【チェックリスト付】ウェビナー開催の完全ガイド!企画・集客・運営時のコツを大公開

筆者が運営する株式会社ENVYの「セミナーBPO」は、ウェビナーを活用した新規顧客獲得施策として200社以上の企業に導入されており、累計3,500回以上のウェビナーを開催しています。
様々な企業のウェビナーを支援させていただく際、「ウェビナーを開催したものの、商談や受注につながらない」「とりあえずやってみたが、何が正解かわからない」といったお声をよく耳にします。
そこで本記事では、ウェビナー開催を成功させるための完全ガイドとして、企画・集客・運営の具体的な手順を解説します。さらに、開催前にチェックすべきポイントをまとめたチェックリストもご用意しました。
ウェビナーを「やるだけ」で終わらせず、成果につなげるための方法を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
そもそもウェビナーとは?
ウェビナーは、「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」を組み合わせた言葉で、オンライン上で開催されるセミナーのことです。インターネット環境があれば、自宅やオフィスから手軽に参加でき、移動時間や交通費をかけずに全国どこからでもアクセスできます。
また、ウェビナーは運営コストを大幅に削減できるのも大きな特徴です。会場の手配やスタッフの準備が不要なうえ、録画も簡単に行えるため、後日配信や他のコンテンツとして再利用することも可能です。
一度に多くの参加者へ情報を届けられるため、BtoBのリード獲得やマーケティング施策としても注目されています。
ウェビナー開催の役割・メリット
ここではウェビナー開催の役割と、開催することで得られるメリットを紹介します。
ウェビナー開催の役割
ウェビナー開催の役割は、大きく以下の3つに分けられます。
- 新規リードの獲得
- ナーチャリング(育成)
- 商談化
1つ目は「新規リードの獲得」です。ウェビナーは、まだ接点のない潜在顧客にリーチし、関心のあるターゲットを効率的に集める手段として有効です。
2つ目は「ナーチャリング(育成)」で、すでに接点のあるリードに対して、価値ある情報を提供し、関心度を高めながら信頼関係を築いていくことを目的とします。
そして3つ目が「商談化」です。ウェビナーで得たリードを適切にフォローし、具体的な課題解決につながる提案を行うことで、実際の商談や契約へとつなげることができます。
ウェビナー開催のメリット
ウェビナーを活用することで得られるメリットは以下の3つです。
- 複数の見込み客に同時に説明できる
- 見込み顧客との信頼関係構築
- 資産として活用できる
ウェビナー開催の最大のメリットは、一度に多くの人に自社のノウハウやサービスを説明できることです。新規リードに対しても、既存リードに対しても同じ内容を一斉に届けられるため、営業の効率が飛躍的に向上します。
また、ウェビナーに登壇することで、講師としての専門性が認識され、見込み顧客との信頼関係構築に繋がります。単なる営業担当としてではなく特定の分野の専門家として信頼を得やすくなるため、受注につながりやすい環境を作ることができます。
ウェビナーは、一度制作して登壇すれば、その録画をアーカイブ配信などで繰り返し活用できます。新しいリード獲得やナーチャリングにも利用できるため、単発の施策ではなく継続的な資産となる点も大きなメリットです。
ウェビナー開催時の配信形式
ウェビナーには、主に4つの配信形式があります。ウェビナー開催時は、各配信形式の特徴を理解した上で、自社に合った配信形式を選択することが重要です。
配信形式 | 特徴 | 活用ツール |
---|---|---|
リアルタイム配信 | リアルタイムで配信を行う形式。 参加者の顔は映らず、主催者側のみが映像と音声を発信する。 | Zoom Webinars |
録画ライブ配信 | 事前に収録した映像を特定の時間に配信する形式。 参加者の顔は映らず、ライブ配信と同じスケジュールで実施される。 | Zoom Events |
Web会議配信 | リアルタイムで配信を行い、参加者の顔も映る形式。 主催者と参加者が相互にコミュニケーションを取れる。 | Zoom Meeting |
アーカイブ配信 | 事前に収録した動画を配布する形式。YouTubeなどで 限定公開することで、視聴者が好きなタイミングで視聴できる。 | YouTube Vimeo |
特にこだわりがなければリアルタイム配信が王道です。ただ、同じウェビナーを使い回したい、登壇者の負担を減らしたい場合には録画ライブ配信が適しています。
他にも、参加者との双方向のコミュニケーションを取りながら進める場合はWeb会議配信が効果的です。また、リード獲得を目的とする場合にはアーカイブ配信を活用するとよいでしょう。
ウェビナー開催の手順
ウェビナー開催までに必要な手順は「準備」「開催」「フォロー」の3つのフェーズに分かれており、全体で9つのステップがあります。

まず、ターゲットと目的を明確にし、企画と集客を行います。当日はリハーサルを経てスムーズに進行し、参加者に伝わるプレゼンを実施。終了後はアンケートを回収し、架電やメールでフォローして商談につなげていきます。
ウェビナー【準備】の3ステップ
ウェビナーを成功させるには、事前の準備が重要です。ここでは、スムーズな開催につなげるために押さえておくべき以下の3つのステップを解説します。

1. 事前準備
ウェビナー開催の事前準備では以下の4つを決めていきます。
- 開催の目的
- ウェビナー形態とテーマ
- 配信形式
- 開催日時
① 開催の目的
先述の通り、ウェビナー開催には以下の3つの役割があります。
- 新規リードを獲得する
- 既存リードをナーチャリングする
- 商談化する
まずは、自社のリード数やリードの特性(顕在顧客・準顕在顧客・潜在顧客の割合)に応じて、最適なウェビナーの目的を選択するようにしましょう。
② ウェビナー形態とテーマ
ウェビナー開催目的を決定したあとは、目的に合わせて最適なウェビナーの形態とテーマを決定しましょう。ウェビナー開催の目的ごとの形態・テーマ例は以下です。
目的 | ウェビナー形態 | テーマ |
---|---|---|
新規リードを獲得する | 初心者向けウェビナー | 商談に繋がるダウンロード用資料の作り方 |
既存リードをナーチャリングする | 実践ケーススタディウェビナー | 【BtoB企業向け】新規開拓のためのウェビナー活用方法 |
商談化する | 「顧客獲得」型ウェビナー | 受注に繋がるウェビナー資料の作り方を徹底解説 |
最適なウェビナー形態・テーマを選定できなければ開催目的を達成することはできません。ウェビナーに参加する顧客層に合わせて形態とテーマを選定するようにしましょう。
③ 配信形式
ウェビナー形態・テーマを決めたら、次に最適な配信方法を決定します。各ウェビナー形態に最適な配信方法は、以下の通りです。
ウェビナー形態 | 配信形式 |
---|---|
初心者向けウェビナー | 録画ライブ配信 or アーカイブ配信 |
実践ケーススタディウェビナー | ウェビナー配信 or 録画ライブ配信 |
「顧客獲得」型ウェビナー | Web会議配信 or ウェビナー配信 |
「初心者向けウェビナー」は、新規リードの獲得が目的のため、効率的に開催できることがポイントになります。録画ライブ配信やアーカイブ配信を活用し、運営の負担を抑えながら多くの人に届ける形式が適しています。
「実践ケーススタディウェビナー」は、見込み客の育成(ナーチャリング)が目的のため、リアルタイムで集中して視聴してもらうことが重要です。
「顧客獲得型ウェビナー」は、商談につなげることが目的のため、参加者とのコミュニケーションが鍵となります。チャット、リアクション、Q&A機能を活用し、双方向のやり取りを行うことで、エンゲージメントを高め、成約につなげやすい環境を作ります。

宮津 駿 | 株式会社ENVY 代表取締役
関西大学理工学部在学中にWeb制作やECサイト運営を手掛ける。卒業後も事業を拡大し、ウェビナー施策に本格的に着手。初期には成果が出ず苦労するも、他社ウェビナーの徹底分析や海外でのプレゼンテーション研修を経て独自のメソッドを確立。現在は株式会社ENVYの代表取締役としてBtoB向けウェビナー代行サービス「セミナーBPO」を展開中。200社を超える企業支援と3,500回以上の開催代行を通じ、成約率20-30%を実現し、クライアントの成長と収益拡大に貢献している。