開封率が上がる営業メールの4つのコツと文章例6パターン

「営業メールの作り方のコツを知りたい」
「成功率が高くなる文章の具体例を知りたい」

といった悩みは、経営者や営業担当者の方に起きがちです。

成果が上がる営業メールには「読みたくなる件名」「送信者の名前・送信理由の明記」「わかりやすいCTA」といった要素が必要です。

本記事では、開封率・返答率が上がる営業メールを作成するコツ、シーン別の文章例6パターンをご紹介します。

開封率/返答率が高くなる営業メールの4つのコツ

営業メールは、受信者が内容に魅力を感じなかった場合「読まれない」「返信が来ない」などの可能性があります。ただメールを送付するのではなく、開封率・返答率が高いフォーマットをつくることが必要です。

開封率・返答率が高まる営業メールを作成するコツは、次の4つです。

  • 読みたくなる件名をつける
  • 自分の名前を出す・相手の名前を入れる
  • 冒頭で「送信理由」を述べる
  • CTAはわかりやすく

読みたくなる件名をつける

「営業メールを開封するか」は件名で判断される部分が大きいです。そのため、読み手の興味が引けるような工夫が必要です。

具体的には、件名に以下のような内容を盛り込むと効果的です。

方法具体例
数字を使う・〇〇%UP
・顧客数〇〇人突破
実績を伝える・〇〇社導入で成果拡大
課題を訴求する・手間いらずで営業効率UP
・〇〇にお困りの方へ
お得感を出す〇〇%OFF
・◯月◯日まで初期費用ナシ
・〇〇キャンペーンのご案内

上記のコツを活用して冒頭15文字で興味を喚起することができているかどうかを意識しましょう。

ただし、開封したくなるタイトルをつけるうえで、まずはターゲットのニーズを理解することが重要です。相手のニーズを理解し、読み手の興味を引きつける言葉を選びましょう。

自分の名前を出す・相手の名前を入れる

営業メールの本文で自分の名前を明示しましょう。初めに自己紹介をすることで自動送信感が薄れます。その結果、受診者は自分宛てに書かれたメールだと感じやすくなります。

たとえば「株式会社〇〇社の△△部の山田太郎と申します。」といった自己紹介をすることで、信頼性が高まります。すると興味を持ちやすくなり、開封率が上がる可能性があります。

また受信者の名前を入れることも効果的です。パーソナライズされたメールだと感じさせることで自動送信感が薄れます。

冒頭で「送信理由」を述べる

営業メールでは、具体的な送信理由を述べましょう。

送信理由を明示することで、相手の警戒心を解くことができます。具体的には

「セミナーにご参加いただいたため、」
「〇〇さんよりご紹介いただき、」
「貴社の採用ページを拝見し、」

といった理由です。

関係性が把握できる内容にすることで「なぜメールが送られてきたのか」を相手が認識しやすくなります。理由があると人はまず読もうとするため、相手とのコミュニケーションがスムーズになり、営業メールの返答率が高まります。

CTAはわかりやすく

営業メールにおいて「打ち合わせの日程調整」や「サイト誘導」といったCTAをわかりやすくすることで、読み手のアクションを促すことができます。

具体的なNG例とOK例は次のとおりです。

NG例①日程調整していただけますと幸いです。
OK例①以下日程候補①〜③のうち、ご都合の良い日時の数字をこのメールアドレス(~~~@===.com)に送信ください。
NG例②製品の詳細について、ご確認をお願いいたします。
OK例②お問い合わせは、下記の電話番号にお電話いただくか、メールアドレス(~~~@===.com)にご連絡ください。

OK例のように具体的なアクションを促すことで、営業メールの成果が上がりやすくなります。わかりやすく、具体的なCTAを盛り込みましょう

営業メール構成

営業メールは、以下の7つの要素で構成されます。この構成の流れに沿って作成することで、効果的な営業メールを送ることができます。

営業メール構成

構成の要素内容
件名読み手が関心を持てる内容を盛り込んだ件名にします。
宛名相手の名前・役職を正確に記入します。 名前が不明な場合は「ご担当者様」と記載しましょう。
あいさつあいさつや・送信理由を記載します。
本件自社の概要・提案内容を記載します。
読み手のニーズを理解し、具体的なメリットや価値を示します。
CTAわかりやすく具体的なアクションを促す部分です。
相手が何をすべきかを明確に示し、返信やアクションを促進します。
結び感謝の言葉や検討をお願いする文言を記載します。
署名会社名・部署名・氏名・電話番号・FAX番号・住所・メールアドレス・自社WebサイトのURL
といった内容を記載します。

構成をもとに情報を整理して作成することで、作業の効率化や品質統一につながります。

営業メール文章例(シーン別6パターン)

営業メールの文章例をシーン別にご紹介します。

未接点企業に新規開拓の営業メール

件名

〇〇社の業績向上に貢献できる新しい〇〇のご提案

本文

株式会社●●
ご担当者様

はじめてご連絡差し上げます。
株式会社〇〇社の△△部の山田太郎と申します。

この度、貴社のWebサイトを拝見し、メールをお送りいたしました。

貴社の業績向上に貢献できる○○をご紹介させていただきたく存じます。

弊社の○○は、数多くの企業様にご導入いただいており、平均XX%の売上向上に寄与しております。具体的な実績としては、○○社様にご導入いただいた結果、Xヶ月で売上がXX%増加し、業務効率が向上しました。

現在のお取引先様からは、「簡単な導入で成果が出た」との好評をいただいております。
このような成果を、貴社にも提供させていただけると確信しております。

よろしければ貴社の課題やお悩みをお伺いし、具体的なご提案をさせていただけませんでしょうか?

以下日程候補①〜③のうち、ご都合の良い日時をこちらのメールアドレス(~~~@===.com)に送信ください。

①X月XX日
②X月XX日
③X月XX日

お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。


=========================
株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

資料請求後に商談依頼メール

件名

〇〇の資料をご請求いただきありがとうございました【株式会社〇〇】

本文

株式会社●●
ご担当者様

お世話になります。
株式会社〇〇社の△△部の山田太郎と申します。

先日は弊社〇〇の資料をご請求いただき、誠にありがとうございました。
ご要望いただいておりました資料を、X月XX日に郵送いたしました。

お送りいただいたお問い合わせ内容を拝見し、貴社の課題やお悩みへの理解が深まりました。

弊社が提供する〇〇は、多くの企業様にご支持いただいており、業績向上に寄与しております。
よろしければ、貴社に最適なご提案をさせていただく機会をいただけないでしょうか?

以下日程候補①〜③のうち、ご都合のよい日時をこちらのメールアドレス(~~~@===.com)に送信ください。

①X月XX日
②X月XX日
③X月XX日

お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。


=========================
株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

セミナー参加を促すメール

件名

【限定参加】〇〇セミナーのご案内

本文

株式会社●●
▲▲部■■様

いつもお世話になっております。
株式会社〇〇社の△△部の山田太郎です。

先日は当社の製品をご検討いただき、ありがとうございました。

この度、□□セミナーを開催する運びとなりました。
このセミナーでは、○○や○○を学べることから、多くの企業様にご参加いただいております。

■■様にもぜひご参加いただきたく、ご連絡差し上げた次第です。

【セミナー概要】
日時:XXXX年XX月XX日(木)10:00~16:00
場所:○○ホテル 3階 セミナールームB
参加費:無料
テーマ:○○

参加をご希望の場合は以下のリンクよりお申し込みいただくか、直接返信メールにてお名前とご所属をお知らせください。

【セミナーお申し込みリンク】
(ここにリンクを挿入)

セミナーの詳細やご不明点につきましては、お気軽にお問い合わせください。
お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。


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株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

セミナー参加後の商談打診メール

件名

【セミナー参加ありがとうございました】○○社の△△部の山田太郎です

本文

株式会社●●
▲▲部■■様

いつもお世話になっております。
株式会社○○社の△△部の山田太郎です。

先日は弊社が開催したセミナーにご参加いただき、誠にありがとうございました。
■■様にとって有益な情報となりましたら幸いです。

弊社は○○業界でXX年以上の実績があり、多くの企業様にサービスを提供させていただいております。そのなかで培ってきたノウハウと豊富な実績をもとに、■■様の企業に合った最適な○○を提供いたします。

セミナーでの内容を踏まえ、以下のようなご提案をさせていただければと存じます。

1. ○○サービスの導入による売上向上策
2. ○○業務の効率化とコスト削減
3. ○○に特化したカスタマイズサービスの提供

もしご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度お会いして詳しくお話しできればと存じます。

以下日程候補①〜③のうち、ご都合のよい日時をこちらのメールアドレス(~~~@===.com)に送信ください。

①X月XX日
②X月XX日
③X月XX日

お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。


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株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

過去接点企業の掘り起こし営業メール

件名

○○につながる新たな○○のご案内

本文

株式会社●●
▲▲部■■様

お世話になっております。
株式会社○○社の△△部の山田太郎です。

先日は、○○の導入をご検討いただきまして、ありがとうございました。
この度、当社製品に新たな○○が加わりましたのでご連絡差し上げました。

現在の貴社に最適な○○を提供することで、貴社のビジネスの成長にお力添えできると確信しております。

是非ともお話を伺い、貴社の抱える課題や目標に対してどのようなサポートができるかをお伝えしたく存じます。

以下日程候補①〜③のうち、ご都合のよい日時をこちらのメールアドレス(~~~@===.com)に送信ください。

①X月XX日
②X月XX日
③X月XX日

お忙しいところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
よろしくお願い申し上げます。


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株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

過去接点企業との関係構築のための情報提供メール

件名

○○社の最新実績をお届けします【株式会社〇〇】

本文

株式会社●●
▲▲部■■様

お世話になっております。
株式会社○○社の△△部の山田太郎です。

貴社と近しい業界のお客様をご支援させていただきましたので、今回メールをお送りいたしました。
興味がおありでしたら、ぜひご覧ください。

1. □□社支援事例:https://~~~.com
2. ××社支援事例:https://~~~.com

■■様にとって、有益な情報となりましたら幸いです。
ご不明点などございましたら、山田までお気軽にご相談ください。
よろしくお願い申し上げます。


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株式会社〇〇
△△部 山田 太郎
住所:〒***-**** 東京都**区***-**
TEL:012-
E-mail:~~~@===.com
Web:https://~~~.com

営業メール送信前後のチェックリスト

営業メールを作成したら、送信前後に内容を見直しましょう。

送信前

営業メールの送信前にチェックすべき項目は、次のとおりです。

  • その企業のHPや採用情報等の情報を調べたか
  • 読まれやすい日時に送信しようとしているか

その企業のHPや採用情報等の情報を調べたか

営業メールを作成するうえで、「ホームページ」や「採用情報」といった送信先の企業の情報を調べたかを確認しましょう。

営業メールは「コピペで大量生産している」と思われた場合、確実に返信が返ってきません。効率よく営業メールが作成できたとしても、結果として営業リストの無駄遣いになる恐れがあります。

そのため送信先の企業を1社1社調べ、その内容を営業メールに取り入れましょう。読み手が「自社について知ってくれている」と感じれば、信頼度が高まるため返答率が向上します。

1社1社に時間をかけたほうが結果的に成果が上がります。

A:1社下調べ0分+送信時間:2分 / 件 → 90件の送信 / 3時間 → 1件アポイント獲得(状態悪し)
B:1社下調べ5分+送信時間:10分 / 件 → 18件の送信 / 3時間 → 2件アポイント獲得(状態良し)

みたいなことが十分に有りえます。

読まれやすい日時に送信しようとしているか

営業メールが読まれやすい日にち、曜日、時間帯に送信しようとしているかを確認しましょう。

営業メールは、送信先の営業日・営業時間帯に送るのが一般的です。しかし忙しい日は、メールの確認が後回しになる可能性があります。

開封されたとしても、返答率につながらないリスクがあります。休日前や休日明け、繁忙期は、メールの送信を避けましょう。

また営業メールが読まれやすい時間帯は「通勤時間帯」や「昼休憩の前後」です。多くの人が隙間時間でメールをチェックする傾向があるため、読まれる可能性が高まります。

なお業界や業種によって、適した送信タイミングは異なります。送信先の企業について調べることで、営業メールの開封率・返答率向上に役立ちます。

送信後

営業メールの送信後は、次の項目を意識して対応しましょう。

  • 返信が来次第すぐに対応する
  • 指標をチェックしメール内容を随時改善する

返信が来次第すぐに対応する

営業メールに対して返信が来たら、すぐに対応しましょう。

たとえば商談の日時について連絡があった場合、すぐに連絡して商談の日時を確定させましょう。そうすることで「相手の興味が薄れる」「競合他社に商談が奪われる」といった機会損失を防ぐことができます。

問い合わせ後の対応が5分を経過すると接触率が1/8にまで減少するというデータもあります。

営業活動の成果を高めるために、素早く丁寧な対応を心掛けましょう。

指標をチェックしメール内容を随時改善する

営業メールは、効果測定することで改善につなげられます。そのため、スプレッドシートなどを使用し、営業メールに関する数値を記録しましょう。

新規開拓営業の場合、以下の項目を記録しましょう。

項目内容対応策
送信数何件送ったか100
開封数何件開封されたか80
開封率開封された割合80%・ターゲットの見直し
・件名の改善
返答数開封後に
何件返答がきたか
5
返答率返答があった割合6%・メール文章の改善
・オファー部分の文言の改善
・CTAの見直し
商談設定数返信があったなかから
商談化できた数
3
商談設定率商談化できた割合60%
受注数商談から受注できた数1
受注率受注できた割合33%

たとえば返答率が悪い場合、件名を見て開封しているため「課題自体は合っている」と考えられます。しかしメールの本文が魅力的でないため「返信しない」といった状況が生じています。

上記から考えられる課題は「メール文章の改善」です。このように数値を分析することで「解決すべき課題」が見つかり、改善につなげられます。

なお、開封数や開封率のデータ収集には「メルマガ送信ツール」や「MAツール」が必要です。ツールを導入していない場合は、無理に追う必要はありません。

改善例の詳細を以下に記しておきますので参考にしてみてください。

開封率が悪い場合

ターゲットの見直し送信するリストの見直しをして、課題が明確な層にターゲットを変更・調整
件名の改善件名が魅力的ではないため開封していない可能性が高い。
件名を冒頭15文字で興味喚起できるような文言に改善

返答率が悪い場合

メール文章の改善文章が長すぎたりわかりにくい可能性があるので、
端的にメリットが伝えられうように改善
オファー部分の文言の改善相手が行動しやすいような誘導文言に改善
例)お打ち合わせのお時間いただきたい
→ 30分で施策のヒアリングと改善案のご提案をさせていただきたい
CTAの見直し「打ち合わせ」だとハードルが高いため
まずは「資料ダウンロード」をCTAに変更する、など

まとめ

作成するコツと構成を押さえることで、開封率・返答率が高い営業メールが作成できます。さらに送信前後にチェックリストの内容をもとに対応することで、CTAにつながる可能性が高まります。

シーン別の文章例を参考にして、成果が出る営業メール作りに役立てましょう。

b-pos編集部

代行・外注サービスの比較サイトb-pos(ビーポス)の編集部。b-posは、BPOサービスの比較検討時に知っておきたい情報やサービスの選び方について解説するメディアです。サービスの掲載企業の方はこちらから(https://b-pos.jp/)