オウンドメディアの記事の書き方4ステップ。良質な記事を書くコツも合わせて解説

オウンドメディアの成功はその記事の質にかかっています。
今回は、誰でも簡単に実践できる、効果的な記事作成の手順とテクニックをご紹介します。
本記事があなたのオウンドメディアを次のレベルに引き上げ、ブランドの認知度を高め、そしてお客様や読者との強固な関係を築く一助となれば幸いです。
目次
オウンドメディアを成功させるためのポイント
オウンドメディアの成功は多くの要素から成り立っていますが、その中でも特に重要なのが
「良質な記事を書くこと」と「成果が出る最低限の記事数を書くこと」です。
これらは無視できないオウンドメディアの二大要素とも言えます。では、具体的にそれぞれ何を意味し、どのように実践すれば良いのかを見ていきましょう。
良質な記事を書く
オウンドメディアにおいて「良質な記事」は必須です。
良質な記事を書くためには、まず自社のターゲットを理解することが大切です。彼らが何に興味があるのか、どんな情報を求めているのかを把握しましょう。ニーズに合わせて記事を書くことが求められます。
つまり、「SEOに最適化された記事」だけでは良質な記事とは言いません。SEOに最適なされた記事は結果として、上位表示されている競合記事と同じような内容になってしまいます。同じコンテンツを出す意味はあまりありませんし、読みてからしても「同じことしか書いてないなぁ」となってしまいます。
SEOも大事ですが、基本的には「読み手が知りたいことを返す」コンテンツを作成することが大切です。
成果が出る最低限の記事数を書く
記事の質だけでなく、量も重要です。
SEO(検索エンジン最適化)においては、サイトのコンテンツ量も評価の一部となります。しかし、無理に量を増やすと記事の質が低下し、読者にとって価値の低いコンテンツになりかねません。
そのため、一定の質を保ちつつ、一定の量を確保することが重要です。
「最低限の記事数」とは何か、という問いに対しては、一概には答えられません。ただ目安として、まずは計30記事を目指しましょう。
※当然ですが、記事本数の増加に伴って、アクセス数は増加するというデータもあります。
オウンドメディアでの良質な記事を書くコツ
良質な記事を書くためには、ただ単に情報を伝えるだけでは不十分です。その情報がどのように伝わるか、読者にどのような影響を与えるか、といった視点も重要となります。
ここでは、それを実現するための具体的なコツを3つご紹介します。
- 記事を読む前と読んだ後で「差分」を作る
- 読ませる<見せる記事を
- 文字数は気にしすぎず参考程度に
記事を読む前と読んだ後での「差分」を作る
良質な記事とは、読者に何かしらの「変化」や「差分」をもたらすものです。それは新たな知識や洞察、視点の変化など、さまざまな形で現れます。
記事を読む前と読んだ後で、読者に何かしらのポジティブな変化が生じるような記事を目指しましょう。簡単に言うと、記事を読んだ人が「なにができるようになるか」が非常に重要な考え方となります。

そのためには、まず記事の目的を明確にします。読者に何を伝えたいのか、読者が何を得ることができるのかを具体的に定義しましょう。
そして、より良質な記事にするためにはその「差分」をより大きくする工夫をしていきましょう。

読ませる<見せる記事を
現代のインターネットユーザーは情報過多で、長いテキストだけの記事にはなかなか時間を割くことができません。
だからこそ、「読ませる」より「見せる」記事が求められます。
つまり、文章だけでなく、画像、動画、インフォグラフィックなどのビジュアルを活用して情報を伝えるのです。文章を装飾することで、情報を一目で理解できる記事を作ることができます。
また、ビジュアルは記事全体を飾る役割も果たし、読者の興味を引きます。
イメージとしては、本をバーっと読んでいるときに「箇条書き」や「図解」が出てくると、ふと目が止まるのと同じことを記事でもしましょう、ということです。
例えば、「質の良い営業リストとは?」というテーマを表現したいとき、
【テキスト】だと、このようになります。
質の良い営業リストは、最適なタイミングと最適なメッセージがわかる状態になっています。例えば、「決算月」などの情報が記載されていれば、営業をかける最適なタイミングがわかります。また「見込み顧客のプロフィール」などの情報が記載されていれば、最適なメッセージを送るための手段となりえます。このように質の良い営業リストとは、最適なタイミングと最適なメッセージがわかる情報が記載されているもののことを指します。
【箇条書き】で表現すると、簡潔にポイントのみを表現することができます。
- 最適なタイミング
- 最適なメッセージ
【表】を活用すると、詳細情報まで言及することができます。
営業リストに必要な項目 | 例 |
---|---|
最適なタイミングを 図るための情報 | ・決算月 ・最終コンタクト日 ・採用媒体掲載日 など |
最適なメッセージを 送るための情報 | ・見込み顧客のプロフィール ・業種 ・部署/担当情報 など |
【図解】を用いると、一目で感覚的に理解を促すことができます。

文字数は気にしすぎず参考程度に
記事の文字数に固執すると、記事の本質を見失いがちです。読者にとって価値のある情報を伝えることが何より重要で、そのために必要な文字数は自然と決まります。
長すぎても短すぎてもならない、適切なバランスが求められます。文字数はSEOや読者のエンゲージメントに影響を与える要素ではありますが、それは一つの参考程度に留めておきましょう。
最終的には、読者に価値を提供できる記事を作ることが最優先です。
そのために、必要なら多少文字数が多くなっても、あるいは少なくなっても問題ありません。これらのコツを押さえつつ、読者にとって価値のある記事作りを目指しましょう。
一応、参考程度に上位記事の文字数を見て判断することもできます。
仮に、上位記事の文字数が5000字であれば、5000字程度書けばOKということです。
このサイトで文字数を確認できます→(https://rakko.tools/tools/3/)

オウンドメディアの記事の書き方(4ステップ)
オウンドメディアの記事作成は、ただ文章を書き続けるだけではなく、一連のプロセスを経て行われます。
ここでは、記事を書くための基本的な4ステップをご紹介します。これらを順番に進めていくことで、読者にとって価値のある記事を効率的に作成することができます。
- 書く内容/キーワードを決める
- 構成を立てる
- 原稿を執筆する
- 画像を入れる
①書く内容/キーワードを決める
記事を書く第一歩は、「何について書くか」を決めることです。これはあなたのターゲットのニーズに基づいて決めるべきです。
彼らが何に興味を持っているのか、何に困っているのか、何を知りたいと思っているのかを把握し、それに対する価値ある情報を提供する記事テーマを選びましょう。
テーマの決め方の参考例としては
- 営業時に質問されたこと
- 自社サイトの訪問数が多いページ
- 自社マニュアルの内容
- など
また、選んだテーマに基づいてキーワードを決定します。
キーワードは記事のSEO対策に必要な要素で、適切なキーワードを選ぶことで検索エンジンからの流入を増やすことができます。
キーワード選定の際は、検索ボリュームと競合のバランスを考慮しつつ、あなたの記事が解答するであろうユーザーの検索クエリを反映させるようにしましょう。
キーワードの決め方はこちらの記事で紹介しています。
②構成を立てる
記事のテーマとキーワードが決まったら、次に記事の構成を立てます。これは記事の「骨格」を作る作業で、どのような順序でどのような情報を伝えるかを決定します。
具体的な項目やサブ項目を列挙し、そのそれぞれに何を書くのかを大まかに決めましょう。
これにより、記事の全体像が見えてくるとともに、執筆の際の道しるべができます。また、読者にとっても、論点が明確になり、理解しやすい記事となります。
今回は一例として「階層構造」で構成を立てるやり方を紹介いたします。h2を見出し、h3を小見出しとして構成を立てます。(下記例は、本記事の構成となります)
- h2:オウンドメディアを成功させるためのポイント
- h3:良質な記事を書く
- h3:成果が出る最低限の記事数を書く
- h2:オウンドメディアで良質な記事を書くコツ
- h3:記事を読む前と読んだ後での「差分」を作る
- h3:読ませる<見せる記事を
- h3:文字数は気にしすぎず参考程度に
- h2:オウンドメディアの記事の書き方(4ステップ)
- h3:書く内容/キーワードを決める
- h3:構成を立てる
- h3:原稿を執筆する
- h3:画像を入れる
- h2:参考になる良質な記事を更新しているオウンドメディア
- h3:商品紹介
- h3:ノウハウ解説
- h3:おもしろ企画
- h3:会社ブログ
- h3:EC集客
- h2:まとめ
また、「内容」を選定する際は、上位の記事を参考にし、読者のニーズを把握しつつ、自社にしか盛り込めない内容を入れることで”差別化”にも繋がるでしょう。
原稿を執筆する
記事の構成が決まったら、具体的な文章を書きます。ここでは、読者にとって分かりやすく、そして興味深い文章を心掛けましょう。
短いパラグラフや活用語を使い、難解な専門用語は避け、必要なら解説を加えます。
また、情報を伝えるだけでなく、読者がそれをどのように利用できるかを明示することも重要です。具体的なアクションステップを提供することで、読者にとってより有益な記事となります。
構成に沿って、h2の中身, h3の中身を書いていくイメージです。(再度、本記事を参考にしています)
h2:オウンドメディアを成功させるためのポイント
h3:良質な記事を書く
オウンドメディアにおいて「良質な記事」は必須です。読者が興味を持ち、読み進めてくれる記事は、あなたのブランドやサービスについて理解し、信頼を築く基盤となります。良質な記事を書くためには、まず自分のターゲットオーディエンスを理解することが大切です。
彼らが何に興味があるのか、どんな情報を求めているのかを把握しましょう。
h3:成果が出る最低限の記事数を書く
記事の質だけでなく、量も重要です。SEO(検索エンジン最適化)においては、サイトのコンテンツ量も評価の一部となります。
しかし、無理に量を増やすと記事の質が低下し、読者にとって価値の低いコンテンツになりかねません。そのため、一定の質を保ちつつ、一定の量を確保することが重要です。
④画像を入れる
最後に、ビジュアル要素を追加します。
これは先述の「読ませる<見せる」の原則に基づいています。テキストだけでなく、画像やインフォグラフィック、動画などを使って情報を伝えることで、記事はより魅力的で理解しやすくなります。
また、画像は記事全体を視覚的に区切る役割も果たします。それにより、読者は長いテキストに圧倒されることなく、情報を消化できます。
適切な画像を選び、記事のテキストを補完する形で使用しましょう。
例えば、
上述した、「差分」を作ると言う事について「文字」で説明するよりも「図」を使って説明することで読者は一目で内容を理解できます。

また、キャプチャを挿入するという方法も効果的です。
仮に「Excelで表を作る方法」についての記事を書いている場合、文字だけではなく画像を使用して作り方を示してあげたほうが読者は「表の作り方」への解像度が高まります。

参考になる良質な記事を更新しているオウンドメディア
参考になる良質な記事を更新しているオウンドメディアについて詳しく解説します。
具体的な成功事例を挙げ、そのオウンドメディアがどのようにしてコンテンツを作成し、視聴者とのコミュニケーションを図っているかを紐解きます。
ここでは、5つの種類の成功事例を紹介します。
- 商品紹介(mybest)
- ノウハウ解説(SAIRU)
- おもしろ企画(LIG)
- 会社ブログ(Gppdpatch)
- EC集客(北欧、暮らしの道具店)
商品紹介
オウンドメディアは、商品やサービスを魅力的に紹介する絶好の場です。自社製品の特徴や利用シーン、使い方のアイデアを具体的に描写することで、読者にとっての商品価値を高め、購買意欲を刺激することができます。
例えば、「mybest」では、自社の製品ではないのですが、サイトでカテゴリー別に他社の製品の性能を比較することで読者に最適な一品を紹介しています。

コンテンツ例 | ・カメラレンズのおすすめ人気ランキング ・日傘のおすすめ人気ランキング ・20代向け転職サイトのおすすめ人気ランキング |
URL | https://my-best.com/ |
ノウハウ解説
ノウハウ解説型のオウンドメディアは、読者に具体的なスキルや知識を提供することで価値を提供します。
たとえば、「SAIRU」では、BtoB向けのメソッドをカテゴリー別に発信しています。また、導入事例を記事コンテンツとして詳しく解説・共有することで、見込み顧客に活用イメージをしてもらうことができ、顧客獲得に効果的なコンテンツとなっています。

コンテンツ例 | ・BtoBマーケティングテンプレート集 ・メルマガのベストプラクティス ・営業資料の改善チェックリスト |
URL | https://sairu.co.jp/ |
おもしろ企画
オウンドメディアは、企業のブランドイメージを形成し、維持するのにも有用なツールです。ユーモラスなコンテンツや、斬新なアイデアに基づく企画を通じて、潜在顧客や既存顧客との関係を深めることができます。
例えば、「LIG」ではチャットボットアプリの開発方法やデザインの様式名をまとめた記事などを発信し、ユーザーの関心を引きつけ、ブランドと顧客とのエンゲージメントを高めることができてます。

コンテンツ例 | ・チャットボットアプリを開発してみた ・AIさくらさんって実際どうなの? ・Photoshop小技 |
URL | https://liginc.co.jp/blog |
会社ブログ
会社ブログはオウンドメディアの一種で、企業の哲学やビジョン、社員の声、業界のトレンドなどを共有することができます。新製品開発の過程や、社員インタビュー、社内イベントの様子などを記事にすることで、サービス認知拡大とともに自社自体の広報活動となり得ます。
また、会社の裏側を垣間見せることで、企業の人間性を伝え、顧客のロイヤリティを向上させる効果もあります。
Goodpatchでは「Goodpatch Blog」と言う特設ページで新卒社員の業務やトレンドに即した記事などを掲載しています。

コンテンツ例 | ・Goodpatchで話題になったアプリ、サービス、デザインまとめ ・23新卒の入社式に密着 ・デザイナーの仕事はAIで楽になるのか?試してみた |
URL | https://goodpatch.com/blog |
EC集客
オウンドメディアは、ECサイトへの集客を促進するための強力なツールでもあります。商品紹介記事や使い方ガイド、さらにはユーザーの声を活用することで、購買意欲を喚起します。
具体的には、商品の使用レビューや、商品を活用したライフスタイル提案、購入後のサポート情報など、ユーザーが商品を購入するための不安を払拭し、安心して購入に至る手助けをします。
北欧、暮らしの道具店のサイトでは一つ一つの商品に関して記事でまとめられており、購入前から使用イメージの解像度を高く持つ事ができます。

コンテンツ例 | ・お買い物ガイド ・家具のオーダーメイドをしてみたら… ・今から秋口まで活躍するアイテム |
URL | https://hokuohkurashi.com/ |
まとめ
本記事では、オウンドメディアにおける記事作成の手法とその成功の秘訣について深堀りしました。
まずは、良質な記事を書くことと、成果が出る最低限の記事数を書くことがオウンドメディアの成功に必要であることを認識しましょう。
オウンドメディアの運営は、一定の労力と時間を要しますが、その成果は企業のブランド価値向上や顧客との強固な関係構築に繋がります。
本記事が、あなたのオウンドメディア成功への一助となることを願っています。

b-pos編集部
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