【項目分析】コンテンツマーケティングの成功事例8選!外注のコツまで解説
「コンテンツマーケティングの成功事例が知りたい」
「コンテンツマーケティングを外注するコツを知りたい」
といった悩みは、経営者・マーケティング担当者の方の方に起きがちです。
コンテンツマーケティングを成功させるには、目的に応じたコンテンツを発信し続けることが大切です。すべてを内製化することは難しいため、自社の状況に応じた方法で外注すると効果的です。
本記事では、コンテンツマーケティングの成功事例8選、外注のコツを中心に解説します。
目次
コンテンツマーケティングの目的
コンテンツマーケティングを実施することで「リード獲得」や「ブランディング」に役立ちます。
コンテンツのターゲットが明確になっている場合、コンテンツを閲覧する読者は自社の製品やサービスに関心を持つ可能性が高いです。有益な情報を発信することでリードを育成できるため、購買や契約につながりやすくなります。
またコンテンツマーケティングは、自社のブランディングにも役立ちます。質の高いコンテンツを提供することで、自社の専門知識や信頼性を示すことができます。
読者から「情報源として信頼できる」と認識された場合、自社の製品・サービスにもポジティブなイメージを抱きます。
コンテンツに独自の視点や知識を取り入れることで、競合他社との差別化にもつながり、市場における存在感が高まります。
BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例
BtoBのコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介します。
- カオナビ人事用語週
- IVRy
- HR NOTE
- バーコード講座
カオナビ人事用語集
「カオナビ人事用語集」は株式会社カオナビが運営しています。株式会社カオナビは、社員情報を顔写真付きで登録することで、人材情報が可視化できるサービスを提供しています。
「カオナビ人事用語集」は2016年にスタートし、現在では月間アクセス数200万以上のオウンドメディアに成長しています。
2017年のCV獲得の手段は「リスティング広告が約5割」「オウンドメディアが約2割」でした。しかしオウンドメディアが成長することで、2019年には「リスティング広告が約3割」「オウンドメディアが約5割」に逆転しています。
コンテンツマーケティング成功を目指して「社内の協力体制の構築」「制作時間とコンテンツの質の向上」「キーワードの優先順位付けや、LPなどへの導線設計」といった戦略を実行しています。
現在では、オウンドメディアがリード・CVを獲得する主力施策の1つとなっています。
目的 | リード獲得 |
ターゲット | 企業の経営層、人事担当者 |
業界 | IT |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャネル | SEO・YouTube・SNS |
コンテンツ数 | 記事数:約2,000記事 動画数:約20本 |
開設日 | 2016年~ |
月間アクセス数 | 2,600,000 |
IVRy
「IVRy」は、株式会社IVRy(アイブリー)が運営しています。株式会社IVRyでは、電話応対業務をサポートするサービスを提供しています。
IVRyはマーケティング専門のチームを発足させることで、戦略的な施策が実施できるようになりました。リスティング広告やSNS広告と併せて、オーガニックサーチの流入UPを目指した「SEO対策」をおこなっています。
それぞれのチャンネルをスピーディーに検証することで、質の高いリードの獲得につながりました。
また「06 電話番号」といったニッチなキーワードで上位表示されるため、SEO施策に工夫があるといえます。
目的 | リード獲得 |
ターゲット | 企業の経営層、営業担当者 |
業界 | IT |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャネル | SEO・YouTube・SNS |
コンテンツ数 | 記事数:約250記事 動画数:約50本 |
開設日 | 2020年~ |
月間アクセス数 | 277,200 |
ネオキャリア『HR NOTE』
「HR NOTE」は、株式会社ネオキャリアが運営しています。株式会社ネオキャリアは、人材紹介・採用支援をおもな事業としています。
当初は「人事担当者にとって役立つメディアであるべき」といった考えのもと、「HR NOTE」の運営をスタートしました。その結果、オウンドメディアは成長し、2020年には月間100万PVを突破しました。
オウンドメディアの8割以上が自然検索流入のため、閲覧行動に合わせたポップアップを設計することで、多くのリード獲得につながっています。
目的 | リード獲得 |
ターゲット | 企業の経営者層・人事担当者 |
業界 | 人材派遣 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャンネル | SEO・YouTube・SNS・メルマガ |
コンテンツ数 | 記事数:約2350記事 動画数:約20本 |
開設日 | 2016年~ |
月間アクセス数 | 575,900 |
バーコード講座
「バーコード講座」は、株式会社キーエンスが運営しています。株式会社キーエンスは、バーコード機器をはじめとする電子機器を自社で開発・販売しています。
「バーコード講座」を通じて「バーコードの仕組み」や「読み取り方法」といった専門性が高い情報を発信することで、効果的なブランディングにつながっています。
またコンテンツのなかでは「バーコードの基礎知識」や「自社サービスの導入事例」といった資料がダウンロードできるポップアップを取り入れています。サービスや事例をわかりやすく解説することで、リード獲得に役立っています。
資料のダウンロードには「個人情報」や「検討状況」の入力が必要となります。検討状況には「価格を知りたい」から「商品を試したい」までの段階があるため「優先してフォローすべきリード」が判断できます。コンテンツを通じて、効果的なマーケティングを実施しています。
目的 | ブランディング・リード獲得 |
ターゲット | バーコードを利用する企業 |
業界 | 電気機器 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャンネル | SEO・YouTube・SNS・メルマガ |
コンテンツ数 | 記事数:約40記事 動画数:約660本 |
開設日 | 2019年4月~ |
月間アクセス数 | 1,400,000 |
【まとめ】BtoBコンテンツマーケティングの成功事例
カオナビ人事用語集 | IVRy | HR NOTE | バーコード講座 | |
---|---|---|---|---|
目的 | リード獲得 | リード獲得 | リード獲得 | ブランディング・リード獲得 |
ターゲット | 企業の経営層、 人事担当者 | 企業の経営層、 営業担当者 | 企業の経営者層、 人事担当者 | バーコードを 利用する企業 |
業界 | IT | IT | 人材派遣 | 電気機器 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 | 記事・動画 | 記事・動画 | 記事・動画 |
チャネル | SEO・YouTube・SNS | SEO・YouTube・SNS | SEO・YouTube・SNS ・メルマガ | SEO・YouTube・SNS ・メルマガ |
コンテンツ数 | 記事数:約2,000記事 動画数:約20本 | 記事数:約250記事 動画数:約50本 | 記事数:約2350記事 動画数:約20本 | 記事数:約40記事 動画数:約660本 |
開設日 | 2016年~ | 2020年~ | 2016年~ | 2019年~ |
アクセス数 | 2,600,000 | 277,200 | 575,900 | 1,400,000 |
BtoCのコンテンツマーケティングの成功事例
BtoCのコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介します。
- トヨタイムズ
- 北欧、暮らしの道具店
- サウナイキタイ
- となりのカインズさん
トヨタイムズ
「トヨタイムズ」は、トヨタ自動車株式会社が運営しています。トヨタ自動車株式会社は、おもに自動車の製造・販売をおこなっています。
「トヨタイムズ」は、マスメディアとWebを連動させて情報発信しています。幅広い媒体を利用することで、これまで獲得できなかったユーザー層にアプローチできます。
また、各媒体でアプローチしたユーザーをオウンドメディアへ誘導し「商品の売り込み」ではなく「企業の想いを伝えること」を目的としています。社内向け情報を社外にも発信することで、既存顧客とのコミュニケーションの機会にもつながります。
目的 | ブランディング |
ターゲット | 自動車に関心がある層 |
業界 | 自動車 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャネル | テレビCM・新聞・SNS・YouTube |
コンテンツ数 | 記事数:約600記事 動画数:約450本 |
開設日 | 2018年~ |
月間アクセス数 | 276,500 |
北欧、暮らしの道具店
「北欧、暮らしの道具店」は、株式会社クラシコムが運営しています。日用雑貨やインテリア雑貨を販売しているECサイトです。商品の背景やドラマを大切にすることで、ファンを増やしています。
ECサイトではミニコラムを連載しています。また、YouTubeでは「青葉家のテーブル」や「ひとりごとエプロン」といったWebドラマを配信しています。
ドラマのなかで使用されたアイテムを概要欄で紹介し、そこから購入できます。2023年8月現在のチャンネル登録者数は57.2万人であり、人気のコンテンツとなっています。
目的 | ブランディング・顧客獲得 |
ターゲット | 北欧雑貨、オーダーメイドなライフスタイルに関心がある層 |
業界 | 小売 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャンネル | SEO・YouTube・SNS |
コンテンツ数 | 記事数:2000記事以上 動画数:約500本 |
開設日 | 2008年~ |
月間アクセス数 | 1,100,000 |
サウナイキタイ
「サウナイキタイ」は、株式会社サウナイキタイが運営しています。サウナが設置されている施設が探せたり、「サウナの温度」をはじめとしたマニアックな情報を共有できたりするポータルサイトです。
「サウナ 大阪」といったキーワードで検索すると、サウナイキタイの「大阪府のサウナ施設一覧」が上位表示されます。そのため、効果的なSEO施策を実施しているといえるでしょう。
目的 | ブランディング(認知度向上・好意度向上) |
ターゲット | サウナに関心がある層 |
業界 | IT |
コンテンツ種類 | 記事 |
チャンネル | SEO・SNS |
コンテンツ数 | 記事数:約30記事 |
開設日 | 2017年~ |
月間アクセス数 | 2,800,000 |
となりのカインズさん
「となりのカインズさん」は、株式会社カインズが運営しています。株式会社カインズは、DIY、ガーデニング、日用品など、幅広い商品を扱うホームセンターを展開しています。
開設してから約5か月で100万PVを達成しており、記事コンテンツではSEOと企画を融合させて「情報網羅+キャッチャーなもの」を制作しています。
動画や画像を用いて、DIYや収納術、工具の使い方などをわかりやすく解説しているのが特徴です。記事や動画ではカインズで購入できる商品を活用しており、カインズ商品の魅力が伝わるコンテンツとなっています。
動画の概要欄にECショップのリンクを貼ることで、CVへの導線が作られています。
目的 | ブランディング・顧客獲得 |
ターゲット | DIYなどの生活に役立つ情報に関心がある層 |
業界 | 小売 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 |
チャンネル | SEO・YouTube |
コンテンツ数 | 記事数:約2500記事 動画数:約1440本 |
開設日 | 2020年~ |
月間アクセス数 | 2,500,000 |
【まとめ】BtoCコンテンツマーケティングの成功事例
トヨタイムズ | 北欧、暮らしの道具店 | サウナイキタイ | となりのカインズさん | |
---|---|---|---|---|
目的 | ブランディング | ブランディング・顧客獲得 | ブランディング (認知度向上・好意度向上) | ブランディング・顧客獲得 |
ターゲット | 自動車に関心がある層 | 北欧雑貨、オーダーメイドな ライフスタイルに関心がある層 | サウナに関心がある層 | DIYなどの生活に 役立つ情報に関心がある層 |
業界 | 自動車 | 小売 | IT | 小売 |
コンテンツ種類 | 記事・動画 | 記事・動画 | 記事 | 記事・動画 |
チャネル | テレビCM・新聞・SNS・YouTube | SEO・YouTube・SNS | SEO・SNS | SEO・YouTube |
コンテンツ数 | 記事数:約600記事 動画数:約450本 | 記事数:2000記事以上 動画数:約500本 | 記事数:約30記事 | 記事数:約2500記事 動画数:約1440本 |
開設日 | 2018年~ | 2008年~ | 2017年~ | 2020年~ |
アクセス数 | 276,500 | 1,100,000 | 2,800,000 | 2,500,000 |
コンテンツマーケティングの成功事例から学べるポイント
コンテンツマーケティングの成功事例から学べるポイントは次のとおりです。
やりつづけること
オウンドメディアの記事数には差があります。しかし成功事例として挙げたメディアは、いずれも中長期で記事を更新し続けています。成果が出るまでには時間がかかる可能性がありますが「中長期で見ること」が大切です。
記事数とアクセス数は比例するというデータもあります。
また継続的に更新するために「適切な体制を構築すること」もポイントです。辞めずに続けることで、コンテンツマーケティングの成功に近づきます。
アクセス数だけを追いかけない
コンテンツマーケティングを成功させるには、アクセス数だけを追いかけないことが大切です。記事数やアクセス数が少ない場合でも、成果が得られる可能性があります。
たとえばBtoBのコンテンツマーケティングで「リード獲得」を目的とする場合、商材単価によってはコンテンツマーケティングをおこなう意義があります。
書ける記事数やキーワードの検索ボリュームが少なかったとしても「商材単価」が大きければ、費用対効果がよいといえます。
費用対効果の考え方の具体例は以下のとおりです。
たとえば上記のケースにおいて、オウンドメディアの運営にそれぞれ100万円かかるとします。
ケース①では、商材単価が小さいため利益が出ず「60万円のマイナス」となります。一方ケース②では、商材単価が大きいため「900万円のプラス」となります。
このようにアクセス数だけで考えるのではなく「商材単価×検索ボリューム」で費用対効果を見極めることが重要です。
目的に応じたコンテンツを発信すること
コンテンツでは、目的に応じた情報を発信することが大切です。
たとえば「リード獲得」を目的としてコンテンツマーケティングを実施しているとします。そこで「社内風土系コンテンツ」を発信したところで「リード獲得」という目的は達成できません。
そのため、最初に設定した目的に応じた「一貫性を持ったコンテンツ」の発信を心掛けましょう。
コンテンツマーケティングは外注か?内製か?
コンテンツマーケティングを実施する手段は「外注」と「内製」の2つの選択肢がありますが、結局ノウハウ・理解がないと厳しいのがコンテンツマーケティングです。
全内製は難しい
コンテンツマーケティングの全内製化には、多くの課題があります。
コンテンツマーケティングを実施するには「コンテンツ制作」「SEO」「デザイン」といった幅広い知識・ノウハウが必要です。
なかでもSEOにかかわるGoogleのアルゴリズムは、頻繁に変化します。この変化に対応して効果的なSEO施策を実施するには、情報収集・分析・迅速な対応が必要です。
また人員や時間といったリソースが不足している場合、専門チームの構築が難しく、コンテンツの質が低くなる恐れがあります。
このような背景から、コンテンツマーケティングを実施する際にすべてを内製化するのは困難です。
外注のコツ
コンテンツマーケティングを外注する場合「戦略設計系」と「リソース補填系」の2つの外注方法がありますが、以下の順序で活用するのがおすすめです。
- 戦略設計系の会社を活用して体制構築
- リソース補填系を活用して継続的に高品質なコンテンツ配信
最初のみ「戦略設計系」を利用して体制を構築することで、自社でコンテンツマーケティングが実施できるようになります。
その後「リソース補填系」を利用することで「ライターが足りない」といった課題が解決できます。リソースが確保できるため「社内リソースの圧迫が軽減できる」「コンテンツの質の向上が期待できる」といったメリットがあります。
コンテンツマーケティングを外注するのにおすすめの企業
コンテンツマーケティングを外注するのにおすすめの企業を「戦略設計系」と「リソース補填系」に分けてご紹介します。
戦略設計系
「戦略設計系」の外注におすすめの企業をご紹介します。
- ベイジ
- MOLTS
- ナイル
ベイジ
ベイジは「コンテンツを作ること」ではなく、顧客やユーザーの「ベネフィット(便益)を作ること」をモットーにしています。
「市場と事業をつなぐマーケティング」「コミュニケーションの核となるコンテンツ」「これらをバランスよくまとめるためのデザインやテクノロジー」を駆使し、プロジェクトを成功に導きます。
MOLTS
MOLTSは「事業成長に貢献すること」を目的として、最適な戦略・施策・体制によるデジタルマーケティング施策を実行します。
「マーケティングリサーチ」「ブランド・マーケティング戦略」「クリエイティブ制作」といったデジタルマーケティングに強みを持った人材が集まっています。
ナイル
ナイルは「独自のSEO技術」「コンテンツ制作」「データ解析」といったノウハウをもとに、強力なリード獲得チャンネルを提供します。
インハウスマーケティング支援では育成やナレッジ提供だけでなく、社内調整支援も提供します。成果の出るチームづくりから、リレーション形成までサポートします。
リソース補填系
「リソース補填系」の外注におすすめの企業をご紹介します。
- エディトル
- バズ部
- クラウドワークス
エディトル
エディトルは、コンテンツ制作に特化した「オンライン編集チーム構築サービス」です。それぞれのメディアに適した記事制作者と編集者によって記事作成を代行します。
合格率約1%のテストに合格したライターが記事制作を担当します。またライターのマネジメントまで任せられるため、まるごと安定して外注することができます。
バズ部
バズ部では、自社のオウンドメディア運営で培ったノウハウをもとに記事制作を代行しています。「執筆記事の7割が検索結果1ページ目に表示される」といった成果第一主義のサービスを提供しています。
スタッフによって認定ライターの研修・記事単位でのフィードバックをおこなっているため、高品質な記事制作が実現できます。
クラウドワークス
クラウドワークスでは、企業と個人がオンラインで直接つながり、仕事を受発注できます。470万人以上のユーザーが登録しており、200を超える職種の仕事が依頼できます。
クラウドワークスには、記事制作の経験が豊富なライターも登録しています。
依頼する側が案件を登録し、ユーザーからの応募を待ちます。ライターの「応募文章」や「報酬希望金額」といった項目が比較できるため、「社内の体制が完全に構築できているがリソースが足りない」といった場合におすすめです。
まとめ
コンテンツマーケティングは「目的に応じたコンテンツを発信し続ける」「アクセス数だけを追いかけない」**といったポイントを意識すると、成功に近づきます。
またご紹介した成功事例は、いずれもオリジナリティーの高いコンテンツを制作しています。外注も検討し、目指す成果が達成できるコンテンツマーケティングを実施しましょう。
b-pos編集部
代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)