インサイドセールスツールおすすめ9選!どの種類のツールを活用すべき?種類別に比較!
「自社のインサイドセールスの課題をツールで解決したい」
「インサイドセールスの業務を最大化・効率化するためのツールの種類がわからない」
といった悩みは、インサイドセールス・マーケティング部責任者の方に起きがちです。
インサイドセールスツールには、さまざまな種類があります。自社の課題に応じて選ぶことで「商談数の増加」「営業スキルの属人化解消」「営業活動の効率化」といった効果が期待できます。
本記事では、インサイドセールスツールの種類とおすすめツール9選を中心に解説します。
目次
そもそもインサイドセールスとは?
インサイドセールスとは、顧客との最初の接点であり、見込み顧客を商談に導くための営業活動です。メール、電話、ウェブ会議ツールといった手段を用いてアプローチします。
顧客の課題・ニーズをヒアリングし、見込み顧客を育成します。具体的には「問い合わせのあった見込み客にアプローチをかける」「顧客のヒアリング結果をもとにデータを管理する」といった業務を担当します。
インサイドセールスの業務範囲
インサイドセールスは見込み顧客にアプローチし、商談化するまでを担当します。もともとはフィールドセールスが最初の接点から受注、サポートまでを実施するのが当たり前でしたが、昨今営業活動の効率化を目的として商談化を専門としたインサイドセールスが営業活動のフローに組み込まれるようになってきました。
マーケティング活動で獲得した見込み顧客に対し、インサイドセールスが関係を構築します。そして商談化したのちに、フィールドセールスに引き継ぎます。
インサイドセールスは商談化が目的です。一方、フィールドセールスは商談を成功させ、受注につなげることを目的としています。
なおオンライン上で商談をおこなう場合、インサイドセールスが商談まで担当するケースもあります。
SDR / BDR
インサイドセールスの手法には、SDR(インバウンド)とBDR(アウトバウンド)の2種類があります。
SDRは「反響型」と呼ばれ、顧客からの問い合わせに対応する組織を指します。マーケティング部門が獲得した見込み顧客を商談化し、フィールドセールスへ引き継ぎます。日本において、多くの企業で実施されているセールスです。
BDRは「新規開拓型」と呼ばれ、新しい顧客を見つけるためにアプローチする組織を指します。自社がターゲットとする顧客に対し、積極的にアプローチします。
SDRは、中小企業をターゲットとするのが一般的です。受注数は多いのが特徴ですが、1件あたりの単価が低い傾向があります。
一方BDRは「企業情報の把握」や「商談化するために営業戦略を立てる」といった工数がかかります。そのため、高い売り上げが見込める大手企業がターゲットとなります。
このようにインサイドセールスの種類によって、ターゲットや得られる結果が異なります。それぞれの特徴を理解し、自社の目的に合わせて選ぶ必要があります。
インサイドセールスのよくある課題
インサイドセールスには、企業によってさまざまな課題があります。なかでも、よくある課題は次のとおりです。
- 見込み顧客からの商談化率が低い
- ハウスリストの掘り起こしができていない
- 営業担当の成果に差がある
- 商談前の準備に時間がかかる
- CRMやMAといったツールを使いこなせていない
- マーケティングやフィールドセールスといった部署とうまく連携できていない
- リモート環境での社内教育が思うようにいかない
- 営業時間外の問い合わせにすぐに対応できない
インサイドセールスを効果的におこなうには、顧客へのスピーディーな対応が欠かせません。効率的に対応できる仕組みを作ることで、商談化率の向上が期待できます。
インサイドセールスが活用するツールとは?
インサイドセールスで活用されるツールとは、見込み顧客との関係を構築し、商談化するまでのプロセスをサポートするツールを指します。電話やメールといった手段と併用します。
ここでいう「リード」→「商談」の段階で利用するツールのことを指します。
ツールを取り入れることで、インサイドセールスで生じる課題を解決することができます。
なお「SDR」か「BDR」かによって、適したツールが異なります。業務の特徴に合わせたツールを取り入れることで、それぞれの課題解決につながります。
インバウンドセールスツールの種類
インサイドセールスツールは、搭載されている機能によって強みが異なります。おもに次の3種類に分けられます。
- 商談数を増加させるためのツール
- スキルの脱属人化・教育のためのツール
- 営業活動の管理・効率化のためのツール
それぞれ解説します。
商談数を増加させるためのツール
商談数の増加に役立つツールは次のとおりです。
営業リスト作成ツール
最新の企業情報をもとに、自社のターゲットに沿った「営業リスト」を自動で生成します。精度の高い情報が集められるため、確実性がある営業活動をおこなうことができます。
MA(マーケティングオートメーション)
MAはマーケティングオートメーションの略です。マーケティング活動を1つのツール上で完結でき、データも管理できます。具体的には見込み顧客・顧客データの管理、各種メール送信、LP(ランディングページ)作成、広告管理といった機能を活用し、マーケティングに関する活動を自動化することができます。
MAの大きな魅力は、顧客の行動履歴や来訪履歴といったデータが分析できることです。見込み顧客に対して適切なタイミングでアプローチできるため、商談化率が高まります。
インサイドセールスとしては、マーケティング部門と連携して、顧客に対してスピーディーに対応することで成果が高まります。
スキルの脱属人化・教育のためのツール
スキルの脱属人化・社内教育に役立つツールは、次のとおりです。
スマート電話ツール
スマート電話ツールは、音声解析・分析機能を生かして営業トークの課題を解決します。IP電話、録音、文字起こし、音声解析といった機能が搭載されており、社内教育・ノウハウ蓄積に役立ちます。
ナレッジ共有クラウド
ナレッジ共有クラウドは、企業が業務を通じて蓄積したナレッジ・ノウハウを社員に情報共有するためのツールです。
「営業資料や動画の共有」「ナレッジを活用した学習の促進」「日常的に使用する情報の集約」といった機能により、営業活動や社内教育の効率化に役立ちます。
営業活動の管理・効率化のためのツール
営業活動の管理・効率化に役立つツールは次のとおりです。
SFA
SFAは、営業活動の管理・分析ができるツールです。具体的には、行動管理、目標管理、顧客情報や案件の管理といった機能があります。
営業を可視化できるため「顧客データが分析しやすい」「社員間の連携が強化できる」「成果に向けてスピーディーに対応できる」といったメリットがあります。
ツール種類 | 目的 | 詳細 |
---|---|---|
営業リスト作成ツール | 商談数増加 | 自社のターゲットに沿った「営業リスト」を自動で生成 |
MA | 商談数増加 | 顧客の行動履歴や来訪履歴といったデータ分析 |
スマート電話ツール | 脱属人化・教育 | 音声解析・分析機能を生かして営業トークの課題を解決 |
ナレッジ共有クラウド | 脱属人化・教育 | 営業資料や動画の共有やナレッジを活用した学習の促進 |
SFA | 営業管理・効率化 | 営業活動の管理・分析 |
インサイドセールスツールの選び方のポイント
インサイドセールスツールの選び方には、次の3つのポイントがあります。
課題起点でツールのカテゴリを考える
インサイドツールを導入する際は、自社の課題を解決できるツールを選びましょう。
自社の課題を解決できるツールでなければ、期待する成果が得られない可能性があります。たとえば「営業スキルの属人化を解消したい」といった目的でツールを導入する場合、営業活動が管理できるSFAを導入しても課題は解決できません。
ツールのカテゴリによって、解決できる課題が異なります。そのため、自社の課題に応じてインサイドセールスツールを選びましょう。
使いやすさ・習得コスト
インサイドセールスツールの使いやすさに着目して選びましょう。
ツールによって使いやすさが異なります。導入したとしても、社員が使いこなせなければ自社の課題は解決できません。
ツールを導入する前に「問い合わせる」「資料をダウンロードする」といった方法で、情報収集することが大切です。
また多くのツールでは、デモ版や無料版で操作性を確かめられます。担当スタッフに実際に試してもらい、使いこなすイメージができるかを確認しましょう。
費用対効果
インサイドセールスツールは、値段が高いツールが多いです。そのため、自社にとって費用対効果が高いツールを選びましょう。
クラウド上で提供されるツールは、従量課金制・定額制といった料金体系が多いです。買い切り型のサービスと比べると初期費用は抑えられますが、ランニングコストがかかります。
しかし低コストを意識しすぎると「自社が求めている機能がない」「十分なサポートが受けられない」といったリスクが発生する場合があります。
インサイドセールスツールは「KPI達成に効果があるか」「どのくらいでコストを回収できるか」「どのくらいの効果が見込めるか」を考えたうえで選びましょう。
商談数を増加させるためのインサイドセールスツール比較
ここからは目的別におすすめのインサイドセールスツールをご紹介します。
営業リスト作成ツール(BDR)
おすすめの営業リスト作成ツールは次のとおりです。
Musubu
Musubuでは、データアナリストと最新のテクノロジーの力によって、精度の高い140万件以上の企業情報データベースを構築しています。営業リスト作成だけでなく、メールの一斉配信機能、営業管理機能、メール開封率分析機能なども搭載しています。
業種や地域、売上規模、従業員数などの数値情報といった顧客情報が検索できます。また「今求人を出している」といったリアルタイム情報でも検索が可能です。そのため自社にとって、成約見込みの高い企業だけを素早く絞り込めます。
料金 | 3か月スタートプラン:165,000円 6か月プラン:300,000円 12か月プラン:540.000円 |
契約期間 | 単月プランあり |
フリープラン / デモ | フリープランあり(企業情報取得可能数30件) |
SalesMarker
SalesMarkerは、顧客が何に興味・関心があるのかを知ることができる「インテントデータ」を活用したツールです。データによって「欲しいタイミング」「欲しい人」「必勝パターン」がわかるため、効率的に有効商談を取ることができます。
「Web検索されたらリアルタイムで通知される」「検索されたキーワードがわかる」「キーマンに直接アプローチできる」といった機能があります。そのため、新規顧客開拓やBDR部隊の立ち上げに役立ちます。
料金 | 月額30万円台~ |
契約期間 | 6か月~ |
フリープラン / デモ | 無料デモあり |
MA(SDR)
おすすめのMAツールは次のとおりです。
HubSpot
HubSpotは、SDR向けの各種機能を備えたプラットフォームです。MA機能だけでなく、CRM・SFA・CSといった機能をオールインワンで使用することができます。
世界120か国以上、16万社以上で導入されています。
料金 | Sales Hub ・Starter:月額2,160円 ・Starter CRM Suite:月額3,600円(※新規限定) ・Professional:月額54,000円Enterprise:月額144,000円 Marketing Hub ・Starter:月額2,160円 ・Starter CRM Suite:月額3,600円(※新規限定) ・Professional:月額96,000円 ・Enterprise:月額432,000円 |
契約期間 | 要問い合わせ |
フリープラン / デモ | 製品デモ・無料ツールあり |
Account Engagement(アカウントエンゲージメント)
Account Engagement(旧Pardot)は、BtoBビジネス向けのMAツールです。ランディングページ作成、メルマガ作成・配信、Web上の行動データの追跡といった機能を通じて、効率よく案件を成約につなげます。見込み顧客の創出や育成を、包括的に管理することができます。
料金 | Growth:月額150,000円(税抜) Plus:月額300,000円(税抜) Advanced:月額480,000円(税抜) Premium:月額1,800,000 円(税抜) |
契約期間 | 年間契約 |
フリープラン / デモ | デモ動画あり |
スキルの脱属人化/教育のためのインサイドセールスツール比較
スマート電話
おすすめのスマート電話ツールは次のとおりです。
MiiTel
MiiTelは、IP電話や録音、文字起こし、音声解析といった機能があるビジネス向けのスマート電話ツールです。
文字起こしを活用することで、情報共有工数を削減し架電回数・時間が増加します。また営業の成果を挙げているメンバーの話し方を分析することで、成果が出やすい話し方のコツを共有できます。
営業やコールセンターで活用されており、2,000社に利用された実績があります。
料金 | 月額5,980円(税抜) / 1ID ※年次契約の場合 |
契約期間 | 単月契約可能 |
フリープラン / デモ | デモ画面あり |
amptalk
amptalkは、IP電話やオンライン商談の記録・書き起こし・分析に対応しているツールです。営業スタッフが話す内容をAIが解析するため、成果が出るトークの特徴や課題が効率的に発見できます。
SalesforceやHubSpotと連携している場合、架電・商談内容が自動で入力されます。営業の効率化、社員のスキルアップ、営業の型化に役立ちます。
料金 | 要問い合わせ |
契約期間 | 要問い合わせ |
フリープラン / デモ | 要問い合わせ |
ナレッジ共有クラウド
おすすめのナレッジ共有クラウドは次のとおりです。
Knowledgework
Knowledgeworkは、営業力強化や営業生産性向上を実現できるナレッジ共有クラウドです。「WordやPDFといったさまざまなファイルをナレッジとして格納できる」「ナレッジの利用目的・方法が記載できる」といった機能があります。
営業資料や動画、ノウハウがすぐに見つかるため、営業活動が効率化できます。また営業向けの学習プログラムが作成できるため、社内教育に役立ちます。
料金 | 要問い合わせ |
契約期間 | 要問い合わせ |
フリープラン / デモ | 無料デモあり※従業員数500名以上の企業が対象 |
営業活動の管理/効率化のためのインサイドセールスツール比較
SFA
おすすめのSFAは次のとおりです。
Salesforce
Salesforceは、セールス、サービス、マーケティング、ITといったあらゆる業務の効率化をサポートするSFAツールです。
「競合他社」や「現在の取引のフェーズ」といった、案件に関する情報を確認することができます。一目で状況が把握できるため、連携しながら営業活動を進められます。
また誰でも簡単に操作できるレポートを活用し、データを可視化・分析することができます。成果が上がらない場合、課題の洗い出しや解決に向けた取り組みに役立ちます。
料金 | Essentials:月額3,000円(税抜) Professional:月額9,000円(税抜) Enterprise:月額18,000円(税抜) Unlimited:月額36,000円(税抜) |
契約期間 | 年間契約 |
フリープラン / デモ | デモ動画・無料トライアルあり |
Mazrica
Mazricaは、入力自動化とAIを活用して営業組織を成果に導くSFAツールです。AIが進行中の案件のリスク分析や、類似案件をアドバイスします。モバイルアプリを活用して名刺・議事録をスキャンすることで、自動で文字入力ができます。
日常的に使用するグループウェアやチャット、請求管理、名刺管理、MAといった、さまざまなツールと連携可能です。情報を一元管理することで、入力作業や数値管理の負荷が軽くなります。
料金 | Starter:月額27,500円(税抜)から Growth:月額110,000円(税抜)から Enterprise:月額330,000円(税抜)から |
契約期間 | 要問い合わせ |
フリープラン / デモ | 無料トライアルあり |
インサイドセールスツール導入時の注意点/ポイント
インサイドセールスツールを導入する際に注意しておきたい3つのポイントをまとめておきましたので、導入検討の際は参考にしてみてください。
マネージャーが責任を持って業務に浸透させる
インサイドセールスツールを導入する際は、マネージャーが責任を持って業務に浸透させましょう。
まずはツールを導入する目的、重要性を社員に明確に伝えます。段階的な導入を検討し、必要に応じて習得するための研修を実施しましょう。
継続的なサポートと成果のモニタリングを行うことで「社員がツールを使いこなせる」「営業の課題が解決できる」といった目標に近づきます。
活用が難しいと判断したらコンサルティングを入れる
インサイドセールスツールの活用が難しいと感じた場合、コンサルティングを迅速に導入しましょう。
コンサルティングの助けを借りることで課題を把握し、最適な解決策を見つけ出すことができます。
コンサルティングを依頼する際は「経験豊富な専門家を選ぶ」「社員にコンサルティングの必要性を伝える」「新しいアイデア・アプローチを受け入れる姿勢を大切にする」といった点を意識しましょう。
コンサルティングを活用することで、ツールを効果的に使いこなす近道となります。
ツール提供企業のサポートを十分に使う
インサイドセールスツールの導入時には、提供企業のサポートを十分に活用しましょう。
ツール提供企業は「ツールの正しい使い方」「問題の解決方法」といった知識を持っています。提供企業に問い合わせて正確に理解することで、ツールを効果的に使うことができます。
また提供企業が提供する最新情報を取り入れることで、ツールの活用度が向上します。
ツールを最大限活用するためには、必要に応じてツール提供企業のサポートを受けましょう。
まとめ
インサイドセールスツールは、自社の課題を認識したうえで適したカテゴリのものを選ぶ必要があります。「使いやすさ」「費用対効果」といった視点も持つことで、ツールを最大限活用できます。
それぞれのインサイドセールスツールの特徴を理解し、自社の課題解決が実現できるツールを選びましょう。
b-pos編集部
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