど、インサイドセールスの体制の構築、支援後の自走が可能な支援となっています。
依頼可能業務 | 営業戦略からターゲティング、営業戦術、リード獲得、セールスまで一気通貫支援 |
ターゲティング精度 | キーマン事前特定を用いた独自ABM手法を用いたターゲティング |
営業プロセス共有 | 週に1回の定例MTGで稼働状況の共有や改善案の提案などを実施 |
実績 | 2022年1月から営業支援事業をスタートし、これまでに50社以上の営業支援 |
料金 | 初期費用:150,000円 月額費用:400,000円〜 |
DORIRU(営業代行)

DORIRUは、SaaSなど自社サービスを展開する企業向けの営業代行サービスを提供しています。独自開発ツール「DORIRU Cloud」により非効率業務を自動化し、営業活動の効率化を実現、さらに、営業スタッフは「アウトバウンド営業」に特化した研修を受講し、業務の効率化とスキルの平準化を徹底しているのも特徴です。これにより、クライアントごとの成果のバラつきを抑え、安定したリード提供を可能にしています。
また、「商談化の定義」から成果を設定するため、想定と異なるアポイントが発生しにくく、質の高い商談を獲得できる点も大きな魅力です。
依頼可能業務 | 戦略設計、リスト作成、リード獲得、商談獲得、クロージング、顧客分析まで一貫した営業支援に対応 |
ターゲティング精度 | ⾃社の対象となるターゲット企業の⾔語化、売上⾼や従業員数での規模感、業種や対象部署、アプローチ対象者まで深く掘り下げリスト作成 |
営業プロセス共有 | 定例MTGの実施、日報・週報の提供 |
実績 | ユーザベースやSmartHRなどのSaaSスタートアップの支援事例多数 |
料金 | 初期費用:300,000円 月額費用:600,000円〜 |
プロセルトラクション(営業コンサルティング)

新規事業の立ち上げからスケールまで、あらゆるフェーズに対応する営業支援を提供する営業代行サービス。単なるアプローチ業務の代行にとどまらず、ニーズや価値の検証、営業戦略の立案、体制・業務設計、オペレーション改善、ノウハウの体系化まで、継続的な事業成長に必要な支援をトータルで実施します。
営業コンサルティング支援ではプロダクトのUSP(ユニークセリングポイント)を抽出し、営業戦略と提案ストーリーに落とし込み事業の勝ち筋を構築した支援を行います。また、セールスマニュアルのプランニングでは、SaaS等の業務支援系サービスの特性に起因するよくある失注理由に対応した商談プロセスとプロセスごとのマニュアル作成の実施なども行ってくれます。
依頼可能業務 | 営業代行支援のみならず、WebマーケティングやMAツールの運用も可能 |
ターゲティング精度 | ABMによる顧客・キーマン分析 |
営業プロセス共有 | 要問い合わせ |
実績 | ・営業成果が属人化していた組織において、1人あたり売り上げ生産性を2倍に改善 ・営業2名→営業15名の組織に拡大 |
料金 | 要問い合わせ |
営業外注時にありがちな失敗5選と対策例
以下では、筆者が営業支援を行う中でよく耳にする営業外注時の5つの失敗例と未然に防ぐための対策例をご紹介いたします。対策例を参考にすることで、成果の出る外注に繋げましょう。
失敗例 | 対策例 |
---|---|
成果報酬型の場合、質の悪いアポばかりになってしまう | 依頼時に最適なトスアップの基準を設定する |
月額固定型の場合、ただコストの垂れ流しになってしまう | コールスケジュールの共有や定例MTGの実施を依頼する |
外注先に全任せしてしまい、成果に繋がらない | 定例MTGで改善策などを”一緒に”ディスカッションを行う |
思うようにアポ獲得ができない | リスト・スクリプト・担当者の質・自社サービスのどこに原因があるかを”一緒に”考える |
アポが取れても受注に繋げられない | 過去の受注案件を分析し、受注に繋がりやすいトスアップの基準を決める |
① 成果報酬型の場合、質の悪いアポばかりになってしまう

アポ獲得単価などの成果報酬で依頼した際に発注会社がアポ質の定義を怠ってしまうと、質の悪いアポばかりになってしまい商談をしても受注につながらないといった事態に陥りがちです。また、質の高いアポを求めすぎてしまうと、そもそもアポを獲得できない、稼働率を下げた支援になってしまうなどの事象が起こってしまいます。
アポ獲得の成果報酬で依頼する際は、このような事態を避けるために、最適なトスアップの基準の設定を行うようにしましょう。
② 月額固定型の場合、ただコストの垂れ流しになってしまう

月額固定型の外注先に依頼した場合、プロセスの共有や改善などが行われずただただコストが発生するだけとなってしまう場合もあります。
そうならないためには、定例MTGの実施有無やコールスケジュールの共有があるかを契約前に確認するようにしましょう。架電時の録音データの確認や実務担当者への直接の確認なども行うことができればベストです。
③ 外注先に全任せしてしまい、成果に繋がらない

営業外注で最も起きがちな失敗が「外注先に全任せして成果に繋がらない」というものです。
営業代行に依頼したからといってすぐに成果が出るわけではありません。もちろん、代行会社は営業のプロではありますが、”一緒”に成果をあげるというスタンスで結果を出すために現状施策の改善策などを考える必要があります。
営業外注を依頼する際は、積極的に社内のコンテンツを共有したり、定例MTGで改善点のディスカッションを行ったりと、”一緒”に取り組むことを意識しましょう。
④ 思うようにアポ獲得ができない

アポ獲得には「営業リスト」「トークスクリプト」「実施者のスキル」「サービス」など複数の要素が必要になってきます。そのため、アポが思うように取れていないという状況であれば、どこに課題があるのかを代行会社と考え、日々改善していくことが重要です。
先ほどの全任せの場合にも通じますが、依頼したら終わりではなく成果を最大化するため、日々分析・改善を代行会社と一緒に行うようにしましょう。
⑤ アポが取れても受注に繋げられない

アポが取れていても受注につながらなければただコストを積み重ねるだけになってしまいます。この場合は、トスアップの基準を一緒に定める必要があります。
これまで受注した案件などの成功事例をもとに、どのような温度感の企業であれば受注に繋がりやすいのかなどを分析し、A、B、C、Dなど基準を定めB以上をトスアップしてもらうなど基準を定めましょう。それでも受注につながらない場合は商談やリスト、サービス自体に問題がある場合もあります。
アポの基準を設けることでどこに課題があるのか、またどのような確度であれば受注につながるのかを明確にすることができます。
さいごに|営業活動でお困りの方は「ブレイブ・ワーク」へ
営業活動は企業の成長において一番重要な領域と言っても過言ではありません。営業がうまくいかなければ売り上げが立たず、会社を運営することが難しくなってしまいます。
営業の外注を検討している企業は成果を出すという意味でも、今回紹介した外注をする上での準備や失敗例などを踏まえた依頼をするようにしましょう。
また、「営業活動が思うように成果に繋がらない」「改善したいが社内にノウハウがない」という方は、ぜひ筆者が運営する株式会社ブレイブ・ワークへご相談ください。独自メソッドを活用した”再現性のある”包括的な営業支援により、支援後も自社で営業活動を行える支援を提供しています。

笹木 将太 | 株式会社ブレイブ・ワーク 代表取締役
大阪府庁に新卒入社後、野村證券株式会社にて経営者や法人、富裕層の新規開拓業務を行い年間100件の新規開拓を実施。その後、スタートアップ会社である株式会社Piece to Peaceに参画し、営業施策の立案や営業実務、営業組織の立ち上げ・運営を実施。2021年3月末に株式会社ブレイブ・ワークを設立し約50社の営業支援を経験。