SES企業のエンジニア採用を成功させる3つのコツ|採用が難しい背景と注意点も解説

「エンジニアを採用したいが、なかなか採用できない、、」
「求めるスキルにマッチするエンジニアが見つからない、、」
といった悩みを抱えるSES企業の採用担当の方は多いのではないでしょうか?
SES企業でのエンジニア採用は一筋縄ではいかないものです。しかし、理想の採用を実現する成功への鍵は間違いなく存在します。
本記事では、SES企業特有の採用の難しさを解説し、その解決策を3つのコツでお教えします。
どの企業も通用する普遍的なアプローチから、現在の市場環境に即した方法まで、採用成功の確率を高める具体的な策を紹介していきます。
SES企業のエンジニア採用が難しい理由
採用の競争が激化しているSES業界において、理想の人材を採用することは簡単ではありません。
エンジニア採用が難しい背景としては主に以下の3点が挙げられます。
- IT人材不足による採用競争の激化
- SES企業の「特徴」
- 働き方の多様化
それぞれの要因を詳しく解説します。
IT人材不足による採用競争の激化
IT業界の動向は、エンジニアを必要とするSES企業にとって非常に密接な関係があります。
経済産業省のレポートを参照すると、IT人材の需要は年々増加していますが、人材数が追いつかず、2030年には最大で79万人のIT人材不足が予測されています。

このような状況下でSES企業は、厳しい採用競争を余儀なくされています。高度な技術力を持つエンジニアの確保が困難となり、求職者側に有利な条件を提示しなければならない場合が多くあります。
SES企業の「特徴」
SES企業は他業界とは異なり、「採用後にクライアント先で働くこと」が求められます。この特徴的な就業形態が採用に大きな影響を与えています。
多くのSES企業は、参画プロジェクト例などを候補者に伝えているものの、入社前の段階で、どのような企業で、どのような働き方をするのかを事前に把握することは難しくなっています。そのため、候補者は一般企業と比べて足踏みしてしまう可能性があります。
働き方の多様化
近年のテクノロジーの変化や、コロナ禍で加速したオンライン化によって、働き方は大きく変わりました。
フルリモートが当たり前になり、転職や副業、フリーランスがネガティブなイメージからポジティブなものへと変わり、求職者は多様な働き方から選択できるようになりました。
このように、働き方の選択肢が広がった現在、候補者は自由な勤務形態やワークライフバランスを重視するようになり、競争が激化しているという背景が考えられます。
SES企業がエンジニアの採用率を高めるための3つのコツ
採用が激化する中、理想の人材採用を実現するために必要なのは、以下の各プロセスを見直し、改善を続けることです。
- ターゲット選定
- 接点
- 採用
- 入社
その実行にあたって、取り組むべき3つのコツを解説します。
- ターゲットを明確にする
- 接点を増やす
- 期待値を上げる
ターゲットを明確にする
採用活動を行う際、ターゲットを明確にすることは非常に重要です。むやみやたらに、採用活動を行っていては、効果的な結果を期待することはできません。
特にSES企業は特性上、特定のスキルや経験を持ったエンジニアの確保が求められます。そのため、以下のように具体的なターゲットを設定することが効率的な採用を実現する上で、重要となります。

接点を増やす
採用プロセスにおける接点の増加は、採用成功の確率を高める重要な要素となります。BtoBマーケティングでも「商談数>受注数」が基本原則であり、商談数を増やすことがキーとなります。

採用活動において、接点を増やすためのアプローチには、以下のようなものがあります。
- 採用説明会の回数を増やす
- カジュアル面談を設定する
- 多くの採用媒体に無料や有料で出稿する
接点を増やすには時間と労力が必要ですが、まずはできることから始めて接点を増やす動きに取り組みましょう。
期待値を上げる
初回接点を増やした後も、連絡を保ちつつ候補者の期待値を高めるフォローが必要です。これにより、入社への意欲を向上させることができ、選考中の離脱や、内定後の事態を最小限に抑えることができます。
具体的には、以下のようなアプローチがあります。
- 面談を複数回行い、候補者の本音を聞き出す
- 企業説明や業務説明で他社との差別化を図る
- 応募者のニーズに合わせてアピールポイントを変える
どのアプローチも、候補者が「何を重視しているのか」「入社に求めていることはなにか」を見極めることが重要です。自社の特徴や強みをしっかり整理した上で取り組むようにしましょう。
SES企業のエンジニア採用活動における注意点
採用率を高めるためのコツを解説しましたが、表面的に取り組んでいるだけでは効果を発揮することはできません。合わせて、以下の3つのポイントにも注意して取り組むようにしましょう。
- 応募書類だけで選考しない
- 業務内容や人事評価はできるだけデータで示す
- 面接時は社内のエンジニアにも参加してもらう
それぞれ解説します。
応募書類だけで選考しない
エンジニア採用の際には、応募書類だけで選考を進めるのは避けましょう。
エンジニアのほとんどは、自分自身のことを過小評価する傾向があるので、実際の会話の中から具体的なスキルセットや、仕事に対するスタンス、熱意を確認するようにしましょう。また、実際に会話をすることで、書類だけではわからない能力や人柄に気づける可能性も高まります。
書類確認時点で、企業側のニーズを満たした能力が記載されていなかったとしても、一度カジュアル面談を実施し、そこで話を聞いてみることが大切です。
業務内容や人事評価はできるだけデータで示す
候補者は、具体的な業務内容や人事評価の基準を重視する傾向にあります。そのため、これらの情報をデータで示すことで、候補者に対して企業の透明性を示すことができ、入社の意欲向上に繋げることが可能です。
例えば、具体的なプロジェクトの成功事例や、エンジニアが関わった業務の範囲を示すことで、候補者が自身の役割をイメージしやすくなります。また、人事評価の基準を具体的なデータで示すことで、公平かつ明確な評価体系があることをアピールできます。
仕事内容や給料面の内容が曖昧だと求職者は不安を感じてしまうため、データを用いて示すことを心がけましょう。
面接時は社内のエンジニアにも参加してもらう
面接の際には、人事担当者だけでなく社内のエンジニアにも参加してもらうことも効果的です。
エンジニアに参加してもらうことで、技術的な視点からの質問が可能となり、候補者の技術力をより深く理解することができます。また、求職側からの専門的な質問をその場で答えてもらうことが可能になります。
また、社内のエンジニアが参加することで、候補者は将来の仲間との直接のコミュニケーションが可能となり、企業文化やチームの雰囲気を感じ取ることができます。これは、候補者が企業を選ぶ際の重要なポイントとなるため、採用成功率を高める要因となります。
まとめ
採用活動は企業の成長における重要なステップであり、SES企業においてもその重要性は増しています。採用成功のためには、SES企業の特性を理解し、複数のポイントに注意を払うことが必要です。
まず、採用活動を行う前に企業自身が目指すべき方向性を明確にし、IT人材不足という現状を踏まえた上で、競争力を高める施策を計画していきましょう。
この記事が、SES企業のエンジニア採用の成功への一助となれば幸いです。

b-pos編集部
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