テレアポの受付突破率UPの4つのコツ。電話前後のチェックリスト付

テレアポは単に電話をかけるだけの作業ではありません。

成功への道のりは、リストアップ、トークスクリプトの作成、そして練習と実践からなるプロセスです。しかし、それらを経てなお「なぜ成果が出ないのか?」と悩んでいる方も少なくないでしょう。

本記事では、テレアポの受付突破率を劇的に上昇させる「4つの秘訣」と、電話前後の効果的な「チェックリスト」をご紹介します。

この記事が、あなたのテレアポの成果を大幅に向上させるための一助となれば幸いです。

テレアポはもう通用しない?

オンラインシフト・デジタル化が進む今、オフィスからどんどん人がいなくなり電話が繋がらない企業も増えてきました。そんなこともあり、もうテレアポは通用しないと思っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、未だにテレアポはその「直接的なコミュニケーション手段」という強みにより、新規顧客開拓の有効な手段となっています。

実際、上場企業の中でも営業に強い企業は、まだまだ主力の顧客獲得チャネルはテレアポなのです。

では、テレアポを成功に導くコツとは一体何なのでしょうか?

テレアポの「大前提」を理解する

テレアポ成功の第一歩は、その「大前提」を理解することです。

①テレアポをする上での心構え

テレアポで成果が出せない時、自分は向いていないと思い詰めてしまうかもしれません。

ですが、大前提として「確率論だと割り切ること」が非常に重要です。テレアポは100件アプローチしても1件も受注につながらないことも当たり前です。

もちろんテレアポのコツや、その人の話し方次第で結果が変わってくるものですが、それよりももっと重要なのは「気落ちしてコールをかけられないようにならない」ことです。

②テレアポする前のリストアップ

テレアポを始める前の「リストアップ」も不可欠なステップです。

むやみに電話をかけるのではなく、「この企業群には、自社製品によって解決できる課題がある」という顧客リストを作成する事で、成功率アップが期待できます。

顧客リストの「質」が受付突破率を左右するといっても過言ではありません。顧客リストの質が高い場合と低い場合では成果がまったく変わってきます。

このように、一度作成した顧客リストを更新して質を高める事で、受付突破の件数をさらに増やす事が可能になります。

「質の高いリスト」の作成方法は、次節の『テレアポを成功させるコツ』でご紹介します。

③練習と実践の繰り返し

そして最後の大前提は、とにかく「練習と実践を繰り返すこと」です。いくら理論を学んでも、実際に電話をかけてみなければ、その効果を体感することはできません。

また、実践することで得た効果をもとに、アプローチ方法を見直すことも重要です。こうした行動を繰り返すことで、徐々にテレアポのスキルは上達していきます。

テレアポを成功させるコツ(+電話前後のチェックリスト)

テレアポの成功には一連のプロセスがあります。成功への道のりは電話前の準備、電話中の対応、そして電話後のフォローが全て連携して初めて生まれます。

ここでは、電話前〜電話中〜電話後のコツを紹介します。

  • 「電話前」の事前準備のチェックリスト
  • 本当に抑えてほしい「電話中」のコツ4個
  • 「電話後」の結果整理のチェックリスト

電話前の事前準備のチェックリスト

テレアポは電話前の準備が非常に重要です。以下に、電話前の事前準備の3つのチェックリストをまとめたので、確認してみてください。

  1. “突破率の高い”リストを”大量に”作成しているか
  2. トークスクリプトを作成しているか
  3. 電話をかける前に「1分」だけでもその企業のことを調べられているか

1. “突破率の高い”リストを”大量に”作成しているか

まず1つ目のステップとして、”突破率の高い”リストを”大量に”作成しましょう。

顧客のニーズや業種などを考慮したリスト作成は、突破率を大幅に向上させるポイントとなります。ただし闇雲に作成するのではなく、できる限り質の高いリストにできるように過去のデータを洗い出す事が大切です。

【突破率の高いリストの作り方】
①自社の顧客データから「結果が出た」と思える、以下の企業を絞り込みます
 ・過去に受付突破したことがある
 ・アポをとれたことがある
 ・受注までこぎつけたことがある
②その「結果が出た」リストの条件を洗い出します
 ・業種:〇〇
 ・従業員数:△△
 ・地域:✕✕
 ・決算月:□□
 etc

また、テレアポの成功率(アポイント獲得を成功とする)は1〜10%と言われています。質の高さだけでなく、量も必要です。

ある程度(数百~数千件)まとまった数を作成する事で、PDCAが回しやすいようになります。

2. トークスクリプトを作成しているか

次のステップは、電話中のトークスクリプトの作成です。

テレアポのトークスクリプトはこのような項目をまとめておきましょう。

1. 挨拶・自己紹介自社の事業内容をわかりやすく簡潔に伝える
2. 導入「電話をかけた理由」を伝える
3. 1質問「自社が提供できること」を伝え「1つの質問」をする
4. アポ打診「相手の状況の仮説」「さらに自社が提供できること」「アポ打診」を伝える
5. 日程調整「来週で、ご都合よろしい日時はございますでしょうか?」
6. 感謝電話に対応してもらったことに対して、かならず感謝の気持ちを伝える

以上がトークスクリプトの基本的な項目です。

詳しい解説は以下の記事から御覧ください

ただし、トークスクリプトはあくまでガイドラインであり、相手の反応に合わせて臨機応変に対応できる柔軟性も求められます。

3. 電話をかける前に「1分」だけでもその企業のことを調べられているか

テレアポは数が命。ではありますが、無心でやっても結果は出ないどころか、気持ちが落ちていくだけです。

最後のステップは、相手の企業について基本的な情報を事前に調査する事です。

WEB等で検索して、以下のような情報を知っておきましょう。

  1. 企業の会社概要、事業内容
  2. その企業が力を入れていること

WEB上で一切情報を得られない場合もありますが、最低限相手の会社名を知っておくだけでも、相手に対する尊重の表現となり、格段と成功率が高まるはずです。

また、その企業のことを調べてから挑むと、トークスクリプト通りに話していたとしても「切り返し」に対応しやすくなります。

本当に抑えてほしい電話中のコツ4個

電話中の対応もまた、テレアポ成功のための重要なポイントとなります。以下に4つまとめたので確認してみてください。

  1. 一方的に話さない
  2. 突然に「課題」や「ミッション」を聞かない
  3. 極限まで話す内容を削る
  4. テレアポのゴールを商談設定にしない

1. 一方的に話さない

まず1つ目のコツは、「一方的に話さない」こと。

相手からすると、営業電話は基本的に「急にかかってくる」ものです。その上、一方的に話されると嫌悪感が増大していきます。

まずとりあえずは挨拶をした上で、相手の反応を見てみましょう。聞いてくれる感じかなのか、まったく聞く気がないのかだけでも把握しましょう。

2. 突然に「課題」や「ミッション」を聞かない

2つ目は、「突然に『課題』や『ミッション』を聞かない」こと。

急な質問は相手を戸惑わせ、無理に答えさせることは信頼を失う原因になります。というか、知らない人間に急に課題を聞かれても、本当の課題なんて答えるはずもなく正直「うざい」だけです。

3. 極限まで話す内容を削る

3つ目は、「極限まで話す内容を削る」こと。

限られた時間と情報で、重要なポイントを強調できるようにすることが重要です。また、余計な情報を削ぎ落とすことで、相手の関心を引き続けることができます。

例えば、以下が最低限の内容になります。

原因昨今〇〇な状況が続いているため
課題〇〇にお困りの企業さんが多い
解決策弊社は〇〇の〇〇を提供していて
根拠〇〇社の実績があるので
要求いきなり話を聞いてくれというわけではなく、資料だけでも見てもらえませんか?

テレアポはあくまで会話の入り口。

重要なのは相手の関心を喚起し、さらなるコミュニケーションへと繋げることです。

4. テレアポのゴールを商談設定にしない

最後に、「テレアポのゴールを商談設定にしない」ことも重要です。

テレアポのゴールを商談の設定からメールアドレスの取得にシフトすることで「機会損失」を少なくすることができます。

メールアドレスを取得した後は、分かりやすく魅力的な資料や役に立つ情報を継続的に送り続けることで商談設定へと繋げましょう。

つまり、

  1. テレアポでメールアドレスを取得する(資料送付をフックに)
  2. 資料をわかりやすく魅力あるものにする
  3. 継続的に役に立つ情報をメールで送り続ける
  4. 商談を設定する
  5. 受注する

という流れで受注までの道をつくります。

もちろん、商談を最初から獲得できるならそのほうがいいですが、厳しそうならまずは資料を送るところからスタートすることで機会損失を防ぎ、結果的に成果も上がることになる可能性があります。

電話後の結果整理のチェックリスト

テレアポ後の結果整理は、テレアポの成功確率を上げるために不可欠なステップとなります。以下に具体的なチェックリストをご紹介します。

  1. 成否
  2. 事実
  3. 気づき
  4. ネクストアクション

以上のチェックリストをスプレッドシートなどにまとめて、テレアポの結果を記録していきましょう。

1. 成否

まずは「成否」を記録しましょう。これは「成功か失敗か」を、◯ か ✕ で記載するだけでOKです。後々アポイントを取れた顧客を見返して、反省をすることができます。

2. 事実

次に、「伝えた内容、相手の反応を記録しましょう。例えば『トークスクリプトの3/4までは聞いてくれたが「時間がなくて。」と切られた。』などの事実ベースで記録していきます。

これは、感情やなんとなくの表現ではなく完全に事実を記録し、事実と洞察を切り分けて後々分析するためです。なんとなくの表現だけの記録ではあとで見返したときに参考になりません。

3. 気づき

また「何を学んだか、改善の余地」も記録していきます。例えば。『「時間がない」ということは、課題は刺さっている。』など、 効果的だったトーク内容やアプローチ方法をつかむために、自分なりの考察を記録していきます。

これは後で見返すとき、というよりも、自分で反省を書くことで次のアポイントメント獲得に向けたテレアポに活かすことができるからです。人は自分が学んだことを言語化しないとすぐにわすれてしまう生き物です。

成功確率を上げるために「書く」ことで最短時間でPDCAを回すことができます。

4. ネクストアクション

最後に「次に何をすべきか」を記録します。例えば『追いかけ架電はせずに、トークスクリプトを改善する』等です。

これは、テレアポを実施した見込み顧客に対してのネクストアクションとなります。やって放ったらかしではもったいないです。もし、少しでも見込みがあるのであれば、このネクストアクションに「1週間後、再度電話をかける」と記載し、実際に実施すればアポイントを獲得できる可能性があります。

機会損失を起こさないためにこの「ネクストアクション」の記載は重要な役割を果たします。

テレアポ受付突破率の改善方法

成功するテレアポには、実際に話を進めるまでの”受付突破”が必要となります。

そのためには単に多くの電話をかけるだけではなく、より質の高いコミュニケーションを実現することが重要です。

ここで紹介する方法を活用して、受付突破率の改善を目指しましょう。

情報の先出し

実際に電話をかける前のステップとして、「情報の先出し」が有効です。

これは、電話をかける前に相手企業へあらかじめ情報を提供しておくことで、テレアポ時の受け入れやすさを高める方法です。

方法は簡単な2ステップです。

  1. 事前に「問い合わせフォーム」を送信する
  2. テレアポをする

まずは、事前に見込み顧客の企業サイトなどの「問い合わせフォーム」から営業フォームを送信します。先出しする情報は、相手が関心を持ちやすいような有益な内容にすることが重要です。

翌日などに、「先日〇〇部宛に、〇〇を送ったのですが〜〜〜」とテレアポをします。

事前に情報を先出ししてば、「営業」の電話ではなく「確認」の電話と認識が変わり「少し確認します」という形で、受付突破できる確率が上がります

リストの再精査

次に、顧客リストやチェックリストの再精査も有効な改善方法の一つです。

最初に作成したリストを時間が経ってから見直すことで、新たな視点や改善点が見えてくることがあるため、定期的に行う事を推奨します。

例えば、リストを見直すと以下のような結果になっていたとします。

会社名成否事実気づきネクストアクション
A社本題まで話せず電話のタイミングが悪かった追いかけ架電せず。時間考慮する。
B社本題の途中で切られた本題の内容が簡潔でなかったトークスクリプトを改善する。
C社「時間がない」と言われたものの、メールアドレスを取得課題が刺さっていた同業者を顧客リストに加える。 お役立ち情報を送付する。

C社のような企業のリストをどんどん追加し、再度テレアポを実施。

またその中で結果がよいリストを集め「パターン/傾向」を分析し、「アポが取れる確率が高い企業リスト」にどんどんアップデートていきましょう。

まとめ

テレアポの成功は細部に宿ります。電話をかける前の準備、電話中の対話、そして電話後の反省・改善という3つのステップが重要です。

テレアポは一度きりの試みではなく、常に進化し続けるべきものです。それぞれのテレアポが次の一歩への経験と学びとなり、着実なスキルアップへと繋がるでしょう。

成功への道のりは、挑戦と学習の連続です。今回ご紹介したコツを掴み、積極的に実践し、テレアポの受付突破率を確実に上げていきましょう。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)